コーネル・ウールリッチ『非常階段』 再読
コーネル・ウールリッチ。
別名のウィリアム・アイリッシュのほうがお馴染みかもしれません。
『黒衣の花嫁』、『黒いカーテン』、『幻の女』などを読んだ記憶があります。
好きなミステリー作家のひとりです。
『非常階段』はコーネル・ウールリッチ名義で書かれた作品です。
この作品との出会いは小学生時代に遡ります。
学校の図書室にあかね書房の子ども向け推理小説シリーズが入るや否や、次々と夢中で読み漁りました。
とりわけ『非常階段』は、子どもが主人公ということもあり、我が事のようにドキドキワクワクしながら読んだものです。
ふと思い出し、再読したくなり、遠方の図書館から大人用の短編集を取り寄せてみました。
アパートの部屋は燃え盛る竈のようだった。 そんな寝苦しい夜、少年バディは枕を抱え部屋を抜け出す。
非常階段の踊り場で寝ようとしたのだ。
バディはそこで偶然殺人事件を目撃する。
日頃から虚言癖のあるバディの言葉を両親は端から信じようとしませんでした。
映画の観過ぎだとか、何でお前は嘘ばかりつくんだ、大ぼら吹きだ、恐ろしい子どもだ…と叱られ、お仕置きされます。
そこで勇気を振り絞って、ひとりで直接警察署に出向き、目撃したことを伝えますが、警官にもオオカミ少年扱いされてしまいます。
大人は信じてくれない。
両親は益々怒りを募らせ、バディを部屋に閉じ込めて出掛けてしまいます。
少年に目撃されたことはやがて犯人の知るところとなります。
独りぼっちの部屋で、追っ手が迫る恐怖…
犯人と少年の息詰まる攻防が繰り広げられます。
子どもが主人公のミステリーは、あるようで意外と少ないように思います。
『窓』(原題 The Window 1949年公開)というタイトルで映画化もされているようで、「想定以上の興行収入を記録する大成功を収めた」とWikipediaにもあります。
短編なのですぐに読めました。
せっかくですので、他の作品も読んでみたいと思います。
