≪習近平主席は何に激怒したのか? 中国外交部の狼狽、高市早苗首相「台湾有事は存立危機事態」答弁に狼狽し対応をエスカレートさせた中国外交部≫

中国外交部筋への取材で、現在巻き起こっている高市早苗首相の国会答弁「台湾有事は存立危機事態」を契機に深刻化している日中関係の悪化の中国側での背景の一端が見えてきた。どうも、発言そのものに対する反応以上に習近平主席を激怒させた要因があったようだ。
◆韓国でのAPEC首脳会合での日中会談に乗り気ではなかった習近平主席
韓国の慶州で開催された2025年アジア太平洋経済協力会議(APEC)にあたり、10月31日に習近平主席と高市早苗首相は訪問先で約30分間の首脳会談を行った。この会談では、「戦略的互恵関係」という2000年代に入ってから日中間で常に使われてきたキーワードの両首脳による確認がされ、「建設的かつ安定的な関係を構築していく」ことを日中関係の大きな方向性とすることで認識の一致を見た。
また実務的には、福島第一原発の冷却水海洋放出などを理由に中国側が輸入規制を行っている日本産水産物輸入の再開と円滑化を進めていくこと、尖閣諸島周辺での中国側活動のエスカレーションを巡る日本側の懸念が伝えられると共に「実効性ある危機管理と意思疎通確保の重要性について一致」したとされている。
しかし、実はこの会談について、習近平氏は「唐突に選ばれたばかリの首相であると共に、以前から右派的な言動を繰り返してきたことと思われるので、まだしばらく動向を観察してから来年以降の会談で調整していくべきではないか」と、外交部に対して意見を述べていたという。習氏は会談に乗り気ではなかったのだ。
これに対し、外交部首脳及び中国共産党対外連絡部担当の政治局員らは「自民党内保守派の安倍派は崩壊しており、右派の後ろ支えが強くない高市首相が、独自に親米反中的な言動を露わにすることは当面ないと思われ、むしろ首脳会談を早く実現して関係の重要性を認識させた方がよい」と述べ、首脳会談を強く要請したという。中国政府全体としては、日本との関係を強化させ長く続く経済不振を好転させるために、経済交流をより活発化させたいという切実な思いがあった。
しかし、日本側ではメディアなどが注目していない高市首相のある行動が、日中首脳の面談直後から中国側を揺さぶることとなった。
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