貧しさは金額ではなく、「口ぐせ」から始まる
こんにちは、本田健です。
自分がふだん、どんな言葉を使っているか、意識したことはありますか?
ぼくは、これまでにお金に関する話をたくさん聞いてきました。
そのなかで、ひとつ気づいたことがあります。
収入や貯金額を聞く前に、その人が豊かなのか、そうでないのか、なんとなく分かってしまうことがあるんです。
なぜかというと、口から出てくる言葉が違うからです。
同じくらいの収入でも、まったく違う言葉を使う人がいます。
そして不思議なことに、その二人の経済的状況は、はっきり分かれていたりします。
言葉が先で、現実があとからついてくる。
順番が逆のようですが、ぼくにはそう見えるのです。
今日は、貧しさを引き寄せてしまう口ぐせを五つ、お話ししてみたいと思います。
1.「そんなお金、ないよ」
いちばんよく聞く言葉かもしれません。
誘われたとき、何かを勧められたとき、反射的にこう言ってしまう。
でも、この言葉には続きがありません。
ここで話が終わってしまうのです。
豊かな人は、同じ場面で「どうやったらできるかな」と言います。
金額を見て閉じるのではなく、道を探しはじめる。
この差が、何年か積み重なると、とんでもない差になっていきます。
ぼくは、二十代のころ、これが完全に口ぐせでした。
学びたい講座があっても、行きたい場所があっても、まず「無理だ」と口に出していたんです。
今思えば、あれは検討することすら放棄していただけでした(泣)。
本当に無理だったのか、確かめもしなかった。
閉じる言葉を使っていると、心まで一緒に閉じていくのだと思います。
2.「どうせ自分なんて」
これは、お金の話とは関係ないように見えて、実はいちばん深いところでつながっています。
自分には受け取る資格がない、と思っている人のところには、お金も、いい話も、なぜか流れてこないのです。
理由は単純で、そういう人はチャンスが来ても、無意識に断ってしまうから。
「自分でいいんですか」と言っているうちに、話は別の人のところへ行ってしまいます。
ぼくは、作家として20年以上やっているのに、いまだに自信がありません。
いい話をいただくと、まず「なぜぼくなんだろう」と思ってしまいます。
でも、ある時期から、思うのは自由だけれど、口には出さないと決めました。
心が追いつかなくても、言葉だけは先に変えられます。
そして、たいてい心はあとからついてくるのです。
3.「あの人は特別だから」
うまくいっている人を見たときに、この言葉が出るかどうか。
ここも大きな分かれ道です。
「特別だから」と言った瞬間に、その人から学ぶ回路が閉じます。
才能があったから、運がよかったから、時代がよかったから。
そう片づけてしまえば、自分は何もしなくてよくなります。
とても楽な言葉ですが、その楽さの分だけ、自分は動かないままです。
ぼくも、若いころは、成功している人を見ると内心そう思っていました。
でも近くで見るようになって、その人たちが人の見ていないところでどれだけやっているかを知って、恥ずかしくなりました。
特別なのは才能ではなく、続けている時間の長さだったりします。
4.「もったいないから、やめておく」
これは一見、堅実に聞こえる言葉です。
実際、無駄づかいを止めてくれることもあります。
ただ、この口ぐせが強くなりすぎると、減らさないことだけが目的になっていきます。
守るための人生になってしまうのです。
豊かな人は、減らさないことより、循環させることを考えます。
お金は流れているときに増えるもので、握りしめていると、そこで止まってしまうのでしょう。
ぼくは、いまでもケチなところがあります(笑)。
人にごちそうするのは平気なのに、自分のものになると急に値札を見はじめる。
妙なところで貧しさが顔を出すんですね。
もったいないという言葉が出たときは、「これは守っているのか、それとも育てているのか」と、一度立ち止まるようにしています。
5.「忙しくて、それどころじゃない」
これも、貧しさに直結する口ぐせです。
忙しいのは事実かもしれません。
でも、この言葉を使い続けている人は、たいてい何年たっても同じことを言っています。
忙しさを理由にすると、いちばん大事なことが永遠に後回しになります。
学ぶこと、人に会うこと、自分の人生を考えること。
緊急ではないけれど大切なことが、全部あとに回されていくのです。
そして、あとで回収できないものばかりが、そこに並んでいます。
ぼくは、この言葉をよく使っていた時期があります。
実際に忙しかったので、嘘ではありませんでした。
でも、いま振り返ると、忙しさは便利な盾でもあったんですね。
向き合うのが怖いことから、堂々と逃げられる。
あのころ会いに行かなかった人のことは、いまも思い出します。
こうして並べてみると、貧しさの口ぐせには共通点があります。
どれも、「ここで終わり」と話を閉じてしまう言葉なのです。
反対に、豊かな人の言葉はいつも、その先に続いています。
「どうしたらできるかな」
「面白そうですね」
「やってみます」
開いている言葉を使っていると、そこから何かが入ってくるのだと思います。
言葉を変えるのは、お金がかかりません。
今日からできる、いちばん安い投資かもしれません。
あなたの口ぐせは、話を閉じる言葉でしょうか、それとも開く言葉でしょうか?
さぁ、今日はひとつだけ、「どうせ」を「どうしたら」に変えてみてください!
本田健
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