電脳秘宝館 - 角川武蔵野ミュージアム(3) - 16ビットなパソコンとMacたち
先日、行ってみた角川武蔵野ミュージアムの荒俣ワンダー秘宝館で催されている「電脳秘宝館」は、来年の4月6日までの予定です。途中で展示物の入れ替えがあるという情報もあったような気もするのですが、今のところ入れ替えたという情報は見つけていません。
角川武蔵野ミュージアムまで行ってみたよ
前回、パソコン黎明期の8ビットパソコンたちをまとめたのですが、今回はその後の16ビット(32ビットもあるかも)パソコンたちです。最初はアスキーにとっても思い入れのあると思われるPC-100からです。

PC-100 - 早すぎたGUIな世界
それまでの無骨な文字だけの世界だったパソコンで、日本初の本格的なGUIを搭載したパソコンでした。マウスも付属しておりアスキーから出ているMS-DOS関連本にもよく登場していました。販売戦略上の問題もあり売れたかというとそうでもなかったのですが、パソコン史に残る銘機なのは間違いありません。

結局、日本での16ビットパソコンはNECのPC-9801を中心に発展を続けていったのですが、日本独自の世界で16ビット時代を築いたのがシャープのX68000でした。それまでワークステーションと呼ばれるようなパソコンよりもひとつ上の世界で使われていた68000というCPUを採用し、グラフィックやサウンドを活かす用途に愛されました。

PC-9801 - 良くも悪くも愛されたNECの16ビット機シリーズの元祖
しかしながら結局、このPC-9801が中心となってビジネスからゲームまでをカバーしていました。半導体の進歩に合わせて次々と新機種も投入され、エプソンから互換機も登場して、日本におけるデファクト・スタンダードとなりました。
さて秘宝館では基本的に入口から時代順にいろいろなものを並べてあったのですが、アップル社の製品に関しては一括りにしてまとめてありました。やはりジョブズの先進性とパソコンという個人が使うものとしての特徴にこだわった同社のアプローチを強調したかったのだと理解しました。

マンガ「スティーブズ」
LisaそしてMacintoshの開発にまつわる逸話は、いろいろなところで書かれているので繰り返しませんが、彼のコダワリが世の中に与えたインパクトには計り知れないものがあるのは確かです。


そのコダワリは細部にまで及び、機能を増やすことを目指して複雑になりがちなコンピューターの世界に、そもそも何のためにあなたはパソコンを使うのかというミニマリストな答えでもあったと思います。

ただ世の常なのか時代を先んじたアプローチが認められるには時間がかかります。将来の姿を描き続けたMacたちですが、実のところはそれを実現するテクノロジーが追いついていなくて、CPUは能力不足でメモリも足りずソフトウェアもトラブルが少なくなく、その先進性を味わうにはいろいろな我慢も強いられ、それを許容できるクリエイティブな人たちの憩いの場に過ぎなかった可能性はあります。
当然、ビジネス的に成功したのかと言えば厳しいところもあって、何と創業者であるジョブズは会社を追い出されるという憂き目にあってしまいます。それでも諦めなかった彼は新しい会社を作り、新しい製品に取り組みました。

しかしながらアップルという製品群は、ジョブズのクリエイティブな世界こそ魅力であったので、彼のいないアップル社は方向性を見失います。Macたちは徐々に世の中が追いつき、機能も増えシステムも安定していったのにも関わらず売れ行きは伸びません。結局、ジョブズはアップル社に呼び戻され、NeXTで培った技術でMacを再発明します。

こうして再び輝きを取り戻したアップル社ですが、彼はもうパソコンという足枷に囚われることもなく、この"i"で始まる世界を広げ続け彼亡き後も大きな影響を遺して今に至るわけです。
さて、残りは少し毛色の変わったアレコレですね。しばしお待ち下さい。写真はヘッダ写真も含め、すべて電脳秘宝館の展示物です。
2026.7.31 追加

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