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【読書感想文】魔女と過ごした七日間

「魔女と過ごす」とは、どういうことでしょう?
魔女のような魅惑的な女との七日間の恋愛か?

なんにしても、東野圭吾氏の書いたものだ
面白いに決まっている!

という思い込みから読み始めた
すると、登場するのは中学三年生の男子が二人

早くも「あれ~?」となる
恋愛ものだろうと思いこんでるわけだから
そこに中学生というのは「ないわ~」となる

もしや、中学生の恋愛事情か?
頭の中は、絶対恋愛だろうという
勝手な筋書きから離れない

ところがなんと、中学生のひとり
陸真(りくま)の父親の死亡が判明
それも川の中で遺体が発見される

一般的なストーリーだと
陸真が、事件解決の為に動くはず
確かに、その通りで、彼は走り回ることになる
だが、本書はいかにも中学生という感じ

二人の知力を合わせて、あれやこれやと考えるが
行動はどこか幼い
しかし、二人ということで、行動力はある

そうしてたどり着いたのが、魔女の巣窟
と、なると、それはファンタジーになってしまう
この話はファンタジーではないので、たどり着くのは
ギフテッドの研究所

通常では考えられない能力を秘めた子供がたくさんいて
しかも、登場する幼い子供とその母親
これが陸真に大きなショックを与えるのだが

そこが薄かった……

いくら男の子でも、この反応はないんじゃないの?
という気がした
しかし、逆にこのくらいの反応にしておかないと
犯人を見つけるための行動と結びつかないか……

などと、勝手にストーリー分析をしたりするわけだ

それにしても、ギフテッドを出してくるあたり
なるほどな~、という感じ
作品にギフテッドを出すなんて、考えたこともなかった
頭いい人のことなんて、どう表現していいのか
頭の悪い私にはわからなかったからだ

だが、なっとく!
ありだ! そうか、こういう書き方なのか
と、勝手に理解していたw

魔女とは言えど、魔法を使えるわけではない
一般的知力の人間には出来ないようなことをするだけだが
その行動力と知力のおかげで、陸真の父殺害現場が判明
警察でもわからなかったことが明るみになり
警察に情報を引き渡す

とはいっても、組織という枠の中にある警察だ
上の判断に逆らうことは出来ない

そこで登場するのが、ひとりの異端児
彼は警察の中にある暴くべきものを見つけると
「助けることは出来ない」という上司の言葉に頷き
一人飛び出していく

よくあるパターンだよね
というか、こういうのがいないと警察ものはつまらない

それにしてもこの警察官
100%正義かというと、ちゃんと警察という枠の中で生きている
恰好がいいわけでもないし
頼りになるわけでもない

どちらかというと、警察官としての汚さが垣間見える
ヒーローでもなくて、イヤな奴でもないんだけど
大事な立ち位置をキープしている

これで役者はそろったな
ふっふっふ……

いつの間にか、恋愛だという固定観念は抜け飛び
私の脳は、本書の中を走り回っている

亡き父の遺品から手がかりを見つけ
魔女と走り回るのだが、なんでもできちゃう魔女は
相手がヤバイ奴でも気にしない
闇カジノに潜入し、ディーラー役をやってのける

このシーンは、作者ものりのりだったのだろう
結構長いシーンだったな
しかし、面白い
競馬ものだと、全く分からず
馬が走っている
分からないけど、頑張れ!

という感じだったが、カジノのシーンは
ひたすら面白かった
コインを賭けていく客に対して
店側は勝たせないように仕組んだりして
裏側を垣間見る感じが、なんともワクワクする

こうして徐々にホシに近づき
さすがに、犯人のところに乗り込むのに
中学生を連れてはいけないと
魔女と異端児警察官二人で行くのだが
あわや! という場面となる

そこにかけつける中学生二人
どうしてかけつけることが出来たのか?
どうして父親は殺されたのか?
その犯人は一体誰だったのか?

こうして事件は解決したように見えたが
「犯人捕まって、よかったね~」とはならない
闇カジノ以上の闇が潜んでいるわけだ

密度の濃い話だったが、気が付けばもう終盤だ
駆け抜けるように物語を読み進んだが
読後感は、結構スッキリだった
世の中って、こんなもんだよね
というところに着地する

面白い作品だった
さすがは東野圭吾氏だなぁ
という思いで本を閉じたのだった


タイトル:魔女とすごした七日間
著者:東野圭吾
出版:KADOKAWA


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