「これ、昔、集めていたんですよ。売ったら、引き取りだって言われちゃって」
4月26日
新宿ディスクユニオン、2階の古本100円コーナーに大昔の「DOLL」のバックナンバーが出ていた。「DOLL」か。2009年に休刊したパンク専門誌である。
低い書棚に置いてあったので、屈んで背表紙を眺めていると、通りすがりの男の人が声をかけてきた。「DOLL」を指さして、
「これ、昔、集めていたんですよ。売ったら、引き取りだって言われちゃって」
引き取り。いらないなら引き取るが、値段はつけられない。つまりタダだ。
そういえば「レコード・コレクターズ」を売ったら、やっぱり引き取りだったと友だちが言っていたなあ。私が、大事にしている古い音楽雑誌だって、きっとそうなるだろう。また、ブックオフで、最近、似たような経験をしたばかりだ。
立ち去るその人の背中を見ながら、私は、引き受けるようなつもりで「DOLL」を2冊買った。
その夜、エコー&ザ・バニーメン「クロコダイルズ」「ヘヴン・アップ・ヒア」を聴いた。
懐かしの80年代ニューウェーブ。ネオサイケ。当時は、日常会話で、エコバニのことを話していたっけ。
いま、話す人はいないし、ラジオでもかからない。



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