アディクションからの回復 ~あなたが行きたい居場所がきっと見つかる~昭和医科大学烏山病院春季公開講座
以前なんかで参加したイベントで常岡俊昭氏のスタンスに非常に興味を惹かれたので行ってきた。
医療は、シェルターや、ゴールキーパーみたいな役割。本当にやばい時って、ゴールキーパーがボール持つけど、基本的には持ったら、そのあとゴールキーパーのやる事ってポーンと放り出すだけじゃないですか。後は頑張ってくれみたいな、ただ危なくなったらいつでも医療で支えますよ、死ぬことはさせませんよと。それを目指すのが医療なのかなと思います。
https://www.kakenai.jp/interview-tsuneoka
上記の紹介ページには「誰が」、「何を」喋るかは明確に書いてない。その時点でもう、面白い。そして、以下のように書いてある。これで18:00〜20:30という長丁場なのか?と思いながら会場に入る。
今年度の春季公開講座を以下のとおり開催いたします。
今回は「依存症と居場所」をテーマとし、専門家が分かりやすく説明いたします。
ぜひご参加ください。
席に置いてあった「式次第」をみると、院長挨拶5分、常岡氏公演が10分、あとは「あなたが行きたくなる居場所コンテスト」と題して10を超える登壇者が話すことになっている。おもろい。
これは、「医療そのものの無力性」を認めて、ピアサポートの力を信じるというアプローチで、「みんなで居場所実践を色々聞いて、勝手に投票してナイスな発表の中から自分に向いてそうなものを知ってもらう」というイベントと紹介される。
この形式、アディクション当事者の方々がピアサポートを探すのには、とても良い機会になるように感じる。
同時に、私のような医療者としてもピアサポートの現場で何がどういう感じで行われているかという「当事者の語り」を聞くことで学ぶことができる、良い「講座」だなぁと思う。
当事者が登壇し、「Aです。XXX依存症です。」と言えば、オーディエンスはみんなでAさんの名前を呼び、応答するというアディクションピアサポートの形式で自然と始まる。
みなさん、自分の言葉で「伝えたい」気持ちを全面に出して話される。
知識として知っているようなこと「以外の何か」を一緒に受け取っているような気分になる。
オーディエンスは皆、にこやかに聞いている。
少なくとも私には、聞いた語りを文章で伝える能力がない、と感じる。
それくらい、語りは力を持っている。
それを受けて、こちらもあれこれと考える。頭が忙しくなる。
ピアサポートが持っている力のようなものを感じることで、色々なことを考える動機にもなる。
強いていうなら「みんなで、やっていこう」、「生きてさえいればなんとかなる」みたいなメッセージと同時に「大変な回復を生き延びることは、カッコいい・素敵なことなんだ」と語られているように思われ、それは多分ピアサポートが持つ独自の力なんだと思う(うまく言えない)。
ということで、以下、紹介があったサポートの一部のリンクを貼る。
リサイクルセンターを営む特定非営利活動法人STORY、HPがカッコいい藤岡ダルク、治療共同体ネットワークT Cネットと生活訓練事業所『ReL(リエル)』のフロッグサークル財団、「私たちの親はビョーキです!!」と明記しつつ恨み・憎しみの増幅ではなく「(ヤングケアラー的な)こどもの立場にとって居心地のよいところ」を目指す「こどもぴあ」など他にも様々素敵な方々が話してくれた。
なんか、もっと知りたいな、と思った。
今すぐ何かができるわけでもないが、知ること、考えること自体には意味があると思う。
