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【仏教の教え】あなたを幸せにする「目に見えない力」の本当の正体

「このパワーストーンには不思議な力があって、身につけておくと運気が上がるんですよ」
「風水で、こっちの方角から運気が流れてくるから、ここに物を置くと金運がアップしますよ」
「あそこはパワースポットだから、行くと運気が上昇して幸せになれますよ」

世の中には、このような「目に見えない力が幸せをもたらす」という話が結構ありますよね 。しかし、仏教の教えからすると、これらはすべて迷信だと言われます 。石にも、方角にも、特定の場所にも、特別な力はないのです 。

では、「目に見えない力が幸せをもたらす」ということは一切ないのでしょうか? お釈迦様は「ある」と仰っています 。目に見えない力が私たちを幸せにすることはあるのです 。

お釈迦様が言われる「目に見えない力」とは一体どんなものなのか、詳しくお話ししていきましょう 。



幸せをもたらす力の正体は「あなたの行い」

仏教では、私たちを幸せにする目に見えない力を「業力(ごうりき)」と教えています 。

「業(ごう)」とはインドの言葉で「カルマ」と言い、中国で翻訳されて「業」となりました 。これを日本の言葉に直すと、「行い」という意味になります 。

つまり、方角でも石でも場所でもなく、日々の「行い」こそが、私を幸せにする力であると仏教では教えるのです 。


【業力とは】


私たちはつい、「人から知られていれば幸せや評価を得られるけれど、知られていなければ何をしても無駄だ」とか、「誰も見ていなかったら努力しても意味がない」と思いがちです 。しかし仏教では、人が見ている・見ていないに関係なく、私たちのやった行いはすべて力を持つと教えられます 。

この「行い(業)」には、大きく分けて3つあります(三業) 。

  • 身業(体の行い): 人は見られているところではいい顔をしますが、誰も見ていない四方壁に囲まれた場所では「こっそり人に言えないことをしよう」としてしまうことがあります 。しかし、人が見ていなくても、まいた種には運命を引き起こす力があります 。特に人が見ていないところでどんな行いをしているか、そこに幸せになる力があるのです 。

  • 口業(口の行い): 大勢の人が聞いているマイクの前で行儀の良いことを喋る時だけでなく、少人数でこそこそと「誰も知らないだろう」と思って密かに喋っている内容も、すべて力を持ちます 。口で喋ったことは力になるのです 。

  • 意業(心の行い): 自分が心で何を思っているかは誰にもわかりませんが、思っていること自体に力があります 。たとえばビジネスなどで、じっと下を見つめながら30分や1時間、手を動かさずに考え込んでいる人がいますよね 。周りからはボーッとしているように見えるかもしれませんが、「これからどうしようか」「どういう構成にしようか」と頭の中で色々なことを考えている、一番大事な時間です 。心の中でどんな種まきをしているかが、幸せになれるかどうかを決めるのです 。信号待ちの間に頭の中で考えていることでさえ、幸せの力になります 。

知られているかどうかに関係なく、自分のすべての行いは力を持つというのが、仏教の教えなのです 。


努力が報われないのは、無駄になったからではない

そうは言っても、「自分は上司に恵まれず、努力しても評価されないから平社員のままだ。一方であいつは、同じような努力なのに上司に恵まれてどんどん出世している」と嘆く人もいるでしょう 。同じ努力をしているのに結果が違うと、自分の努力よりも周りの評価が問題だと思ってしまいますよね 。

しかし、これはまいた種(行い)は一緒でも、結果が出ていないのは「縁に恵まれていないだけ」なのです 。

仏教では、「因」と「縁」が結びついた時に結果が起きると言われます 。 私たちに幸せや不幸という結果の花が咲くのは、「因(=業力)」が「縁(=上司の評価など、周りの環境)」に結びついた時です 。種が水や日光(縁)と結びついて花が咲くのと同じですね 。

「一生懸命仕事をしているのに、いい上司に恵まれないから出世できない。自分の努力は無駄だったんだ」と不公平に感じる必要はありません 。なぜなら、業力は「業力不滅(ごうりきふめつ)」といって、決してなくならず、いつまでも蓄積されるからです 。

