最高のカルチャーのために。カミナシが1年間、毎朝続けている「モメンタムリレー」という施策
こんにちは、カミナシの淀です!
今回はマーケティングの施策ではなく、カミナシの組織・カルチャーについてです。
「モメンタムリレー」。初めて聞く方がほとんどだと思います。これはカミナシが1年以上にわたって毎朝続けている、社内のカルチャーづくりのための取り組みです。
この記事では、「モメンタムリレー」とは何か、なぜやっているのか、1年続けてみてどうだったのかをお伝えしたいと思います!
そもそも「モメンタム」とは?
モメンタムリレーの話をする前に、まず「モメンタム」という言葉について触れておきたいと思います。
スタートアップにいる方なら、「モメンタム」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。OpenAIのCEOサム・アルトマン氏が
Startups basically survive on their own momentum
(スタートアップは自分自身のモメンタムによって生き残る)
とY Combinator時代の講演で発言し、話題となりました。
ここでのモメンタムは「勢い」と訳せます。
彼がYCで数百のスタートアップを見てきた経験則として、「モメンタムと成長はスタートアップの生命源だ」「自分が伝える数少ない命令の一つは、絶対に会社のモメンタムを失うな、ということ」と繰り返し触れていました。
このモメンタムをカミナシも重要視しています。全員でチームの勢いや熱量を絶やさないこと。そういった目に見えない部分が、長期的には大きな差になって現れてくる。そう考えています。
そしてこのモメンタムを組織にもたらすためのサポートをする役割として、「カルチャー大臣」という役割がカミナシには存在しています。各チーム組織から1名、定期的に交代なども行いながら、「組織全体にモメンタムをもたらすこと」を目的に活動しています。
そして、カルチャー大臣が設計し、運営し続けている施策の1つが「モメンタムリレー」です。
モメンタムリレーとは何か?
では、モメンタムリレーとは具体的にどんなことをするのか。行っていることは極めてシンプルです。
事前に、一日ごとに担当者を決めておき、担当日の朝に担当者が社内のSlackチャンネルに「モメンタムが上がるひとこと」を投稿する。それだけです。文字数制限もありません。
@channel
【モメンタムリレー】
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
次のバトンは△△△さんにお渡しします!
簡単な抜粋ですが、日々こんな投稿が発信されています。
目標に向かって走る中、皆さんに伝えたいのは「強いチームの条件」についてです。本当に強いチームには、マネージャー・リーダーの下で現場を引っ張る「隠れリーダー」が存在します。
伝えたいことを適切なタイミングで自分から発信したり、現場の雰囲気を持ち上げたりする、そんなボトムアップで盛り上がるチームはどんな時でも強いと感じています。
一人で抱え込んで一人で負けないことが大事です。自分が持っている成果への想いや課題意識という「炎」を、どんどんチーム内に発信していきましょう。
誰かの言葉が誰かの火を灯し、自分もまた誰かから火をもらう。そうやってお互いの炎を燃やし続けることで、チーム全員が同じ方向を向いて突き進む大きなモメンタムが生まれます。
自分がその「隠れリーダー」になってやるぞという気持ちで、一人ひとりが自分の炎を周りに伝染させていきましょう!
…(続く)
入社して1ヶ月、率直な気持ちを書かせていただきます。
最初はワクワクしていましたが、
先日の初めての商談はうまくいかず、もっとできると思っていました。
それでも、自分を信じられなくなるたびに思い出します。
オファーレターのメッセージ、私はここを通過してきたんだ、と。
入社後にかけていただいたひと言ひと言、全員がコトに向き合う瞬間、
それらすべてが自分を律してくれています。
「逃げずに進めよ」と背中を押してくれています。
まだ成果は出せていませんが、
「私を信じたカミナシを信じよう。カミナシが信じた私を信じよう。」
そう思いながら、また今日も前に進もうと思います!
…(続く)
採用活動には「カルチャーフィット」という言葉がありますが、営業活動にも同じ概念があると気づいた出来事がありました。
きっかけは、あるお客様から「カミナシさんはウチとカルチャーが合ってる気がする」と言われたことです。
最近受注したお客様も、間違いなくカルチャーがフィットしていたと感じながら営業していました。自分の心が躍るお客様の条件を理解しておくと、営業活動自体を楽しめると思います。
皆さんの「自分の心が躍るお客様の条件」は何でしょうか?
