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捨てればごみ、拾えばお宝。堺市×ジモティー笑顔の“0円譲渡”

こんにちは!ジモティー広報の木下です。

皆さんは「4R」という言葉をご存知でしょうか? 一般的な3R(リデュース、リユース、リサイクル)に、不要なものは「断る」という意味の「リフューズ(Refuse)」を加えた、さらに一歩進んだ環境への取り組みです。

今回ご紹介するのは、この4Rを旗印に掲げ、ごみ減量を実現している大阪府堺市! 自治体回収品のリユースにおいては、全国の自治体の中でもトップクラスで掲示板「ジモティー」を活用したリユースを推進しています。

どのように堺市は、リユースを加速させることができたのか? 資源循環推進課の担当職員、そして現場の最前線で業務にあたるクリーンセンターのスタッフの方々に、その舞台裏をお聞きしてきました!

遠方のため、リモートで取材を行いました


「堺・ごみ減量4R大作戦」始動。堺市が目指す循環型社会

堺市では、以前から市民が主体で4R運動が実施されてきましたが、「ごみから環境問題を解決する」をテーマに、市全体でごみの減量に集中的に取り組む『堺・ごみ減量4R大作戦』のプロジェクトを令和4年7月から令和6年3月まで展開してきました。

職員A:「市では、一般的な3Rに『断る(リフューズ)』を加えた4Rを推進しています 。スーパーと連携したプラスチック製容器包装の削減や、こども服のリユース(随時)、食品ロスを防ぐ『てまえどり』の啓発に加え、最近では廃食用油を航空燃料(SAF)に再資源化する取り組みにも注力しています 。これら各Rの施策を積み重ねることで、市全体のごみ排出量は順調に減少しています 。」

こうした流れを受け、堺市では令和7年度においても、市民が「4R」をより身近に感じられるよう多彩なイベントを継続的に開催。単なる情報発信に留まらず、実際に体験できる場を設けることで、ごみ減量の意識を市民一人ひとりのライフスタイルへと浸透させています。

区民まつり等での4Rの啓発

第21回みはら区民まつりの様子

堺市の各区民まつりでは、遊びを通じて環境配慮への意識を高める4R運動推進の取組を展開しています。啓発クイズや脱出ゲームで迷いやすい分別方法を幅広い世代に発信しており、参加した若い世代に意識の高まりを深めていただく良い啓発機会となりました。

不要品を次の方へつなぐリユースイベント

清掃工場に搬入された物品や市役所で回収したこども服などを、市民へ無償で提供する譲渡会を随時開催しました。家具や食器、玩具など多岐にわたる品々を廃棄せず、必要とする方へ直接手渡すことで、資源の有効活用を促進しています。

体験型イベントを通じた資源循環の学習

企業や教育機関と連携し、工作やゲーム形式で食品ロス削減やリサイクルを学べる参加型イベントを実施しています。廃食用油から航空燃料(SAF)を作る製造現場の見学ツアーなど、次世代を担うこどもたちが資源循環の仕組みを自分事として捉える場を創出しました。


それでも残る「もったいない」を救う、新たなリユース

多角的なアプローチでごみ減量に取り組む堺市ですが、中でも市民の反応をダイレクトに感じるのが「粗大ごみリユース事業」だといいます 。

職員C:「粗大ごみリユース事業は、搬入された物の量がそのまま『ごみを減らした量』として可視化されるため、非常に手応えを感じやすい取り組みです。参加される市民の方々の満足度も非常に高いと感じています 。」

クリーンセンター臨海工場

その舞台となるのは、日々多くのごみが持ち込まれる「クリーンセンター」です。かつては、まだ十分に使える家具や自転車、おもちゃが持ち込まれても、そのまま焼却処分するしかありませんでした 。

職員B:「現場では『まだ使えるのにもったいない』と思う品が溢れていました 。しかし当時はリユースする仕組みがなく、泣く泣く処理していたのが現状だったんです 。」

そこで導入されたのがジモティーでした。数あるプラットフォームの中から選んだ最大の理由は、「無償譲渡(0円)」ができる点にありました 。

職員B:「市が不要品を販売するとなると、製品保証や動作の担保、さらには会計上の事務コストなど、非常にハードルが高くなります 。無償であれば、そうした事務負担を最小限に抑えつつ、市民の皆さんに喜んでいただける形でリユースすることができる。それが大きなメリットでした 。」

