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【リカルド式の変化】「2025 J1リーグ 第21節」柏レイソルvs 京都サンガF.C. 分析レポート

「2025 J1リーグ 第21節」

柏レイソルvs 京都サンガF.C. 分析レポート

3-3(前半2-1/後半1-2)


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① 90分×複数試合を観ることなく、本記事1本で「リカルド式」を理解できる内容(コスパ・タイパ◎)
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 レイソルのファンサポーターはもちろん、「リカルド式への興味」「後半戦のレイソル対策」という点において、他クラブのファンサポーターの方にもお勧めの一冊となっています。
※ 「2025シーズン前半戦終了時」の戦術分析となっております
※「戦術分析シリーズ」は今後、レイソル以外のクラブでも実施予定

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Ⅰ.「フォーメーション」

 レイソルは「3-4-2-1」をベースに採用。
 前線からのプレス時は「5-2-3」。
 ブロック時は「5-4-1」。

 サンガは「4-1-2-3」をベースに採用。
 65分以降は「3-4-2-1」に変更。
 前線からのプレス時は「4-3-3」。
 ブロック時は「4-5-1」。

 スターティングメンバ―他、出場選手に関しては「Jリーグ公式HP」をご参照ください。

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Ⅱ.「マッチレビュー」

 リカルド式のスタイルを前面に押し出し、再現性の高い攻撃を繰り広げ、試合内容では圧倒していたレイソル
 調子が上がらない時間帯が長く、その中でシンプルなミスも散見されたものの、インスイングのクロスから3得点を上げ、悪いなりに上手くまとめて来た印象のサンガ

 結果は引き分け。共に勝ち点1を分け合う形でありながら、試合内容からすれば「勝ち点2を逃したレイソル」と「勝ち点1を掴み取ったサンガ」という評価が妥当とも言える一戦。

レイソル

攻撃面

 J屈指のプレス強度を誇るサンガに対して「GK小島選手の+1」「レイオフ」(ハイライト映像0:44~)「ダイレクト」等を活用し、回避しながら逆を突いて前進していたレイソル。

 崩しの場面では、シーズン前半戦は右サイドCB(主に原田選手)が高い位置を取る、いわゆる「右肩上がり」の形を採用しており、原田選手が怪我で欠場していた前半戦終盤に限り、三丸選手が左サイドCBに入って「左肩上がり」となっていました。
 それがシーズン後半戦からは、右サイドCBに原田選手・左サイドCBに三丸選手が入り、2人が同時にピッチに立つことで、左右両サイドから、コンビネーションで崩せる様になっており、この点はリカルド式の新たな脅威となっていた印象。

 得点シーンに関しては『リカルド式 徹底分析』の記事を購入した方であれば、頷ける話かと思いますが、レイソルの1点目(ハイライト映像1:04~)・2点目(ハイライト映像2:40~)は、リカルド式における典型的な崩しの形(サイドチェンジ→ポケット・DFライン裏→クロス)でありました。  
 特に2点目に関しては、9割方、記事の内容通りに事が進んでいたかと思います。
 また、80分(ハイライト映像5:50~)には、得点にこそ至らなかったものの、同じく記事の内容通りの攻撃を、シーズン前半戦とは異なり、左サイドから展開していました。

 得点・攻撃シーンの細かな分析・解説に関しては、有料記事の購入者への配慮として、省略させて頂きますが、これら上記して来た現象は、レイソルが如何に再現性の高い攻撃を行っているかの証左と取ることが出来るかと思います。

 なお、1点目に関しては、典型的な崩しの形の中に、別の崩しでよく見る要素を、三丸選手が織り交ぜており、その要素が非常に効いていたため、後程、詳しく解説させて頂きます。

守備面

 素晴らしかった攻撃面に反して、守備面に関しては、僕が指摘するまでもないかと思いますが、インスイングのクロスからの3失点という、課題が残る結果に。
 特に1点目・3点目に関しては、サンガの長身の選手の裏に2列目の選手が飛び込んで来るという、全く同じ構造での失点となっています。

 但し、ゴールシーンから少し遡ると、1点目は「5-2-3」の「2の脇」を上手く突かれており(23:05~/ハイライト映像なし)、2点目はスローインからサンガが得意な形の崩しを許しており(52:35~/ハイライト映像3:57~)、事前の部分での改善の余地はあるかと思います。

 また、2点目・3点目に関しては、BOX内中央でサンガ1枚に対して、レイソルは2枚揃っているため、1枚がマークにつき、1枚が後方のスペースを埋める形にした方が、失点の可能性は下がると考えられます。

 あと、DAZNの画角には入っていなかったため、明確に確認は出来ていないのですが、攻撃時「右肩上がり」「左肩上がり」の共存ということで、時間帯によっては、古賀選手のみ最終ラインに残っていると思われるシーンがありました。
 シーズン前半戦、CB2枚を残すことは多々ありましたが、1枚となると相当なリスクを伴うため、この点に関しては、今後、注視すべきポイントと言えるかと思います。

中川選手

 シーズン後半戦における、チームとしての戦い方の最たる変化といえば、上記して来た通り「右肩上がり」「左肩上がり」の共存となるかと思います。
 その一方で個人に焦点を当てると、後半戦からボランチとしてスタメン出場している中川選手、そして新加入の3名が変化をもたらす存在と言えるかと思います。
 ただ、新加入の3名に関しては、リカルド式に慣れるという意味でも、他の選手に特徴を理解してもらうという意味でも、もう少し時間が必要かと思いますので、今回は中川選手をメインに、新加入(復帰)の瀬川選手に関しても少しだけお話しさせて頂きます。

