貧乏Danteステージボックス
金がない。けど機材が欲しい。
今回はステージボックス、しかもDante対応版を格安で作ります。
ステージボックスとは
今回作成するのはYAMAHA Rio3224などに代表される入出力インターフェース。これをステージ横に置き、離れた場所にあるFOHミキサーまでDanteで送ることで、従来のマルチケーブルシステム等に比べて設営コストを大幅に削減できます。しかし!これがひじょ~~に高額!

https://jp.yamaha.com/products/proaudio/interfaces/r_series_adda_3/index.html
材料
FireWire接続のオーディオインターフェース
余っているWindowsデスクトップPC
FireWire PCIeカード
勘の良い方はもうお分かりかもしれません。要は、オーディオインターフェースをDanteネットワークに乗せてしまおうというわけです。
FireWireはthunderboltの先駆けとなった規格で、現在では対応する機器も少なくなっています。なのになぜオススメするのか?それは安いからです。
また、USBに比べてレイテンシーも少ないと言われています。きちんと測定したわけではないですしメーカー差もありますが、試した限りその通りでした。
今回はDigidesign社のdigi003 rack+ を中古1万円弱で購入。この価格で8chマイク入力のあるインターフェースはUSBでは存在しないでしょう。しかもPro Toolsで有名なAVIDの前身Digidesign製。

次に、Danteネットワークに乗せるためのPC。PCIeスロットがあれば何でもOKです。今回はDellのoptiplex3060が余っていたので流用。中古で2万円弱といったところでしょうか。
そしてFireWireのPCIeカード。Texas instruments社製チップが載ったものを選びましょう。玄人志向の赤いやつがいいかと。
VIA製チップを使用すると音切れが頻繁に発生します。これは私も実際に試しました。
最後にDante Virtual Soundcard のライセンス。1万円弱。
用意するものは以上です。総額5万円ほど。依然として高額ですが、Rioに比べれば圧倒的に安いですよね。
制作
ハード面はそんなに苦労しないです。PCIeカードを挿して、いろいろ繋げて終わり。お好みに応じてラックケースに入れたり?
大変なのはソフト面です。なんせFireWireは終わってますから。
オーディオインターフェースのドライバを探してくる必要があります。と言ったものの、実はかなり前に作ったものを今になってNote化しておりまして、詳細は忘れてしまいました。すまん。レガシーモードとか設定した気がするようなしないような。
ルーティング
PC上で通常のオーディオインターフェースとして使用できるようになったところで、Danteネットワークに乗せていきます。
まずはDante Virtual Soundcard をインストールして走らせます。下の写真のようにしてみてください。今回は8ch入力オーディオインターフェースなので、Audio Channelsを8 x 8にしています。

次に、VB-Audio Matrixをインストールします。

左上のロゴをクリックするとルーティングマトリクスが表示されますので、お好みでパッチしてください。オーディオインターフェースのin1をDante Virtual Soundcard の1chにするのが分かりやすいかなと。

最後にDante Controller上でパッチします。今回はYAMAHA LS9-16のDanteカードにしてみました。

これで完成です。
検証
というほどのことでもありませんが…。
ミキサーに直接接続したマイクと、貧乏Danteボックスを通して接続したマイクの2つを聞き比べてみました。
注意深く聞いてみるとレイテンシーがあるのがわかる程度の差でした。MC用途であれば全く問題ないレベルです。
まとめ
5万円ほどでDanteステージボックス(?)を作ることに成功しました。とはいえHAリモートできないですし、リダンダント接続もできないですし、いつ壊れるかわからない中古機材です。メインとして運用するのは怖いですが、まぁ、別にいいやって用途もあるじゃないですか。そんな状況にぴったりのものが形にできたのは大きいのかなと思います。
ではでは、よき貧乏ライフを。
