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【アプリ】禁煙アプリ「禁煙マスター」をリリースします

禁煙アプリ「禁煙マスター」をリリースします

きゅうりをくわえたカッパが出てくる禁煙アプリを作りました。App Storeで公開します。
iPhone向け、日本語と英語に対応、基本無料です。

態度のでかいカッパです。でもこいつは、一度もあなたを責めません。その理由から書きます。


禁煙アプリは、たいてい「あなたが悪い」と言ってくる

禁煙を助けるアプリはもうたくさんあります。日数を数え、節約額を出し、健康の回復度を教えてくれる。どれも正しい。

でも、そういうアプリを開いて、途中でやめてしまった人が山ほどいます。

原因は機能ではないと思っています。構造の問題です。

禁煙アプリの多くは、こう作られています。「あなたは意志が弱い。だから記録しなさい。だから我慢しなさい。連続記録が途切れました。残念でしたね」。カウンターがゼロに戻り、ストリークが崩れ、達成率が下がる。1本吸っただけで、それまで積み上げたものが全部無効になったように見える。

そして人はアプリを消します。責められるとわかっている場所を、人は開きません。

でも、ちょっと待ってほしい。吸ってしまうのは、意志が弱いからでしょうか。

ニコチン依存は薬物依存です。
脳の受容体が書き換わっていて、離脱症状が出る。
医学的にそういう状態です。骨折した人に「気合いで走れ」と言う人はいないのに、ニコチン依存だけは根性の話にされる。おかしいと思いました。

相手が悪いんです。あなたではなく。

だから、責めない道具を作りました

禁煙マスターの設計思想は、ひとつだけです。

責めない。急かさない。失敗を織り込む。

このアプリには「吸っちゃった」ボタンがあります。
吸ってしまったときに押すボタンです。押すと、その瞬間からタイマーが仕切り直しになります。怒られません。減点もされません。
「今この瞬間からまた始められます」とだけ書いてあります。

失敗するのが普通だからです。
禁煙成功者の多くは、何度も失敗した人です。
失敗を罰する設計は、失敗した人を追い出すだけで、誰も禁煙させません。

吸いたくなったときに出てくるカッパの言葉も、全部そうです。
実際にアプリに入っている文言から引きます。

つらくなったらきゅうりを食べなよ🥒

禁煙マスター カッパの戯言

一番きつい瞬間に、根性論を持ち出さない。代わりに「それは離脱症状であって、あなたの人格の問題ではない」と説明する。衝動のピークは3〜5分で過ぎるという事実を伝える。そして一緒に呼吸する。

意志ではなく、知識と仕組みで乗り切る。
これがこのアプリの立場です。

なぜカッパなのか

自分ひとりだと、人は自分に嘘をつけます。「今日は特別」「1本くらい」。この嘘に勝てる人はほとんどいません。

だから、見ているやつを置きました。

ただし、監視役ではありません。
カッパは表情が14種類あって、アプリの中にも、ウィジェットにも、通知にも、起動画面にも出てきます。ホーム画面には「カッパのきまぐれ」というウィジェットが置けます。このウィジェット、禁煙に役立つ情報を一切表示しません
カッパがランダムな表情でランダムなことを言うだけです。

実用性ゼロのウィジェットを、あえてギャラリーの先頭に置いています。

禁煙は「何もしていない状態」を維持することです。何もしていないから、アプリを開く理由がない。開かないから成果が見えない。見えないから続かない。だったら、開かなくてもホーム画面に住み着かせればいい。役に立たなくていいから、そこに居てほしい。そういうウィジェットです。

そしてこいつは、口にきゅうりをくわえています。タバコの代わりに。

ホーム画面。経過時間、節約金額、体の回復。右下の赤いボタンが「吸いたい」、その上の小さいのが「吸っちゃった」


お金の話:「1ヶ月だけ課金してください」

ここが、このアプリで一番言いたいところかもしれません。

禁煙のための道具は、全部無料です。

禁煙タイマー、節約金額、体の回復、ウィジェット、Live Activity、「吸いたい」ボタンと記録、深呼吸ガイド、達成演出。
これらに課金の壁はありません。これからも無料のままにします。

