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キャラメイクでもつかえる!シンプルでかわいい「似顔絵」の考え方

キャラメイクでもつかえる!シンプルでかわいい「似顔絵」の考え方

こんにちは。イラストレーターのいしいたつやです。
皆さんはファンアートや、色紙への寄せ書き、あるいはゲームのキャラメイクなどで「似顔絵」を描いたことはありますか?
私はその似顔絵を専門として、イラストの仕事をしています。


埼玉西武ライオンズ 左:中村選手 右:栗山選手

この仕事をしているとよく相談されるのが、
・写真を良くみて描いているはずなのに、なぜか似ない!
・写真のなぞり描きをしたのに、こわい絵になってしまう
・リアルではなく、可愛い似顔絵を描きたいのに難しい!
といったことです。

私も、よく見て描いているはずなのにあまり似ない、キャラクターっぽくしようとしてもうまくいかないといった経験があります。

今回は「可愛くて、かつ似ている」を目指して似顔絵を描いている私が、写真のようにそっくりではなく、絵にするからこその魅力や価値が出るような似顔絵キャラメイクの考え方について、実際の制作の流れに沿ってお伝えします。


STEP 1 相手をよく「知る」

似顔絵を描くにあたって、一番大事なことは相手のことをよく知ることです。描くモデルの外見的特徴、内面的特徴をしっかりと把握するために、リサーチが必要です。
写真や動画などの資料を集め、相手の特徴をひとつずつ書き出してみましょう。

私は描く対象が有名な方の場合はそのパブリックイメージ、つまり社会からどういう印象を持たれているかを調べてから描くことが多いです。例えば芸人さんの似顔絵を描くなら、披露されているネタや役割がこのイメージに通じます。相手が知り合いの場合は、自分や周りの方がどんな印象を抱いているか、を改めて考えるとよいでしょう。

今回は例として、京都芸術大学 通信教育部 イラストレーションコース研究室の方2名のイラストを制作していきます。

まずは相手を知るために、「周りからどんな性格・ひととなりと思われているか?」と「普段の写真」「映像」を提出いただきました。

STEP 2 写真をよく「見過ぎない」

それでは早速描いていきましょう!と、言いたいところですが、ラフに入る前にひとつ重要なことをお伝えします。それは写真を良く見過ぎないことです。

というのも、可愛らしいキャラクターにする場合、輪郭に対する比率などを実在の人間に寄せてしまうと、どうにもリアルで怖い感じが出てしまうからです。

なので、まず写真を見て「目が大きい」「鼻が高い」「まゆがふとい」などの特徴を認識したら、そのあとは写真から目を離し、先ほど書き出した特徴をもとに、印象をラフに起こして描いていきます。

それを踏まえた上で、実際似顔絵を描いていきましょう。

STEP 3 シルエットをさがす

今回は、2〜3頭身のキャラクターのような似顔絵を制作していきます。

まずはおおまかに輪郭を捉えます。輪郭の基本形状は大きく「たまごがた」「まる形」「長方形」にわけられますので、そのどれか近い形状から変化させていき、調整しましょう。
今回のAさんは比較的たまご型、Bさんは長方形です。

まずは顔の中よりも外側のシルエットを捉えて、描いていきます。服装や髪型、輪郭などの全体の印象が重要なので、白黒のシルエットにしても誰かわかるようなイメージで、髪型や輪郭などを探っていきましょう。
お二人に髪型を足すと以下のようになります。

STEP 4 ふくわらいをする

さて、ここからは輪郭の中にパーツを「ふくわらい」していきます。はじめに「点・線」の組み合わせだけで顔を描いていきましょう。目鼻はまず「一番シンプルな形に置き換える」ことが大切です。

目の形がリアルなことよりも、その位置や大きさが実態や印象に沿っている方が、より「似た印象」かつ「可愛い」作品になります。
AさんとBさんの顔のパーツを単純な形・線に起こすとこんな感じです。


このとき、頭身を低くした分すこしかわいい印象になるように、顔のパーツの位置もすこし低めにとるとバランスがとれます。

私は基本まず白目は描かずに、目は線と点で表します。そこから、白目の印象が強い方には追加していきます。

例えば目を見開くネタをする芸人さんや、三白眼が印象的な人など、白目を描いた方が印象が似る方には、白目を付け足していきます。

また、有名な方を描く場合、そのファンの方が好ましいとあげている箇所などにも気を払うと、より似た印象になります。

しかし、まずはシンプルに「点と線と四角」で似せること。それができたら段階的に、使えるデッキやパーツを増やしていくと、より自在に似顔絵イラストが描けるようになります。

おまけ-全身やポーズの印象

さて、顔だけでなく全身を含んだ似顔絵を描く場合、洋服やポーズも重要になってきます。
ここでも、白黒のシルエットにしても誰かわかることを目指すと良いでしょう。例えば、野球選手を描くときは投球フォームでその人らしさを表します。

今回は送っていただいた動画やコメントから、職業が伝わりやすいようなイメージで、Aさんはタブレットとペンをもって絵を描いているようなイメージ、BさんはPC作業をしているイメージで、それぞれ描いてみました。

自分の比率をさがす

私の場合は、キャラクターライクな「可愛い」と、似顔絵としての「似ている」を両立させるため、この両軸を満たすアプローチを模索しています。

例えば、可愛くデフォルメするための工夫としては、普段からアニメなどのデフォルメグッズを見て、かわいい比率やパーツの見せ方を学んでいます。同時に似せるための工夫として、外見をよく観察するだけでなく、どういったイメージの方なのかを自分の中に落とし込むようにしています。

この「可愛くするため」を「かっこよくするため」など描きたい方向性によって変更していき、自分の描きたい似顔絵を探せると思っています。

自分の「好き」を表現するため、描きたい人物をよく観察し、いろいろな方のイラストやデフォルメ表現に触れながら研究を重ねることで、自分らしい描き方が少しずつ見えてきます。ぜひ、自分なりの表現を楽しみながら見つけてみてください!

【今回教えてくれた先生】
いしいたつや
イラストレーター
2009年より 似顔絵作家として活動開始。埼玉西武ライオンズ公式イラストレーター。近年は映画「室井慎次」SDキャライラスト、「相棒」グッズイラスト、カプセルトイメーカーキタンクラブのカプセルトイ原型イラストを複数担当。その他テレビ番組へのイラスト提供、出張似顔絵イベントなど幅広く活動。可愛く似ている似顔絵が得意。
https://www.instagram.com/141tatsuya/

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今回はいしい先生に「シンプルでかわいい似顔絵の考え方」を教えていただきました!

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