飯炊きBBAと、夏の家族のかたち

我が家の子どもたちは高3と高1。ちょうど夏休みの真っ只中だ。

ただ、高校生ともなるとほとんど課外で家にいない。

午後から課外のある子、午前だけの子。

そのため、昼ごはんの時間もバラバラになる。

家には父もいる。

「専業主婦いいなー」と言われることもあるけれど、実際のところは完全に“個人対応型の飯炊きBBA”だ。

専業主婦という存在は、今や人類絶滅種とも言われているらしい。

出産後、私はパートを8年ほどしていたが、実家に戻ることになり、今は飯炊きBBA兼、父の畑の手伝いをしている。

夕飯だって一筋縄ではいかない。

バイトのある子、晩酌を楽しむ父、それぞれの生活リズムが違うため、同じ時間に「いただきます」は揃わない。

一人一人のペースに合わせて食事を用意する日々だ。

そしてこの夏、最大の出来事は夫の入院だった。

腰にボルトを入れる手術を受けたのだ。

30代では腕の手術、40代では腰。

野球で無理を重ねたツケが、加齢とともに一気に出てきているのだろうと感じる。

そのため私は今、飯炊きBBA業務に加えて、病院への洗濯物の回収、子どもの大学見学の送迎などで、夏が目まぐるしく過ぎていく。

庭の草取りさえ、手が回らない。

働いて家庭を支えている人たちの話を聞くと、どうしても「家にいる自分」に引け目を感じることもある。

だからここ3年ほどは、ネットで副業をして、ほんの少しのお小遣い程度を稼いできた。

それでも、予期せぬ夫の入院によって、専業主婦という立場でも全く余裕のない日々になっている。

子どもが大きくなり手が離れると、家族はそれぞれの時間を生きるようになる。

親は老い、夫婦はメンテナンス期間に入る。

そんな当たり前のことを、今年の夏はやけに強く感じている。

家族というものは、同じ屋根の下にいても、同じ時間を生きているとは限らない。

それでも、バラバラの生活をなんとか繋ぎ合わせながら、今日も私は台所に立っている。

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