時が流れも変わらないもの(トイ・ストーリー5)
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
昨日、7月3日は私にとって、楽しみにしていたことが二つ。
一つは村上春樹さんの長編小説「夏帆: The Tale of KAHO」の発売日。仕事終わりに書店へ向かい、現在進行系で紐解いている。
もう一つはディズニーPIXARの「トイ・ストーリー5」の日本公開日。仕事中もそわそわしながら、映画を観てきた次第。
想像力豊かで内気な少女・ボニーの成長を、そばで見守ってきたカウガール人形のジェシー。しかし、タブレット〈リリーパッド〉の登場で日常は大きく変わる。
「みんなの時間がタブレットに支配されている」─他の子どもと同じように画面に夢中になり、このままでは遊びの中で輝いていたボニーの笑顔が失われていく…その一大事にジェシーは、ウッディに助けを求める。再びタッグを組んだウッディとバズと共に、ジェシーはボニーの心を取り戻すため立ち上がるが…。旅の途中で “ハイテクおもちゃ”のスマーティー・パンツたちと出会い、思いがけない協力によって物語は新たな方向へ──。
「トイ・ストーリー」に関しては、1と2はビデオで見て、3以降を映画館で観ている。なのでPIXAR作品の中でも、思い入れのあるシリーズである。
正直に申し上げると、「3で綺麗に完結した」と思っていた派である。
大切にしていたおもちゃを、それをまた大切にしてくれる子どもに。世代を超えて贈っていく。ラストシーンなんか今でも大号泣しちゃう。
それが「トイ・ストーリー4」で、正直拍子抜けしちゃったと言いますか。
おもちゃではなく確固たる意志を持った存在として生きるという、第三の道みたいな選択肢が出てきて。個人的には納得していない。
(でもよくよく考えると、「トイ・ストーリー3」でグリーンアーミーメンたちも同じような選択をしたよなと。結局、サニーサイド保育園に辿りついたから、子どもたちと遊ぶ道に着いたのかもしれないが)。
まぁ4も映画としては面白かったけれども、「これで物語を終わりにするの?」感が強く残ってしまい。
なので今年の夏に「トイ・ストーリー5」が上映するとなって、果たしてどっちに転がるかと、ヒヤヒヤしていたところもある。
そんな懸念もどこへやら。終わることにはつたーっと涙が流れるくらい、とっても良い映画であった。
特に、シリーズを1から見続けてきた人には、刺さるものがあるだろう。
あらすじの通り、「トイ・ストーリー5」では、子どもたちがスマホやタブレットに夢中になってしまい、ジェシーのような人形のおもちゃが見向きもされなくなってしまったというストーリーである。
いや、本当にそうよね。最近は小さい子でもスマホを持っているのが普通みたいなところはある。
一昨年も従姉妹の姪っ子ちゃんが、サンタさんから子供向けのタブレット機器をプレゼントしてもらったそうだし。
私自身も、たくさんのおもちゃを持っていた。でも大人になるにつれて、ほとんどのおもちゃを手放してしまった。
ポケモンのエンテイのぬいぐるみや、動くジラーチのおもちゃ。夢中になって遊んだトミカやプラレール。長時間遊び続けたレゴブロック。食玩の料理のミニチュアやハム太郎のフィギュアなどなど。
「トイ・ストーリー」のように、おもちゃを使って、想像力を働かせて遊ぶのが好きだった。
自分の物語を作り、それをおもちゃという役者を使って遊び続ける。その可能性は無限大で。
だけど、スマホやタブレットが「面白いもの」を提供してくれるようになって、想像力を働かせることなく遊ぶことができるようになった。
いや、決して最新のデバイスがそうさせた、わけではない。
新しいおもちゃができるにつれて、想像力がなくても、汚い言葉を使えば、「脳死」で遊べるようになった。
そう言えばそんな話が、ミヒャエル・エンデの「モモ」にもあった気がする。
大人たちがみんな「時間を節約する」ようになってから、子どもたちは厄介払いさせるようになる。その代わり、ただ走らせるだけのラジコンとか、それだけで完結するようなものを充てがわれて。
そしてモモに非難される。そんなのは遊びじゃないわって。
自らの想像力を働かせて遊べる友だちがいるってのは、とっても幸せなことでもあるのだなと。
ただ、たとえおもちゃがゲームとなり、デバイスになったとしても、変わらないものが一つある。
それは、おもちゃたちが、子どもたちの笑顔のためにあるということ。子どもが苦しんだり、悲しんだりすることを、望んではいない。
私たちもまた、子どもの頃の楽しかった記憶は、いつまでも残り続ける。
いつの日か色褪せてしまう記憶であっても、その美しさはかけがえが無く。だから次の世代にも渡っていくのだ。
ときがながれても
かわらないもの
それはおれたちのきずな
きみはともだち
それに、時代が進歩するからこそ、より良くなっていくものもある。
昔の技術では実現できなかったことが、現代なら可能となるものがある。
その辺に関しては、きっとトイ・ストーリーのシリーズを幼い頃から見続けた人には、深く刺さるだろう。
もちろん、お子さんが見ても楽しい作品に違いない(まるで番宣のようだ)。
今度実家に帰ったら、一つひとつに顔を見せてあげよう。大きくなったよって。それではまた次回!
いいなと思ったら応援しよう!
今日もお読みいただきありがとうございました。いただいたサポートは、東京読書倶楽部の運営費に使わせていただきます。