…(続く)
なぜこの施策が生まれたのか
最初は「カミナシでは全員がチームの主体者であり、全員が周りを鼓舞できる存在でありたい」という目的のために始まりました。
組織が大きくなると、部署が分かれ、チームが分かれ、リモートワークが混ざり合う中で、「隣の人が何を考えているか」がわからなくなってきます。入社して数ヶ月経つのに、話したことのないメンバーがいる。何ヶ月も同じチームで働いていても、その人の仕事への思いや価値観を聞いたことがない。
こういったことは、特別珍しい話ではなく、成長する組織には普遍的に起きることです。
もう一つ、「発信できる場所がなくなっていく」という問題もあります。組織が小さいうちは、自然と自分の考えや想いを発信できる機会があります。全社ミーティングで発言する、チームの話し合いで意見を言う、隣の同僚に話しかける。
しかし、組織が大きくなると、一人ひとりが「自分の声を届けられる場所」は相対的に少なくなっていきます。
自分が何を大切にしているのか。どんな気持ちで仕事に取り組んでいるのか。それを発信できる場所がなければ、組織はどんどん匿名的になっていきます。それがモメンタムの低下につながってしまう。モメンタムリレーはこの課題への、一つの答えです。
全員に、数ヶ月に1度でも良いので、自分の気持ちを発信できる場所を作ること。 それをシンプルな仕組みとして組織に埋め込んでいくこと。その考え方がこの施策の出発点にあります。
1年間続けてみて、どうだったか
モメンタムリレーはKPIに直接紐づくわけではないですし、短期的な成果として数字に現れるわけでもないです。
それでも、1年間を振り返ったとき、この施策は意味があるなと感じています。「カミナシでは全員がチームの主体者であり、全員が周りを鼓舞できる存在でありたい」という目的に、確実に近づいていると思っています。
朝の投稿が、その日の熱量になる
毎朝Slackを開くと、そこにはメンバーの熱量のこもった言葉がある。仕事への情熱を語っているときもあれば、ちょっと悩んでいることを打ち明けているときもある。プライベートで大切にしていることを話しているときもある。
それを読んで、「そうか、あの人はそういうことを大切にしているんだな」と気づく。「あの人がそこまで思っているなら、自分も頑張れる」と感じる。業務では接点のないメンバーの投稿を読んで「こんな経験をしてきた人がいるのか」と驚くこともある。朝イチの5分が、そんな時間になっています。
これは小さなことのようで、とても大きなことだと思っています。毎朝、誰かの熱量に触れられる場所が組織の中にある。それだけで、その日一日の仕事への向き合い方が、少しだけ変わる。業務では接点のないメンバーの投稿を読んで、大きくなる組織の中で「チームの一体感」が生まれる。そんな瞬間が個人的にも何度もありました。
投稿する側も自分を再認識できる
投稿する側にとっても、何かが動く瞬間があります。 普段の業務に追われていると、自分の想いをじっくり振り返る時間は意外と取れないものです。
しかし、モメンタムリレーの投稿を書きながら、「自分はなぜこの仕事をしているのか」「何のためにここにいるのか」を改めて言葉に落とし込んでいく。そんな言語化の時間が生まれます。
これが思った以上に、書いている自分自身への深い問いかけになります。
言語化する過程で、日々の忙しさの中で埋もれかけていた「自分が大切にしていたこと」を再確認できる。そういった体験をしているメンバーは、決して少なくないはずです。
この熱量は、最後にはお客さんの背中を押す
もう一つ、個人的にモメンタムリレーに意義を感じている理由があります。
カミナシは現場で働くノンデスクワーカーの方々に向けて現場DXの提案をしています。お客様にとっては何十年も行ってきた紙のアナログな作業を変えることになる大きな決断です。そこで最後に大切になるのは、「この会社を信じて一緒に進んでいきたい」と思ってもらえるかどうかだと考えています。
最終的には「カミナシのメンバーたちは本気で現場を変えようとしているんだな」という熱量が、お客さんの意思決定に影響を与えることがあると信じています。
カルチャーが強い組織は、それが外にも滲み出ます。モメンタムリレーによって組織の内側で育まれた熱量は、いつかお客さんの背中を押す力になる。こう信じているから、この施策を続けることに意味があると感じています。
モメンタムリレーが続く組織の強さ
最後に、カミナシのメンバーへの感謝も述べたいと思います。
モメンタムリレーを始めてから1年。モメンタムリレーを投稿したからといって、投稿に対してインセンティブが設けられたわけでも、発信した人を表彰する仕組みがあるわけでもありません。大きな外発的動機がないにもかかわらず、全員が継続的に自分の担当日に投稿してくれています。
これは、当たり前のことではありませんし、すごいことだと思っています。
KPIに紐づかない、直接的な見返りのない取り組みを、全員が1年間続けられている組織はそう多くない。「なぜ続くのか」を考えると、結局それは、カミナシのメンバーたちが「このカルチャーを大切にしたい」という気持ちを自分の内側に持っているからだと思います。
モメンタムリレーが機能し続けているのは、この仕組みそのものよりも、それを動かすメンバーひとりひとりの姿勢の賜物です。自分の会社でありながら、それを改めて誇らしく思っています。いつもありがとうございます。
おわりに
モメンタムリレーは派手な施策ではありません。各人が毎朝SlackにメッセージをひとつUpするだけのことではあります。
でも、組織の熱量というのは、こういった地味な積み重ねの中でしか育まれないものだと思っています。1日1日の投稿が、1年間で積み上がったとき、それはその組織にとっての文化・財産になっている。数字には残らないけれど、確かにそこにある何かが育まれている。
カミナシはこれからも、このモメンタムリレーを続けていきます。
モメンタムリレーの話を通じて少しでも「カミナシには熱いメンバーがいるんだな」と感じていただけたとしたら、ぜひ採用ページも覗いてみてください。ノンデスクワーカーの才能を解き放つという大きな課題に、本気で向き合っている仲間たちがいます。
最後までお読みいただきありがとうございました!
