日本ファンタジーノベル大賞2026贈賞式のこと(6月23日)
大賞決定から半年ちょっと。
受賞作の発売を翌日に控え、贈賞式が執り行われました。
場所は如水会館というところ。

控室にて
到着したらまずは控室に通され、入れ代わり立ち代わり新潮社の方がご挨拶にいらっしゃる中、審査員の先生方も続々ご到着。
「あんまりミーハーに騒がないで」とこの日の保護者=編集さんに言われていたのですが、ミーハーにならないわけがない。だって目の前に憧れの先生方がいるんですよ!?同じテーブルに座ってしゃべってるんですよ??
もうドッキドキです。始まってもいないのに手に汗。
ところで例年は読売新聞本社ビルの中のレストランが会場だそうで、如水会館は初めてとのこと。なんでも予約で埋まっていたそうです。如水会館は一橋大学ゆかりの施設らしいよ…なんて話していると、折しも別の会場から歌声が聞こえてきて、「一橋の校歌かな?」と控室がざわつく。え、誰も一橋の人いないの?と思ったら、担当編集さんがもじもじと手を挙げて「あ、校歌じゃないですね」と。違うんかい。
ちなみに私は自分が卒業した大学の校歌なんて覚えてない。「都の西北…」なら知ってるけど。
隣のお部屋では豆の協会の集会が開かれていて(検索したら日本豆類協会という団体がありました。そこかな?)、いきおい控室は豆の話題に。「納豆はまた別で団体があったはず」「じゃ豆腐は?」「大豆はほとんど輸入だよね」云々。豆類だからたぶん大豆だけじゃないと思うんですが、ぱっと浮かぶのはやはり大豆。日本の食生活にそれだけ深く根ざしているんですね、大豆。
会場入り
そろそろ何の話かわからなくなってきましたが、小説の授賞式です。
いざ会場へ。ぜんぶで50人くらい、と聞いていたのですが、交換した名刺を数えてみたら48枚、交換してない方もいたのでもう少し多いんじゃないかなと思います。新潮社の社長さんはじめ編集の方々(過去の受賞者も呼ばれるので、それぞれの担当編集さんが来ているみたいです。あと部長さんとかの偉い人たち)、他の出版社の編集の方々、新聞記者さんとお付き合いのある会社さんが数名ずつ、といったところでしょうか。
金屏風のステージにマイクが一本、横っちょにはでかい花、上には加賀谷きよいの名前がでかでかと載った横断幕という、お決まりのセッティングの横に、ちょこんと私の席。ひい。わけもなく「なんかもうすいません」という気持ちになる。
ごあいさつとか花束贈呈とか
順番など若干うろ覚えですが
新潮社社長のごあいさつ、
審査員代表で、森見登美彦先生のごあいさつ、
賞状と目録と花束贈呈、
受賞者(私)ごあいさつ、
フォトセッション、
乾杯の音頭、
という感じの流れだったかなと思います。
嬉しかったのは、みなさんごあいさつの中で作品の魅力を伝えてくださるのですが、「ああ、そうなんですよ。それを伝えたいと思いながら書いてたんですよ」ということばかりで、小説、書いてよかったなあ、読んでもらえるってこんなに有り難いことなんだなあ、と改めてしみじみ思いました。
ちなみに私のあいさつは、事前に賞のOBの先輩方から「どんなに長くても大丈夫!紙に書いてって読んでもいいよ!」と入れ知恵されていたので、3枚くらいの原稿を手に壇上へ。あ、大きい字じゃないと見えないので3枚になったけど2枚に収まると思います。たぶん5分くらいじゃないかな。時計忘れてったからわかんないけど。
内容は大まかに、自己紹介をちょろっと、作品の背景、今後の抱負、関係各所へのお礼、という流れ。
ここで、岡山の神社で桃太郎と鬼を描いた絵馬に一目惚れした話とか、岩手出身なんですが最近熊が出るんで自動ドアが手動になってたとか、そんな話を盛り込んだのが後々効いてきます。
