石を拾う話
ビーチコーミングということばを知る前から、浜辺に行けば貝殻や陶片やシーグラスを拾って歩いていた。拾って何に使うわけでもない。水洗いして小皿に入れたそれらを台所の棚に置いてしばらく眺めるだけである。
最近は石を拾うようになった。きっかけは和歌山の江津良浜で夫が拾った砂岩の小石で、これがみごとに歪なハート型だった。あまりに気に入ったので連れて帰った。引っ越してもなくさないで今でもパソコンのモニターのそばに飾ってある。眺めるだけでなく折々手にとって触ってみる。そのうち触ると何とはなしにこころが落ち着く石というものがあるのだなと気付いた。
