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学歴の壁を越える!派遣から念願の「機械設計部門」へ潜り込む戦略と実例

大手メーカーの機械設計部門は国立大学院卒などの高学歴層が占めていることが多く、平凡な私立大学出身者にとっては高い壁に見えるかもしれません。しかし、正社員の枠に縛られず「派遣」というルートを戦略的に活用すれば、その壁を越えて憧れの職場に潜り込むことが可能です。学歴のハンデを覆し、念願の設計職を掴み取るための現実的なステップを、実例とともに解説します。


はじめに:高すぎる学歴の壁と、もう一つのルート

誰もが知るような大型機械や最先端プラント機械を開発する大手メーカー。その正社員採用の門戸は狭く、国立大学院卒などの高学歴層が占めているため、平凡な私立大学の理工学部を卒業した私にとって、その壁は極めて高く見えました。

しかし、諦める必要はまったくありません。なぜなら、日本のものづくりの現場は、正社員だけで回っているわけではないからです。現場には、高度な技術や人手を外部から取り入れる「派遣」という枠組みが必ず存在します。このルートを戦略的に活用することこそが、学歴の壁を飛び越えて念願の機械設計部門へ潜り込む最強の現実策となります。

ステップ1:「身近な課題」を発見するスキルを磨く

大学を卒業して最初に就いた仕事が、自分の理想とは少し離れた現場だったとしても、そこがすべてのスタートラインになります。

実際、私が大手派遣会社から最初に派遣されたのは、精密部品の外観寸法検査の現場でした。一見、華やかな設計とは無縁ですが、「言われた通りにこなすだけ」で終わらせないのが重要です。私は「検査に時間がかかっており、もっと効率良く進めてほしい」という依頼者の希望に受け入れ、測定検査を効率化するための「治具(じぐ)」と呼ばれる測定用部品の導入を自ら検討し、設計を推し進めました。

その結果、検査時間を大幅に短縮でき、依頼者から深く感謝されました。目の前の業務から主体的に課題を発見し、自ら考えて解決策を形にする経験は、次のステップへ進むための強力な武器へと変わります。

ステップ2:派遣会社の本音を理解し、キャリアを自らコントロールする

ステップアップを狙う際、派遣会社の仕組みや本音を冷静に見極める目も必要です。派遣会社はビジネスとして、個人の長期的なキャリア形成よりも、お得意先への人員充足や単価の高い案件へのマッチングを優先しがちです。

だからこそ、自分のキャリアを派遣会社任せにしてはいけません。

「私は将来、大型機械の設計に携わりたい」 「そのために、まずは3DCADの実務経験が積める職場に行きたい」

このように、自分の進みたい道と必要なスキルを明確に提示し、自らキャリアの手綱を握り続けるスタンスが不可欠です。

実例:30代前半で掴んだ、航空宇宙事業部への潜入

地道な準備と主体的な姿勢を続けた結果、私は30代前半というタイミングで、念願だった重工系会社の航空宇宙事業部へ派遣され、ジェットエンジンの開発設計という最前線のプロジェクトに潜り込むチャンスを掴みました。

周囲は優秀な人材ばかり。当時、私は3DCAD(主にNX)を使ったモデリングに関しては素人同然であり、周囲の高度なスキルには到底及びませんでした。しかし、そこで地道な武器になったのが、かつて検査の現場で培った「製造や検査のリアルな視点」でした。

理論に強いエリートたちも、実際の現場でどう組み立てられ、どう測定されるかという細かなリアルまで見抜くのは難しいものです。私はCADの基本操作を必死に覚えながらも、データを見たときに「この形状では現場で工具が入らないのではないか」「検査で測定しにくいのではないか」といった現場目線の気づきを丁寧にフィードバックしていきました。地道なデータ確認や調整を率先して引き受け、手戻りのない確実な実務を積み重ねることで、少しずつ周囲の信頼を勝ち取っていったのです。

経験の水平展開:大型機械設計の最前線へ

この「現場感覚に根ざした確実な実務力」を確立してからは、エンジニアとしての活躍の場が次々と広がりました。

ジェットエンジンの開発設計に始まり、石油プラントで使う遠心コンプレッサーの部品設計、火力発電プラントの大型発電機の詳細設計、さらには病院で使われているCTスキャンに内蔵された次世代型コリメータの開発設計まで、数々の大型機械・先端機器の最前線に携わることができたのです。派遣というスタートであっても、実務で確かな価値を示し、主体的に課題を解決し続けるスタンスがあれば、稀有な仕事に関わり続けることができます。

結論:志を立て、人と異なる道を恐れない

世間は「正社員でなければ」「一流大学を出ていなければ一流の仕事はできない」という世俗の意見を押し付けてくるかもしれません。しかし、そんな声に惑わされる必要はありません。

「志を立てるためには 人と異なることを恐れない 世俗の意見に惑わされてもいけない」という吉田松陰の名言のように、自分の人生を本当に歩みたい道へと進めるためには、人と異なるルート(派遣からのキャリアスタート)を恐れない勇気が大切です。学歴の壁に立ちすくむことなく、まずは目の前の現場で主体性を発揮し、憧れの設計部門への切符を自らの手で掴み取りましょう。

「エンジニアが去るべき職場シリーズ」のご紹介

本シリーズでは、その職場があなたにとって、留まるべきか、あるいは去るべきかを検討する一助となる事を目指して綴った本となっています。
あなたの悩みを解決できれば幸いです。

「偏差値50からの戦略的転職シリーズ」のご紹介

このシリーズは、新聞奨学生として働きながら私立大学理工学部を卒業し、その後派遣エンジニアとして、ジェットエンジン開発、石油プラント向け遠心コンプレッサーの部品設計、火力発電プラントで利用される大型発電機の詳細設計などの分野に関わってきた経験を綴った本となっています。また、実務としても、機械図面作成、3Dモデリング(ソリッド、サーフェス)、ANSYSによる強度解析、チームリーダーなど、私が積んできたキャリアアップの仕方が、あなたのキャリア形成の参考になれば幸いです。

第1巻については、特に家庭環境に恵まれず、大学への進学を悩んでいる高校生へのメッセージとなれば幸いです。


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