でもやっぱり緊張して噛み噛みで、あんまり噛んだので最後の方はもう嫌んなっちゃって三行くらい読まずに終わっちゃいましたが、「いいスピーチでした!」とほうぼうから慰められ(?)たのでそこまでひどくなかったと信じたい。
ご歓談
乾杯が終わるとしばしご歓談、となるのですが、実質名刺交換の儀です。席の前には出版各社の編集さんがずらり。
またまたファンタジーノベル出身の先輩いわく「ここで売り込め!」とのことだったので、あんな小説やこんな小説を書きたいなぁ仕事くれぇと節操なく言いまくりました。皆さんも(ほとんどの方がまだ読んでないのに)とても上手に話を合わせてくださって、挨拶で話した岩手の話とか、桃太郎の絵馬の話とかをダシにたくさんおしゃべりして楽しかったです。
執筆の打診、来るかなあ。
ちなみに本を印刷した印刷会社さんもいらっしゃっていて、前職が印刷会社だったのでつい印刷話で盛り上がってしまいました。モニターで確認してるから印刷すると印象より沈むよねーとか、赤い背景に引っ張られて人物が赤く転ぶよねーとか。
ごはん。
ローストビーフひときれ、カレーを盛ってもらったところでお開きの挨拶になって、皆さん退席している中あらまあもったいないとコソコソいただく。
最近食育とかフードロスとかに敏感になっていて、結果こういうときどうにも貧乏くさい行動を取ってしまう。
ビールもいただきました〜
だって酒呑童子ですもの。
二次会
二次会は徒歩5分くらいのイタリアン。
ここで審査員の先生方の真ん前に座らせていただき、またしても「キャー」と心のなかではしゃいでいたら、更に来年度から審査員をされる畠中恵先生と円城塔先生、そしてどこからか大森望先生がぞろぞろと。
ぎゃー。
(ところでいまだに先生呼びが正しいのかさんづけが正しいのかわかりません。ご容赦ください。ちなみに今までは呼び捨てでした。接点なければ芸能人みたいなものですもん)
もう何話していいかわからないんですが。でもそのうち先生方同士でおしゃべりに花が咲いていったので、その様子を尊い尊いと眺めながらちびりちびりとお酒をいただき、次々運ばれてくるおいしいお肉を頬張っておりました。
お隣には5年前の受賞者の藍銅ツバメさん。
「鯉姫婚姻譚」という受賞作は私も拝読したのですが、妖怪とか伝承とか好きなら絶対ハマると思う。どこかで聞いた昔話が、鮮やかに裏切られていく、とても楽しい一冊です。おすすめ。他にも何冊も書かれてるので、次は何読もうかなあ。
藍銅ツバメさんご本人は見た目の愛らしさの割にやけに淡々飄々としたお話ぶりが印象的でした。あと食べっぷりがよかった。好き。
仲良くできたらいいな。
藍銅ツバメさんもレポあげていらっしゃったので貼っときます。
なんなら私、ステージの写真とか撮れなかったんで、こんな感じの会場だよというのは藍銅ツバメさんの記事のほうが伝わるかもです。(と勝手に誘導)
お開きからの。
新潮社さんには新潮社クラブという、界隈ではちょっと有名な宿泊施設があるそうで、この日はそちらに泊めさせていただきました。なんで有名かって、ここは所謂「カンヅメ部屋」とのことで、三島由紀夫や開高健の幽霊が出るとか。
全然電車動いてる時間だったんですが、そんなお話を聞いてしまったら泊まりたくなっちゃうじゃないですか。

明るいしきれいだし、おどろおどろしい感じはどこにもない。
そして幽霊にも出会えなかった。残念。
でもすぐ近くが市ヶ谷だから、血だらけの三島由紀夫に出てこられたらちょっと嫌かも。
のんびり朝ごはんいただいて、昨日もらったでっかい花束を背負って帰宅しました。
まったく夢のような一日でした。
本もほうもどうぞよろしくお願いしまっす。
