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ヨーロッパの王様たちの愉快な綽名

世界史学習者泣かせなのが、ヨーロッパの王侯の名前でしょう。
どいつもこいつもルイじゃないか!とか、フリードリヒ何人おるんじゃ!と、教科書ブン投げたくなった人はワタシだけじゃないはず。

それはヨーロッパの民も同じで、わかりやすくするために治世や容貌の特徴からわかりやすい綽名が付けられるわけです。

今回読んだこの本は、そんな綽名のつけられた有名王侯オールスターズを網羅的に紹介していて面白いです。カッコいい厨二心をくすぐられる綽名あり、えげつないのやら情けない綽名まで。女性も登場しますよ。

個人的に好きなのは、
バルバロッサ(赤髭帝)ー神聖ローマ皇帝。
エドワード黒太子ーイングランド王太子。英語だと「ブラックプリンス」。
航海王子ーポルトガル王子エンリケ。実際は殆ど海に出てなかった模様
・・・のお三方ですが(どれも語感のカッコよさで選んでるのバレバレ)。

なんかひどいのも情けないのもいっぱいあります。
肥満帝(フランク皇帝カール3世)
青歯王(デンマーク王ハーラル1世。無線通信規格ブルートゥースの名前は青歯王にちなんだものらしいですね)
合羽王(フランス王ユーグ・カペー)
不能王(カスティーリャ王エンリケ4世。後世の他人から酷い言われようで可哀想)

「○○王」とすら呼ばれない人もいます。
フランスでは非常人気のある王様、アンリ4世です。
16世紀、40年にも及ぶフランス国内でのカトリック対プロテスタントの泥沼の闘いに終止符を打ち、信教の自由を認めた(ナントの勅令)ブルボン朝の始まりの王様です。

そんな功績者ですが、手当たり次第に女性をとっかえひっかえする好色漢で、生涯抱えた愛人は50人以上(我が国のオットセイ将軍といい勝負だね☆)。パリのセーヌ川の中州のシテ島にある「ヴェール・ギャラン広場」はアンリ4世の綽名が由来だそうですが、訳すと「年甲斐もなくすぐに女に言い寄る年配の男」、すなわち「助平ジジイ」!!

もはや「○○王」と呼ばれてもいないのも驚きですが、
「ねぇねぇ、これからどこ行く~?」
「そうだね、天気もいいし「助平ジジイ広場」でも行ってまったりするか」
という会話が若いフランス人カップルたちの間で交わされてるってことですよね・・・?

そんな妄想はさておき、色んな王侯の綽名の由来や歴史的背景が一人あたり4ページにまとまっており、ちょっとした世界史読み物として読みやすい1冊でした。

王の綽名 佐藤賢一著 日経BP



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