40代からNISAを始めるのは遅い?毎月3万円を20年間積み立てるとどうなるか
40代からNISAを始めるのは遅い?毎月3万円を20年間積み立てるとどうなるか
40代になって、NISAという言葉を前より意識するようになった。そんな人は多いと思う。
同時に、こう感じている人も多いはずだ。
「もっと早く始めていればよかった」 「今から始めても、もう遅いのではないか」
正直、この気持ちは分かる。20代・30代から積み立てている人の話を聞くと、差を感じてしまうこともある。
ただ、結論から言うと、40代から始めても遅いとは思わない。問題は「遅いか早いか」ではなく、いくら・何年積み立てるかだと思う。今回は、それを数字で確認していく。
NISAの基本を最小限だけ確認する
制度の細かい話に入りすぎると本題からずれるので、ここでは判断に必要な部分だけ確認する。
2024年からのNISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、併用すると年間最大360万円まで投資できる。生涯で非課税保有できる上限(非課税保有限度額)は1,800万円で、非課税で保有できる期間に期限はない(金融庁「NISA特設ウェブサイト」2026年8月時点)。
毎月コツコツ積み立てる使い方であれば、つみたて投資枠だけで十分に足りる制度設計になっている。月3万円なら年間36万円で、年間120万円の枠にはまだ余裕がある。
40歳・43歳・45歳・49歳、それぞれ始めたらどうなるか
ここからが本題。毎月3万円を65歳まで積み立てた場合、開始年齢によって最終的な金額がどう変わるかを計算した。
前提は次の通り。
毎月3万円を65歳まで積み立て(月次複利)
年率2%・4%・6%の3パターンで試算
これは一定の利回りを仮定した試算であり、将来の運用成果を保証するものではない。下振れの可能性もある
40歳スタート(65歳まで25年、元本900万円)
年率2%:約1,166万円(運用益 約266万円)
年率4%:約1,542万円(運用益 約642万円)
年率6%:約2,079万円(運用益 約1,179万円)
43歳スタート(65歳まで22年、元本792万円)
年率2%:約994万円(運用益 約202万円)
年率4%:約1,267万円(運用益 約475万円)
年率6%:約1,639万円(運用益 約847万円)
45歳スタート(65歳まで20年、元本720万円)
年率2%:約884万円(運用益 約164万円)
年率4%:約1,100万円(運用益 約380万円)
年率6%:約1,386万円(運用益 約666万円)
49歳スタート(65歳まで16年、元本576万円)
年率2%:約678万円(運用益 約102万円)
年率4%:約805万円(運用益 約229万円)
年率6%:約963万円(運用益 約387万円)
数字にすると、開始年齢が5年違うだけで最終的な運用益の差はかなり大きくなることが分かる。40歳と49歳では、同じ月3万円でも運用益の差が2〜3倍近くになる。ここは正直、時間の力としか言いようがない。
一方で、49歳から始めた場合でも、年率4%なら16年で200万円以上の運用益が見込める試算になる。ゼロではない。「もう遅いから意味がない」という結論にはならないと思う。
早く始めた方が有利。でも、今からでも無意味ではない
このシミュレーションから言えるのは、2つのことだと思う。
ひとつは、早く始めるほど有利だということ。これは動かしようがない事実で、20代・30代から積み立てている人と同じ土俵で比べれば、40代はどうしても不利になる。
もうひとつは、それでも「今から始める」ことには意味があるということ。49歳から始めても、16年あれば非課税のメリットを一定程度は享受できる。運用益がまるまる非課税になる効果は、金額が大きくなるほど無視できなくなる。
比べる相手を「20代から始めた人」にすると、40代からのスタートはどうしても見劣りする。でも比べる相手を「何もしなかった自分」にすれば、話は変わってくる。
住宅ローンや教育費がある人は、話が少し変わってくる
ここまでは「毎月3万円を出せる」前提で計算してきた。ただ、住宅ローンや教育費がある40代にとって、毎月3万円を投資に回すこと自体が簡単ではない場合もある。
このあたりは人によって答えが変わる部分で、「投資額を増やせば増やすほどいい」という単純な話ではないと思う。まず、生活を崩さずにいくら回せるのかを確認するのが先だと思う。この点は次回、別の記事で扱う。
私ならまずここを確認する
もし自分が40代でこれから始めるなら、最初に確認するのは「今の家計から、生活防衛資金を確保したうえでいくら投資に回せるか」だと思う。金額を決めたら、あとは今回のような試算に当てはめて、老後までにどれくらいの資産になりそうかを確認する。それだけで、漠然とした不安はかなり具体的になる。
次に確認すること
NISAだけでなく、iDeCoとの併用を検討している人も多いと思う。iDeCoは掛金が全額所得控除になる分、NISAとは性質が違う制度で、住宅ローンや教育費との兼ね合いも含めて考える必要がある。この点は別の記事で整理する。
※本記事のシミュレーションは、月3万円・年率2〜6%を仮定した試算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際の運用では元本割れの可能性もあります。制度内容は2026年8月時点の情報に基づいています。最新の制度については金融庁NISA特設ウェブサイトをご確認ください。
いいなと思ったら応援しよう!
この記事は noteマネー にピックアップされました

