絵は急に上手くならないが、急に上手くなることもある
タイトルで絵は急にうまくなると書きましたが、基本的には地道に描いているとチマチマうまくなります。
ただ、気づくと急に上手くなってる時がある。
今日は、そんな「急に上手くなる」ときのお話です。
いっぱい描いただけでは上手くならない
これは私が長期的に絵を描いてきて思うことですが、枚数描くだけでは上手くはならない。
というのも、私が絵を大量に描いていたのは魚を描く前からで、その時にはそこまで上達しなかったから思うこと。
私は子供の時から絵を描くのが好きで、小学生の時は休み時間に絵を描いて過ごした。
自由帳数冊では足りず、ホームセンターとかで売ってる、ラクガキ帳数冊まとめてパックになってるやつを何度も買い足して描いた。
主に女の子の漫画っぽい絵だけれど…
子供の時に描いた絵をまとめるとたぶんスーパーの買い物かごがいっぱいになってしまう量。
でも、そこまでうまくはならなかった。
中学生の時は寝ても覚めても部活ばかりであまり絵は描かなかったけれど、高校生の時はまた絵を沢山かいていた。
高校生ではしばらく登校拒否状態で、部屋から出れないことがあった。
その時は部屋で絵を描いて過ごした。
スケッチブックを何冊も消費して、たくさん絵を描いた。
この時は、映画の1シーンの俳優の絵であったり、歌の歌詞からイメージした絵をクーピーや色鉛筆でゴリゴリ塗って描いていた。(私がアナログで色鉛筆絶対使いたいマンなのはここからきている)
でも、たくさん描いてもやはり、そこまで上手な絵にはなかなかならない。
大学以降はほとんど絵を描いていなかった。
社会人になってけっこうたって魚を描き始めて、ようやく変化が出た。
何が違うのか…?
描き始めたときはやはり、そこまで上手には描けなかった。

色鉛筆だけで塗っていた。写真も暗い。
ただ、魚は描き始めてから数カ月後くらいからXに載せていた。
人に見せるのが前提で、しかも人と一緒に描いていた。
しかも魚の絵というのは、魚好きな人が反応してくれたりする。
自分が描きたいと思ってたものではなくても人との関わりで色んな魚を描く。
「この魚、ヒゲありますよ」と、特徴が抜けてる時には教えてくれる人がいたり、同じ魚を描いたもっと上手な人の絵が流れてきたり
1枚描くたびに、「次はここ気を付けよう」「次はこんな描き方をしてみよう」そんな改善点がどんどん出てきて1枚描くたびに小さな上達を繰り返した。
人に見せると、写真とるときや投稿した後に「ここもっとこうすれば」がよく見えるのだ。
枚数だけ描いても上達はしない。
「次はもっと…」そう思いながら細かい改善点をつぶしていくと、さらにもっと細かい改善点が見えるようになっていく。
基本的には、絵の上達はそういったチマチマしたものだと思う。
急に上達することもある
チマチマ上達しながら長期的に描いていると
過去絵を見たとき「あれ、ここから急に上手くなってない?」ってことが何回かおきている。
大体、変化が起きたときには気づかず後から気づく。
私の場合だと、魚を描き始めたのが第一段階とすると
第二段階:自分から魚の絵を自主的に描くようになった絵以降

鱗や模様はまだ適当
第三段階:リクエストされた魚を描き始めたあたり

ハイライトや鰭、エラ蓋あたりが今に近づいた
第四段階:ほかの魚絵師と交流するようになったあたり

魚絵師の誕生日に推しのホウボウを。
第五段階:ニコ生でお絵描き配信で作業を配信していたあたり

感覚器官を足したチョコレートグラミー
…など、段階的に一気に上達してるタイミングがあるのだ。
最近だと、出産後と展示するようになったタイミング。
育児の合間の絵
結婚、出産前後は絵のペースが落ちたりSNSもほとんど手をつけない日々だった。
めっちゃ焦った。
出産ギリギリ2カ月前くらいまで会社勤めだったので出産前は1年くらい引っ越しだったり、子供の必要なものの買い物だったり入院だったり色々。
生まれてからは、どったんばったん大騒ぎしながら育児して絵を描く時間も体力もなかった。
そんな間に、一緒に魚を描いている魚絵師は上達し、私は停滞。
だんだんコミュニティとも遠ざかっていく。焦る。
私は魚の絵を描くこともとても好きになっていたし、魚の絵を描くことで交流ができたインターネット上の人たちもとても好きだ。
とうてい手放せるもんではない。
離れすぎないように、自分も空いた時間(主に睡眠を削って)でコツコツと絵を描いた。
それも、以前より上達した絵をみてほしかった。
魚の細部をより細かく見て、大量の点で描くのがベーシックになったのはこのタイミング。

出産前のみんなと描いていた時には、なるべく無駄な線や点を省いて描こうという意識だったけど、逆に全部盛り込んでやる。
全部黒点では見づらくごちゃつくから、灰色と黒の2色のペンを使う。
それがベーシックになった。
展示し始めて変わったこと
展示し始めて変わったのは、額装、キャプション、背景の汚れをとること、紙のシワ。
原画を人に生で見てほしい気持ちは前からあった。
今の私の絵は細かい点や、魚の鱗をラメ入り透明水彩で描いて定着剤でてかりを出すため、写真では伝わらないものがかなり多い。
展示をしようと思ったら、他の作家さんと自分の絵が並ぶ。
たぶん、魚の絵がリアルかどうかだけでなく
その場にふさわしい形で置かれないといけないと思った。
1つ2つ額装した時点ではそこまでわからなかったけど、今展示中の写真を見て思う。
わりかしサマになっているではないかと。

そうやって、これからも段階的に急な変化が訪れつつ、基本はチマチマと上達したい。
継続して長期的に描いていかないと、急な変化も訪れることはない。長く描いていると起こる気持ちの変化が、急な上達の正体なのだから。
私は今は絵を描いているけれど、大学が音楽大学で、声楽専攻だった。
使っていた楽譜にマリア・カラスの生き方を表す言葉がいつも最初に書かれていた。
何事も追及しようとすれば奥が深く、学べば底がない。生涯学生である、というような言葉だった。
終わりのない学習のなかで「未熟だから人前に出せない」なんて考えてたらいつ出すのだ?その時の最善が後から未熟でも、いつか出すではなく今出す。
私も年齢を重ねても学び取り、これからも変化しながら描いていきたい。
