【北アルプスの名峰】立山から剱岳へ② 剱岳登頂編
この記事は前回の「立山から剱岳へ①」の続きの記事になります。
今回は、剱澤キャンプ場から剱岳山頂を目指すところからはじまります。
今回も山の美しい写真と共に、読者の皆様に少しでも登山している臨場感を味わっていただける様、記事にしていきます。

◎2日目 剱岳を目指して
【2日目の行程】
剣沢キャンプ場→剣山荘→一服剱(2,618m)→前剱(2,813m)→剱岳(2,999m)→剣沢キャンプ場→剱御前小屋→ライチョウ沢→室堂
いよいよ剱岳にアタックする日です。
夜中、目が覚めた時にテントの中から見た夜空は、まるではめ込み画像のような凄まじい星空でした。
テント内でパンとスープの朝食を済ませ、荷物を整理し、出発する際、ふと時刻を見たら4時44分。こういう険しい山に登る日に、なんとなく縁起が悪くてやだなぁと思いました。

留守中、テントが風で飛ばされない様にしっかり固定し、テント内の四隅に大きめの石を置きました

まずは、テント場から30分くらい歩いて剱岳の取り付き部の剣山荘という小屋まで向かい、ここから剱岳登山の開始です。
7月後半でしたが、途中に長めの雪渓がありました。
夏に雪を見ることができると、テンションが上がるのは私だけではないはず。
剣山荘の前はこれから剱岳に登る方達で賑わっていました。

剣山荘から頂上まで2時間半くらい
ここから、まずは一服剱(いっぷくつるぎ)というピークを目指します。
一服剱まではなんてことのない普通の登山道ですが、ここを過ぎると前剱に向けてだんだんと登山道の険しさが増してきます。
落石の危険が常にあるので、決して油断せず頭上注意です。


ここからさらに険しくなります
緊張感のある急斜面を登り、ようやく前剱に到着!
まだまだ先は長いので、剱岳山頂を眺めながら少しおやつを食べ、休憩しました。
前剱を過ぎると、山もいよいよ本気を出してきて、難所が連続します。

難所が連続します

そこから斜めに鎖をつたっていくのもこわい
鉄製の橋を渡り、岩の割れ目に足をかけ、鎖を掴みながら斜め横に登っていきます。
足元がすごい切れ落ちてて「ヒュー」と下から風が吹き上げてきますが、下を見ない方が良いと思います。
「剱岳って、やっぱり怖いんだ」と、最初に感じる箇所です。
ここは前剱の門、という名前がついているんですね。

すれ違えないため登りと下りはそれぞれ専用ルートがあります
先程の前剱の門を過ぎて、そのままなんとなく登っていると、今度は「平蔵の頭」という鎖場が出てきます。
まさに壁。
鎖を使い岩をよじ登ると、今度は急な下りになり、ここの鎖がやや長くて緊張感がありました。
一気に降りようとせず、ゆっくりちょこちょこステップを踏んで、降りるといいかと思います。
平蔵を越えて安心するのも束の間、次はいよいよ難所とされている「カニのたてばい」が登場します。
ここも一方通行になっており、登りの時にしか使用しません。

カニのよこばいは下山時に通ります

カニのように登っていきます
約30m程の岩壁を登っていきます。
実際の角度は分かんないですが、実際に登ってみるとほぼ垂直のように感じてしまいます。
人が多い時は渋滞しており、取り付き地点や崖の途中でしばらく待たなければいけない時もあります。
鎖が整備されて、足場もしっかりあるので、調子に乗ったり、恐怖に飲み込まれなければ大丈夫。
高所恐怖症の方は下を見ないようにしましょう。
前の人と距離を置き、落石に気をつけ、三点支持をしっかり守って、カニになったつもりで登っていきます。

この時の写真を見ると、なぜかヘルメットをしていませんが、本来かぶらないと落石があった場合など危険なので必ずかぶるようにしましょう。
カニのたてばいを登りきり、ホッと一息。
岩場を数分登っていくと、いよいよ剱岳山頂です。

宿泊したテント場も見えます

剱岳の山頂は標高2,999mと、わずかに3,000mに届かないのですが、目線は標高3,000m。
天気が良ければ、槍ヶ岳や白馬岳なども眺めることができます。
険しい登山道を登ってきたため、山頂に着いた時の達成感はすごいです。
ミスチルの歌詞にある「高ければ高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな」という歌詞を体現したような感じですね。
すぐに降りるのはもったいないので、1時間ほどおやつやパンを食べながら山頂で景色を楽しみました。

目を凝らすと自分のテントも確認できました

いつまでも山頂で登頂の喜びに浸っていたいところですが、ここから自宅までかなり遠いので行かなければいけません。
登るのが大変ならば、下山も当然ハードモードなので、気を引き締めていきます!
下山を開始して早々に、今回の山行の最大の難所であり、カニシリーズ第二段目の「カニのよこばい」が登場します。