一生懸命仕事をした業力はあなたの中に蓄積されているので、縁が変わって違う上司についたり、違う仕事についたりした時に、今までの努力が一気に花を咲かせるということがあります 。


目に見えない力が花開く時:2つの例え

自分の業力がどれくらい蓄積されているかは目に見えないので不安になるかもしれませんが、種まきをしている人は必ず力を蓄えています 。これを表す2つの分かりやすい例があります。

1. 吉野山の桜

桜の名所である奈良県の吉野山は、春になると山全体が桜の花に包まれます 。しかし冬に行くと、枯れ木のような木が立っているだけで何の風情もありません 。

「なぜ春になると満開の桜が咲くのだろう」と不思議に思った男が、冬の間に枝を割って花びらを探してみましたが、どこにも見つかりませんでした 。花びらは見つかりませんが、植物の中には花を咲かせる「勢力」が冬の間もみなぎっているのです 。その目に見えない力が、春という「縁」に触れた時に満開の結果となります 。 冬の間は枯れ木のように見えても、勢力を蓄えていた木は春に満開になり、勢力のない枯れた芯だけの木は春になっても花びら一枚つけません 。

2. 浪人生

浪人生のA君は、一度失敗したからと気合いを入れて一生懸命勉強しました 。一方、浪人生のB君は、親や塾をごまかしてゲームばかりしていました 。

周りからの評価は同じ「浪人生」であり、不公平に見えるかもしれません 。しかし、大学の合格発表のシーズン(縁)が来た時、一生懸命勉強するという「業力」を蓄えていたA君は大学生という花を咲かせ、努力を蓄えていなかったB君はまた浪人生という結果になります 。 ごまかしていても、努力していても、普段はその差に気づかれませんが、「縁」が来た時に歴然と結果が表れて明るみに出るのです 。

今一生懸命仕事をしていても上司に認められないのは、まだ「春という縁」が来ていないからです 。いつか何かの縁と結びついた時、今までの蓄積が一気に花を咲かせます 。「あいつが見る目がないから無駄だった」と思う必要はありません。まいた種は必ず表れるのです 。


さらに早く幸せになるための「6つの行い」

「一生懸命努力しているのに、なんで結果が現れないんだろう」と嘆いている場合、一つ省みてほしいことがあります 。

仏教には、幸せをもたらす善い行いとして「六度万行(ろくどまんぎょう)」または「六波羅蜜(ろっぱらみつ)」と呼ばれる6つの行いがあります 。この6つの行いをしていれば必ず幸せになれると、お釈迦様は教えられています 。

  • 布施(ふせ): 親切。自分のためだけでなく、人に貢献したり、手を差し伸べたりできているか 。

  • 持戒(じかい): 言行一致。言っていることとやっていることは合っているか。人との約束をすっぽかさず、しっかり守れているか 。

  • 忍辱(にんにく): 忍耐。「なんで俺を認めてくれないんだよ!」と腹を立てるのを抑えられているか 。

  • 精進(しょうじん): 努力。一生懸命努力すること 。

  • 禅定(ぜんじょう): 反省。うまくいかない時に「自分に何か原因があるのでは」「どこが欠点なんだろう」と見つめ直し、正そうとしているか 。

  • 智慧(ちえ): 前の5つをまとめて、まいた種は必ず生えるとあきらかにみて、身の修養に努めること 。

裏表なく仕事をして努力(精進)しているのに結果が来ないという人は、他のことができているか考えてみてください 。 もちろん、一生懸命やっていれば必ず報われます 。しかし、努力しても結果が出ない時は、何かズレているところがあるのかもしれません 。反省し、そのズレを修正することで、今までの努力がグンと生かされるポイントがあります 。

誰が見ているかに関係なく、お釈迦様が教えられたこの6つの種まきを少しでも心がけてやっていけば、もっと早く幸せになれるのです 。


【六度万行とは】


いかがだったでしょうか。 目に見えない力があなたを幸せにする。その「目に見えない力」の正体とは、これら6つの行いをすることによって働く力なのです 。 ぜひ、日々の生活のヒントにしてみてくださいね。


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