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人はそれぞれのフィルターで受け取っている


コミュニケーションは、誤解から始まることもある


研修や講演の中で、
簡単なコミュニケーション・ワークをすることがあります。

私が会場のみなさんに、
いくつかの短いメッセージをお伝えし、
聞こえたまま、
受け取ったままを、
その場で絵にしていただくという内容ものです。

すると、
毎回とても興味深いことが起こります。

発信者は、私ひとり。
伝えているメッセージも、
同じはずなのです。

それなのに、
会場にいる人の数だけ、
まったく違う絵が描かれていきます。

同じ言葉を聞いているはずなのに、
受け取り方は一人ひとり違う。

その光景を見るたびに、
コミュニケーションの難しさと面白さを
あらためて感じます。

人は、それぞれのフィルターを通して受け取っている

私たちは、
相手の言葉をそのまま受け取っているようで、
実はそうではありません。

これまでの経験。
価値観。
その日の気分。
置かれている状況。
大切にしているもの。

そうしたものを通して、
見たり、聞いたり、感じたりしています。

同じ言葉を聞いても、
安心する人もいれば、
不安になる人もいる。

励まされたと感じる人もいれば、
急かされたように感じる人もいる。

相手はそんなつもりで言っていなくても、
受け取る側の心の状態によって、
意味が変わってしまうことがあります。

メッセージは、
発信された瞬間に終わるものではありません。

受け取る人の中で、
その人なりに変換されていくものなのです。

家族でも、職場でも、すれ違いは起きる

これは、
研修会場だけで起こることではありません。

夫婦の会話でも。
親子の会話でも。
友人とのやり取りでも。

そして、
たくさんの人が関わる会社組織では、
なおさら起こりやすくなります。

「ちゃんと伝えたはずなのに」

「そんな意味で言ったわけではないのに」

「どうして分かってくれないんだろう」

そんなふうに感じることは、
誰にでもあることです。

でも、
それは相手が悪いからとは限りません。

自分の伝え方だけが悪かった、
ということでもないかもしれません。

『人はそれぞれ、
違うフィルターを通して
言葉を受け取っている。』

まずそう思えるだけで、
少し気持ちが楽になります。

分かり合えないのではなく、受け取り方が違うだけかもしれない

なかなか分かり合えない相手がいるとき。

何度話しても、
同じところですれ違ってしまうとき。


そんなときは、
一度立ち止まってみてもいいのかもしれません。

「この人は、私の言葉をどんなふうに受け取ったのだろう」

「私は、相手の言葉をどんな意味で受け取ったのだろう」

「本当に相手が言いたかったことは、何だったのだろう」

私たちはつい、
自分の受け取り方を
“正しい意味”だと思ってしまいます。

でも、
相手には相手の受け取り方があります。

自分には自分の受け取り方があります。

その違いを責め合うのではなく、
少しずつ確認し合うこと。

そこから、
本当の対話が始まっていくのだと思います。

コミュニケーションは、誤解から始まることもある

人と人との関わりにおいて、
すれ違いが起きるのは自然なことです。

伝えたことが、
そのまま伝わらないこともある。

聞いた言葉を、
違う意味で受け取ってしまうこともある。

相手の表情や声のトーンから、
必要以上に不安を感じてしまうこともある。

コミュニケーションは、
いつもきれいに始まるわけではなく、
ときには、
誤解からスタートすることもあります。

でも、それは失敗ではありません。

そこから、
「今の言葉、私はこう受け取りました」

「本当は、どんな意味で言ってくれたのですか」

「もう少し聞かせてもらえますか」

と確認し合えたとき、
すれ違いは、対話の入り口に変わっていくのです。

伝えることは、確認することでもある

コミュニケーションで大切なのは、
一度で完璧に伝えることではないのかもしれません。

伝えたあとに、
相手がどう受け取ったのかを確認すること。

聞いたあとに、
自分の受け取り方だけで決めつけないこと。

「私の理解では、こう感じたのですが、合っていますか」

「今の話は、こういう意味で受け取って大丈夫ですか」

そんな小さな確認があるだけで、
すれ違いは少しずつ減っていきます。

分かり合えないことを、
すぐに関係の問題にしなくていい。

まずは、
受け取り方が違っているだけかもしれない。

そう思えるだけで、
目の前の相手への見方も、
少しやわらかくなるのではないでしょうか。

人はみんな、
それぞれのフィルターを通して世界を見ています。

だからこそ、
すれ違いが起きるのは当然です。

伝わらなかったことを責めるより、
「こう受け取りましたが合っていますか」と、ひとこと確認してみる。

その小さな姿勢が、
誤解を対話の入り口に変えていきます。


今日のひとこと

分かり合えないのではない。 受け取り方が、違うだけ。

きょうもいい日になりますね🌹


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Profile
桐生 純子|コミュニケーショントレーナー
法人を中心に30年・延べ15万人の研修現場に立ってきました。
「伝わらない」の多くは、言葉ではなく姿勢の問題です。
その気づきを、研修や記事を通してお届けしています。
著書『こころのスイッチ』

PS. 公式LINEでは
日常の中で取り入れやすい小さなワークや、
心の整え方についてのコラムも配信しています。




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