約束のど真ん中
こんにちは。
約束をちゃんと守れなかったことはありますか。
僕はあります。
忘れたわけではない。
悪気があったわけでもない。
むしろ、
ちゃんとやったつもりでした。
でも今思うと、
約束そのものは守ったけれど、
相手が本当に受け取りたかった形では返せなかった。
そんなことが何度かあります。
最近、
約束には「ど真ん中」がある気がしています。
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約束を守ることは大切です。
でも、守ったか守っていないかだけではない。
その約束が、
本当に相手が受け取りたかった形で返せたか。
そこも大切なのではないかと思うのです。
人は案外、曖昧な約束をします。
「今度やります」
「また連絡します」
「よろしくお願いします」
言葉としては約束だけれど、輪郭は少しぼんやりしている。
だからこそ、
受け取った側が解像度を上げる必要があります。
相手は何を期待しているのだろう。
何を求めているのだろう。
どんな形で返したら喜ぶのだろう。
そんなことを考えていると、
約束を守ることと、
約束のど真ん中を守ることは、
少し違うのだと気づきます。
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美容師をしていると、
そんなことを考える場面が時々あります。
例えば、
「少し軽くしてください」
という言葉。
僕たちは毎日のように聞いています。
だから、言葉通りに少し軽くすることはできます。
でも、後になって、
「あの時、お客様が本当に求めていたのは、髪の量を減らすことではなかったのかもしれない」
と思うことがあるんです。
もしかしたら、
新しい環境に向かう前で、気持ちを切り替えたかったのかもしれない。
忙しい毎日を少し楽にしたかったのかもしれない。
あるいは、
ただ誰かに「大丈夫ですよ」と言ってほしかっただけなのかもしれません。
髪を軽くすることはできても、
相手が本当に受け取りたかったものは、
別のところにあった。
そんなことは、意外と少なくありません。
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言われたことをやる。
頼まれたことを返す。
それももちろん大切です。
でも本当に相手が求めていたのは、結果だけではなく安心だったり、
作業そのものではなく誠意だったりする。
約束には、言葉になっている部分と、
言葉になっていない部分がある気がしています。
とはいえ、
これは簡単ではありません。
僕自身も全然できていません。
忙しくなると、つい曖昧になります。
少しくらいならいいか。
これでも十分だろう。
その場ではそう思っても、後になって、
「あれは相手が求めていた形ではなかったな」
と思うこともあります。
約束を守ることは難しい。。
約束のど真ん中を守ることは、もっと難しい。
そこには、
相手を理解しようとする気持ちが必要だからです。
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そして、約束を守れない人は、
能力が低いわけでも、無責任なわけでもないと思っています。
むしろ優しい人ほど、
守れない約束をしてしまうことがあります。
断るのが申し訳ない。
期待に応えたい。
がっかりさせたくない。
嫌われたくない。
そんな気持ちがあるからこそ、つい引き受けてしまう。
だから約束には、誠実さだけではなく、
勇気も必要なのだと思います。
できないことを断る勇気。
難しいと言う勇気。
間に合わないと伝える勇気。
それもまた、相手を大切にすることなのかもしれません。
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信頼は、特別なことで生まれるとは限らないと思います。
時間を守る。
返事をする。
言ったことをやる。
そういう当たり前の積み重ねが、信頼になる気がします。
最近、ひとつ思うことがあります。
約束を守る人が信頼されるのではなく、
約束を曖昧にしない人が、
信頼されるのではないか、と。
できることはできる。
難しいことは難しい。
間に合わないなら間に合わない。
それを正直に伝える。
「できません」
と言うことも、
約束を守ることの一つなのかもしれません。
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そして面白いのは、
約束のど真ん中を探していると、
だんだん自分自身のことも見えてくることです。
自分は何を大切にしているのか。
どんなことなら譲れないのか。
どんな人でありたいのか。
相手との約束を大切にしようとすると、
不思議と自分の軸も見えてくる。
約束のど真ん中を探すことは、
自分のど真ん中を知ることにも少し似ています。
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他人との約束は、守ろうとする人が多いと思います。
待ち合わせの時間。
仕事の期限。
頼まれごと。
迷惑をかけないように気をつける。
でも、自分との約束はどうでしょう。
明日からやろう。
落ち着いたらやろう。
いつか挑戦しよう。
そうやって、
他人との約束なら守ろうとするのに、
自分との約束だけは、
何度も延期してしまう。
気づけば、一番曖昧な約束をしている相手は、
自分自身なのかもしれません。
約束のど真ん中とは、
相手が本当に受け取りたかったものを渡すこと。
もしそうだとしたら、
自分自身もまた、「本当はこう生きたい」
という気持ちを、ずっと受け取りたがっているのかもしれません。
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約束を守ることは、相手のためだと思っていました。
でも、本当は自分のためでもあるのかもしれません。
自分で決めたことを大切にするたびに、
少しずつ、
「自分はこういう人でいたい」を育てている。
約束のど真ん中とは、
相手との関係の中にあるようで、
本当は自分の在り方の中にあるのかもしれません。
約束を守ることは、
未来への種まきに少し似ていると思っています。
どんな花が咲くかは分からない。
いつ芽が出るかも分からない。
でも、
目の前の約束を丁寧に扱った分だけ、
未来の土は少しずつ豊かになっていく。
約束のど真ん中を探していたら、
最後に出会うのは、相手ではなく、
自分なのかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日も、いい一日を。