 ルヴァン杯に関しては観ることの出来る環境になく、前節のヴェルディ戦は時間の都合で、まともに確認できていないため、中川選手のプレーを観るのは、恐らく、初めてであると記憶しています。
 そんな中での率直な感想としては、リカルド式のスタイルに入り込めているという点において、非常に好印象でありました。
 ご本人も試合後のコメントで認めていた通り、ミスは散見されたものの、スタイル・ゲームに入ることが出来ていない中でのミスと、そうでないミスとでは雲泥の差があるため、次節、山田選手が出場停止の中、彼がどんな姿勢で、どんなプレーを見せてくれるかも含め、今後が楽しみな選手のひとりだと思います。

瀬川選手

 得点が取れており、結果が出ていた18~19シーズン。
 怪我で苦しんでいた20~21シーズン。
 その後、ベルマーレ・フロンターレを経ての復帰となりますが、得意の「裏抜け」だけでなく「間受け」も非常に上手くなっており、特に「止めて蹴る」を大事にするフロンターレでは、基礎技術の部分を相当に鍛えられたことが想像でき、この点は現在のレイソルでも活きるポイントかと思われます。
 また、現在のレイソルに欠けている、BOX外からの強烈なシュートも持っているため、早い段階で1点取ることが出来れば、18シーズン後半戦の様に、得点を量産できる可能性も十分にあると思います。

サンガ

 先にお伝えしておきたいこととして、現在「戦術分析シリーズ第Ⅱ段」として『曺貴裁サンガ 戦術分析』を作成しております。
 そのため、今節に関しては、サンガの内容が薄目となっている点、ご理解頂けると幸いです。

 話は今節に戻りますが、前半戦、特に前半の序盤~中盤に掛けては、レイソルが良かったという点を差し引いても、調子が上がっていなかった印象のサンガ。
 武器のひとつであるプレスが嵌まっていないどころか、行き過ぎて逆を突かれるなど、普段のサンガにおいては、あまり見られない様なミスが散見。
 なお、この点に関しては、試合後のコメントで曺貴裁監督が言及しており、端的に言うと「長らく試合間隔が空いた中(21節レッズ戦は前半戦に消化済み→リーグ戦は約3週間ぶり)、ポゼッションのレイソルとハイプレスのサンガという異なるスタイル、しかし、ある意味では噛み合う構図ということで、試合に慣れるまで時間が掛かった」という様なニュアンスの話でありました。(詳細はJリーグ公式HP参照)

 ただ、前線からのプレスに関して言えば、40分(39:35~)のシーン以降、特に後半に関しては、明確に人を捕まえに行く様になっており、上手く修正していた印象。
 また「3-4-2-1」×「4-1-2-3」ということで、失点シーン以外にも、レイソルにWBの幅を有効活用されていたのですが、65分以降、サンガも「3-4-2-1」に変更したことで、この問題も解消
 その一方で、ミラーゲームとなり、システム上、しっかりと噛み合ってしまったため、攻撃の部分でもズレが生まれにくくなり、そういった意味で、少し攻撃は停滞してしまった面もあったかと思います(但し、3点目はシステム変更のお陰と見ることも)

 それでも内容では圧倒されながら、何度も追い付き、最終的には、思い掛けない形で3点目を許した後の84分の同点弾ということで、この不屈のメンタルは称えられるべき点であると思います。

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Ⅲ.「レイソル1点目 三丸選手の立ち位置」

 Ⅱ章の繰り返しとなりますが、1点目・2点目に関しては『リカルド式 徹底分析』(有料記事)内で紹介した、リカルド式における典型的な攻撃の形となっています。
 そのため、得点シーンの細かな分析・解説に関しては、有料記事の購入者への配慮として、省略させて頂きますが、1点目に関しては、典型的な崩しの中に、別の崩しでよく見る要素を、三丸選手が織り交ぜており、その要素が非常に効いていたため、その点をメインに解説させて頂きます。

 なお、この三丸選手と同様の動きに関しては、有料記事内で「ほんの一文」だけ触れていますが、焦点を当てる様な形ではなく、全く深掘りしておらず、図にもしていないため、今回、扱わせて頂きます

図Ⅰ.レイソル1点目 三丸選手の立ち位置

 具体的な流れは以下の通りです(ハイライト映像1:04~)

① 山田選手から左WB小屋松選手にサイドチェンジ
② ①に合わせて左サイドCB三丸選手がサンガ右SB福田選手の裏に抜ける
③ 小屋松選手→三丸選手→小屋松選手→渡井選手の流れでパス交換
渡井選手からのパスを狙うサンガ福田選手に対して、三丸選手が立ち位置で牽制・ブロック(パスコースの確保)
⑤ 小屋松選手が1対1を仕掛け、抜き切らないでクロス
⑥ 垣田選手がサンガ守備陣を引き付けた背後のスペースで小泉選手がシュート
※ 図Ⅰは④のシーン

 ③の最後で渡井選手にボールが渡った時点では、三丸選手は福田選手の後方に立っています。
 しかし、④のシーン、渡井選手から小屋松選手にパスが出る瞬間、数歩だけ前に出て、福田選手の前方に位置取っています。
 この何気ない動き・立ち位置の変更によって、福田選手の動きを封じ込め、イメージとしては、図Ⅰの黄色の太線の様な感じで蓋をして、小屋松選手へのパスコースの確保に成功しています。

 この三丸選手の様に、あえて相手選手の前に立ち(もしくは立ち止まり)、パスコースを確保する動きは、リカルド式の崩しの中でよく使用されています。
 ただ、これまでは、やはり「右肩上がり」の右サイドでよく見られただけに、これを左右両サイドで出来る点は、繰り返しになりますが、リカルド式の新たな脅威と言って過言ではないかと思います。

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 「2025 J1リーグ第21節 柏レイソルvs 京都サンガF.C.」の分析レポートは以上となります。
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