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b7291
私たちは嘘に騙されているのではなく
騙される。
それはもっともらしい嘘に、ではなくそれを信じてしまう人々にである。どれだけ偽りになびくまいと心に決めても、自分が100人のうち1人だけ違うことを信じているとなれば揺らぐ。
人は偽物に踊らされるのではない。
偽物を本物だと思う集団心理とともに踊ってしまうのだ。
真偽を判断するよりも、信義を優先して生きている。だから人の世には本物や偽物があるのではなく、多くの人が信じているか否かがある。
だからそれは真実とは異なっていき、時として虚構となる。虚構を作り出したこの世のルールに従う時、人はその雰囲気に騙される。
それが良いことか悪いことかは別にして、ともあれ、私たちは嘘に騙されているのではなくそれを信じるこの世に騙されている。真実が信じられるとは限らず、虚構が疑われるとは限らない。
その常識の中で信じるものは何か。
誰もが互いの信じることをなんとなくでも信じ、共有し、作り上げた空気によって、信じられるものは決められていく。
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