下は崖で落ちたら助かりません
さすが難所の「カニのよこばい」。
いつ行ってもだいたい渋滞しています。
崖下に吸い込まれるような場所なので、サクサク行くことはできないからしかたない。
鎖に捕まり、勇気を振り絞って、上からは見えない崖の溝に向かって足を下ろします。
事前情報で溝があると分かっていても、崖に向かってズルズルと降りるのは怖すぎます。
鎖を持つ手が汗で滑ったらどうしよう、溝に足が引っかからなったらどうしよう、溝の情報が嘘だったらどうしよう、ここで落石がきたらどうしよう、など不安な思いも頭によぎりますが、一つのミスも許されないので、勇気を出して、集中していきます!

下はものすごい崖
なんとか「カニの横ばい」を過ぎ、ハシゴを下ると、登りで使用した「カニのたてばい」との分岐に出ます。
とりあえず難所を超えて一息つけますが、まだ長い鎖を登ったり、落石の危険があるところを歩くので気は抜けません。
槍ヶ岳より危険箇所が長い。。。

前剱を過ぎ、一服剱まで来れば険しいところはもうないので景色を純粋に楽しむことができます。

剣山荘でおいしいお水をたくさん飲み、30分くらい平和な道を歩き、剱澤キャンプ場へ戻ります。
もう危険なところはないので安心ですが、気が緩み、疲れがどっとでてくるのもこのあたり。

テント場に到着。
テントは飛ばされることなく、無事でした。
中の荷物を整理し、剱岳を眺めながらお湯を沸かし、カップラーメンを食べて休憩。
さっきまであの山頂にいたんだなぁと思うと感慨深いです。

いやー、往復大変でした

しっかり乾いていました

さよなら剱澤キャンプ場
少し雲がかかってきました
テントを撤収し、一気に荷物が重くなりました。
疲労度MAXですが、ここから剱御前まで急な登りになります。
テント場からゴールの室堂まで約3時間、2回の長く厳しい登りがありますが、がんばっていきます。
やっとのことで剱御前まで登りますが、ここから一気に下ります。
せっかく登ったのに。
ここで剱岳は見納めになります。
剱岳と逆方面の眼下には、ゴールの室堂駅が見えるのですが、すごい遠い。
1時間くらいかけ、雷鳥沢のキャンプ場まで下り、最後の登り返し。
これが、本当につらい。

ここら辺までくると登山客より観光客が多くなります。
テント泊の重たい荷物を持ち、死にそうな感じでゆっくり登っていると、数人の観光客に「頑張って下さーい!」と励ましのお言葉をいただけました。

ここのソフトクリームがおいしい

あとすこし
14時前に室堂に到着。
いやー、ほんと疲れた。
湧水を大量に飲み、休む間もなく電気バスに乗り、乗り物を乗り継ぎます。
行きにゆっくり見学できなかった黒部ダムの放水を見学することもできました。

1泊2日で立山と剱岳を登ることができ、かなり充実した2日間になりましたが、ここから中央高速の渋滞という最後の試練が待ち受けていました。
東京に着くと、さっきまでものすごい大自然の中にいたのに、急に都会に帰ってきたことで、安心するような、さびしいような気持ちになりました。
◎山小屋、テント場レポート
○剣澤キャンプ場
室堂から立山など経由せずに歩けば、3時間ちょいで到着できるキャンプ場です。
カールの麓に位置し、正面に剱岳が見える個人的に一番お気に入りのテント場です。
冷たい湧水がおいしいのと、携帯の電波がバリ3なのと、夜中に満天の星空が見えるのが素晴らしいところ。
かなり山奥なので、すごく遠くまで来たなぁという感じがします。


山に囲まれています
ただ、ここは風の通り道になっているので、風が強いことが多いです。
稜線上でないのに、夜中テントが強風で煽られてました。
剱岳に行く間は飛ばされないように、テントをしっかり固定したり、テントの中に石をいれたり、それか、テントを潰して石を乗っけておいたりすると良いかと思われます。

○剣山荘

剱岳に一番近い小屋です。
一度だけ宿泊したことがありますが、ご飯がとてもおいしく、シャワーを浴びることができることに驚愕しました。
剱岳のTシャツを購入して、今も大切に着ています。
このようなすごい場所で小屋を営業してるって本当にすごいと思うと同時に、そのおかげで登山ができるので感謝の気持ちでいっぱいになります。
◎まとめ
見どころが多い登山なので、立山編と剱岳編に分けてしまいました。
登山口に行くだけでもなかなか大変な上、お金もかかる場所ですが、その労力以上の感動がある場所だと思います。
もし室堂、立山、剱岳に行かれる方は気をつけて、天気の良い日を狙って、楽しんできて下さい!
