【読書感想文】人間狩り
まず最初に言っておこう。
おもしろかったー!!!
私がしょっぱなから、おもしろかったーと吠えることはないんだけど、これは本当に面白かった。
ただし、メンタルが弱い人や落ちやすい人には向かない。
結構グロイ。
さて、どんな話かというと、警察関係者と私刑自警団というグループの2つが登場する。
冒頭は、20年前の女児殺害事件から始まる。
犯人は14歳の少年で、少年法に守られているため、実刑には及ばなかった。
実に腹立つ!
少年法に守られてるから、罪を償うより、将来への更生を考えるって、被害者の家族からしたら、おまえのせいでー!!
ってのがあるんだから、許せないと思う。
本書はそこをついている。
本編に進むと、殺害事件の犯行映像がネットで売買されている、と警察が騒ぎ、自警団の方も徐々に事件に足を突っ込みだす。
警察という国家権力に任せておいても、罪を償わせることはできない、という正義が動くわけだ。
もちろん警察の方も、ひたすら地道に調べている。
もしや、警察内部のやつが、金欲しさに映像を売りに出したのではないかと。
あるんだねぇ、警察内部を調べる機関って。
そんなのないと思ってたけど。
さてさて、どっちが先に犯人にたどり着くのか?!
調べて行くと、20年前の犯人は、今や顔を変え名前を変えて社会復帰している。
ずる~~~い!
被害者家族は、事件のせいで人生をズタボロにされているのに、犯人は顔や名前を変えてるとか。
しかも、弁護士になって婚約者までいるのかよ?!
自警団もそこは怒りとなって語るが、読んでる方も、なんだよコイツー!
と思う。
もう、どっぷりと物語につかり込んでいる状態だ。
とうとう自警団が犯人だ! という弁護士を見つけるが、もしかしたら本当に改心してまともにくらしているのかも?
そう思った自警団側は、正体を見てやろうとばかりに乗り込んだ。
ところが、やり方が悪かったのと、弁護士の方も受け方が悪かった。
見事にミスリードさせられる場面だ。
読者は、やっぱりまともになんてならないよね。
そう思っちゃう、ところが後に、犯人は本当に人生をやり直そうと頑張っていた。
でも、時すでに遅しで、ネットにフェイクでありながらも事実として流れてしまっている。
弁護士の方は俺じゃないと言いながら、最後は死んでしまうんだな。
なんで死んだのかは、分からないけど。
自殺なのかな~~~? という感じ。
ここまでくる間に、結構ハラハラドキドキさせられたけど、いよいよ種明かしとなり、「おまえだったんかーい!」という展開w
いやいや、分かってたよ。
うん、分かってたw
だって、登場人物がさ、あの人とこの人と、あれとこれ。
で、これも違うあれも違うってなると、多分この人。
えー、そうくる?!
という展開だったw
ちなみにこの作品、第38回横溝正史ミステリ大賞の優秀作なんだよね。
この時受賞作はなかった。
受賞作でもないのに、このおもしろさ!
なんで受賞しなかったのか、全く理解できない。
ミステリって、結構読むのに手間取るタイプの私だけど、スラスラ読めた。
おもしろくて、次々にページをめくった。
マジ、珍しいw
次も同じ作者さんの作品を読んでみたいと思った。
タイトル:人間狩り
著者:犬塚理人
出版:KADOKAWA
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