気を使いすぎる人が、年収で損をしやすい理由
気を使いすぎる人は、年収で損をしやすい。
これは、私が元人事として
3,000人以上の選考に関わるなかで、
何度も感じてきたことです。
空気が読めて、優しくて、周りをよく見ている。
それなのに、なぜか年収は上がりにくい。
そこには、はっきりした理由があります。
たとえば、こんな状況に
心当たりはないでしょうか。
・気乗りしない誘いを、断れない
・自分の仕事じゃないのに、「今は手が離せなくて」の一言が言えない
・隣の人の荷物が机まで侵ってきても、「どけてもらえますか」が言えない
全部、相手に対して強く言えない
見方を変えれば優しさにも見えますよね。
でも実はこれ、優しさというより、
ある「クセ」の表れだったりします。
その気遣い、じつは「優しさ」ではない
気遣いができる人って、
優しい人だと思われがちです。
でも、たくさんの人を見てきて思うのは、
どうも、少し違うぞ、ということでした。
自分の感情を後回しにして、
その場の空気を悪くしないことを、
いつも最優先にしてしまう。
言ってしまえば、
自分と相手のあいだに、
線を引くのが苦手な状態なんですね。
これは、優しいというより
「イヤと言えない」性格=クセに近いです。
そして、ここからが本題なんですが、
この性格、収入にまで響いてます。
実際、同じくらいのスキルを持っていても、
自分をちゃんと出せる人と、そうでない人とで、
年収が倍近く違うことは珍しくありませんでした。
200万以上の差がついていたことも、
ふつうにあります。
だから、能力の問題じゃないんです。
その気の使い方が、年収を下げている。
ここから、その傾向を
3つに分けて話していきますね。
理由①自分の気持ちを、いつも後回しにする
まず根っこにあるのが、これです。
相手の都合を優先するのが、
もう当たり前になってしまっている。
自分の要望は「まあ、後でいいか」と、
つい後ろに回してしまう。
我慢が、基本モードになっちゃってるんですね。
最初のうちは、それでも平気なんです。
「我慢できる自分」でいられるから。
でも、それが何年も続くと、
だんだん自分の本音に、鈍感になっていきます。
「本当は、どうしたいのか」
それすら、自分でわからなくなってくる。
ちょっと怖い話なんですが、
ここが、すべての始まりになります。
理由②「言わない」んじゃなく、「言えない」
こう書くと、
「ハッキリ言えばいいじゃん」と思われるかもしれません。
でもね、気を使いすぎる人は、
言わないことを選んでるわけじゃないんです。
「言えない」が、正しい。
自分の希望を口にすること自体が、
なんだか相手に迷惑をかける気がして、
遠慮してしまう。
だから、
やりたい仕事の希望も
給料や条件の相談も
「ここはちゃんと評価してほしい」という気持ちも
言えないまま、時間だけが過ぎていく。
さっきの、自分を後回しにするクセが積み重なると、
自然と、この「言えない」状態になっていくんです。
①と②って、地続きなんですよね。
理由③チャンスは拾うだけなのに、手放してしまう
で、①と②が続くと、どうなるか。
自己肯定感が、少しずつ下がっていきます。
「どうせ、自分なんて」
そういう感覚が、当たり前になっていく。
そうなると、
目の前にチャンスが転がっていても、
無意識にスルーするようになってしまう。
これ、私が現場でずっと感じてきたことなんですが、
チャンスって、必死に「掴みに行くもの」というより、
案外そのへんに転がってて、
「拾うだけ」でいいことが多いんですよ。
なのに、気を使いすぎる人は、
その拾うだけの権利を、自分から手放してしまう。
「私なんかが、手を挙げていいのかな」
「たぶん、他の人のほうが向いてるだろうし」
そうやって、静かに、機会を見送っていく。
もったいないな、と思うんです。本当に。
必要なのは、謙遜じゃなくて背伸びだった
世間ではよく、
「チャンスは頑張って掴みに行け」なんて言われますよね。
でも、私が見てきた限りだと、
ちょっと違うんですよね。
本当に必要なのは、
謙遜をほんの少しだけ緩めて、
「当たり前の権利を、当たり前に拾う」こと。
つまり、ちょっとした背伸びなんです。
ただ、ここが一番大事なところなんですけど。
長いあいだ染み付いた「どうせ自分なんて」を、
そのままにして、
話し方や伝え方だけ学んでも、
正直、あんまり変わりません。
順番が、逆。
背伸びをする前に、
その「自分なんて」のほうを、
少しずつ緩めていく必要があります。
今日からできる、小さな一歩
とはいえ、いきなり大きく変えなくて大丈夫です。
まずは、これくらいから。
頼まれごとに、すぐ「はい」と言わず、「一回、考えますね」と持ち帰る
「すみません」を「ありがとう」に変えてみる
「これは私の仕事じゃないな」と、心の中で一回思うだけでもいい
どれも、心理学的に
ちゃんと効果が確認されている方法です。
一気に変えようとしなくていいんです。
小さな違和感を、
一つずつ、自分に許してあげる。
それだけで、十分だったりします。
ただ、正直に言うと。
染み付いた「自分なんて」を、
一人で緩めていくのって、
なかなか難しいものでもあります。
私自身、昔はまさに
この「気を使いすぎて動けない」側の人間でした。
心理学を学んだり、
自分の内側と向き合ったりして、
やっと少しずつ、変わっていけました。
なので、もし今、
「まさに自分のことだ」と感じた方がいたら。
一度、話してみるだけでも、
けっこう景色が変わったりします。
いま、ワンコインで気軽に話せる
人生相談というのをやっているので、
よかったら、のぞいてみてください。