現在は、センターに持ち込まれた粗大ごみのうち再利用可能なものをピックアップし、専用ページに出品。必要とする市民の方へ無償で提供しています 。


僕らが見逃せばごみ、拾い上げればお宝

そのマッチングを実現させているのは、現場でごみになるのを食い止めるクリーンセンターの職員の方々です。市民の方が車で搬入に訪れ、荷下ろしをするその瞬間に「リユースに回してもいいですか」と直接声をかけ、以前なら処理されるはずだった品々の中から状態の良いものを一つひとつ丁寧に拾い上げています 。

ピックアップされ、清掃されたリユース品

職員B:「現場では、持ち込まれる粗大ごみの中に『これ、まだ使えるのにもったいないな』と思うものが溢れていました 。処理される寸前のものを僕らが止めることで、必要としている人に渡る 。僕らが見逃したらごみになるし、見つけたらお宝になる。市にとってはごみの減量になりますし、もらった人も喜んでくれる、お互いウィンウィンな事業やなとやりがいを感じています 。」

過去には、1点に対して閲覧数が7,300件を超え、412件もの問い合わせが殺到したこともありました 。また、意外なものが注目を集めることも少なくありません。

職員C:「個人的に驚いたのは、こども用の『歩行器』です 。今の世代ではあまり使われないかなと思っていましたが、いざ出品してみると欲しいという方がたくさんいらっしゃいました 。何にニーズがあるのかは、本当に出してみるまで分かりませんね 。」


自治体アカウントで出品数全国1位!

実証実験を経て本格稼働した堺市のジモティーアカウントは、なんと自治体アカウントでの出品数が全国で1位!2023年1月の開始から2026年1月までの約3年間で、以下のような成果が出ています。

  • 引き渡し件数:1468件(1月現在)

  • 週平均出品数:約13〜15件

より多くの物が引き取られるための工夫

市民から好評をいただいているジモティーを通したリユース品の譲渡ですが、最初から今のような形だったわけではありません。

職員B: 「最初の実証実験のときは、品物の正面からの写真だけポンと撮ってアップロードしていました。やっぱりやっていくごとに「こうやった方がよりいいんじゃないか」っていう意見を出し合いながら、工夫し、今の形に落ち着きました。」

現在の投稿画面

職員B:「今は、 傷や汚れっていうのはできるだけ分かりやすく撮るところと、できるだけいろんな角度でとることを意識しています。今まで大きなクレームがあったわけではないですが、傷や汚れはあえて映しておく方が引き取り側も納得していただけますし、安心してお渡しすることもできます。」

取り組んでよかった最大の理由

リユース品引き渡しの様子

数字以上に職員の皆さんの心を動かしているのは、現場で生まれる市民との温かい交流のようです。

職員C:「実際に引き取りに来られた際の市民の方々の喜ぶ姿を見ると、やはり嬉しいですね 。以前、木製のおままごとキッチンセットをお譲りしたときには、その場でお子さんが料理ごっこを始めて楽しそうに遊んでくれて。利用者の方からは『すごく良い施策ですね』といったお褒めの言葉や、『ありがとう』という感謝の声を直接いただくことが多いんです 。処理される寸前だったものが、必要としている誰かの手に渡って喜んでもらえる。その様子を間近で見られることは、現場で取り組む職員にとっても大きなやりがいになっています 。」

4Rが当たり前の日常へ。現場から広がる循環型社会への第一歩

最後に、これからの展望について伺いました。

職員D:「大量生産・大量廃棄によって環境問題が深刻化する中、4Rに基づいた循環型社会を実現していく必要があります 。そのためには、市民の皆さんがリユースを当たり前の選択肢として選び、利用しやすい環境を市が整備していくことが不可欠です 。今後もジモティーさんとの連携を通じ、幅広い世代の方に対して市内のリユース活動を促進していきたいと考えています 。」

また、現場で実務を担ってきたクリーンセンターの職員の方が、導入を検討している全国の自治体担当者へ向けて、実感を込めたアドバイスをくれました。

職員B:「立ち上げの事務作業などは大変な面もあるかもしれませんが、無償譲渡であれば経理上の事務負担も少なく、今のところ大きな負担感なく実施できています 。何より、引き取りに来られた市民の方から『ありがとう』と喜んでもらえるのは、職員にとっても大きなやりがいです 。まずは、お気軽に始めてみてはいかがでしょうか 。(知らんけどっw)」


【編集後記】
今回、堺市の皆さまのお話を伺い、市民が持ち込んだ不要品をその場でリユースに回されていることにとても驚きました。クリーンセンターの皆さまの日々の熱意が、市民の笑顔に繋がる。ごみを減らすことは同じだけの笑顔を作る仕事なのだと感じさせられました。

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