理由は単純で、道具に金の壁を作ると、いちばん助けが必要な人に届かなくなるからです。
禁煙したいけど金がない人はいます。
その人こそタバコ代で首が回らなくなっている可能性が高い。
その人から先に取るのは、順序がおかしい。

では月額480円のプレミアムは何かというと、読み物です。
禁煙治療、依存の科学、加熱式タバコの最新知識、体験談。あとは詳細な分析と減煙プログラム。タバコ1箱より安い値段にしています。

そのうえで、アプリの中で正直に書いています。

プレミアムは「最初の1ヶ月だけ」で十分です

禁煙で一番つらいのは最初の1ヶ月です。
離脱症状のピークは3日目、脳が慣れるまで数週間。ここを越えると驚くほど楽になります。そしてこのいちばんつらい時期にこそ、知識が効く
「今つらいのは意志が弱いからじゃなく、脳の回路が回復している最中だから」と知っているだけで、衝動の乗り越えやすさが変わります。

だから、始めるときに1ヶ月だけ入って、あとは解約してくれていい。
そう書いています。サブスクアプリとして正気じゃないのは分かっています。でも、ずっと課金させ続けることが目的ではないので。

このアプリの目的は、あなたがこのアプリを必要としなくなることです。

無料会員には広告が出ます。ただしトラッキングはしません
非パーソナライズ広告で運用していて、ATTの許可ダイアログ(「アクティビティの追跡を許可しますか」)は出しません。
禁煙アプリが喫煙データを広告のために流用するのは筋が悪い。収益は落ちますが、ここは譲りませんでした。

見た目:アメコミ × Duolingo

思想は真面目ですが、見た目はふざけています。

アメコミの誇張表現と、Duolingoの「続けたくなる」設計の掛け合わせ。
集中線が走り、ハーフトーンのドットが敷かれ、数字は極太の斜体で殴り書かれます。節目を達成すれば画面いっぱいに演出が出て、SNSシェア用の画像が生成されます。

起動画面は、虹色のホイールが回り、集中線が逆回転し、14種類のカッパがサイン波で波打ちます。禁煙アプリの起動画面としては明らかにやりすぎです。やりすぎているのが正解だと思っています。

禁煙という地味で報われない行為に、いちいち大げさなリアクションを返す。祝う理由がないところで祝う。それくらいでちょうどいい。

できること(ざっくり)

詳しくは次の記事に書きますが、大枠はこれだけあります。

  • サボれない見える化 — ホーム画面ウィジェット、ロック画面、Dynamic Islandに常駐

  • 「吸いたい」ボタン — 衝動を一発で記録、深呼吸ガイドで波をやり過ごす

  • クセの分析 — いつ・どこで・どんな気分で吸いたくなるかを可視化、危険な時間帯を先読み通知

  • 加熱式タバコ対応 — 紙巻き、加熱式、電子タバコ、その混在

  • 減煙プログラム — いきなりゼロが無理な人向けに、本数を段階的に減らして卒業まで

  • コラム — 依存の科学、禁煙治療、禁煙の失敗学、体験談。毎週追加

  • 14日間の禁煙レッスン — 1日5分、依存の心理を理屈で理解する

  • 達成演出とSNSシェア — 節目ごとに祝い、シェア画像を生成

  • 日本語 / 英語 — アプリ内で即時切り替え

三日坊主、今度こそ

もう一度書きます。禁煙が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。相手が薬物依存だからです。

だから、責めない道具を用意しました。失敗してもいい。何度でも仕切り直せます。そのたびに、きゅうりをくわえたカッパが「気にすんな」という顔で出てきます。

禁煙マスター — App Storeで公開中(日本語 / English)

次の記事では、機能をひとつずつ紹介します。


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