正解のないクイズ
Q:日本一高い山は富士山ですが、日本一低い山は?
A:日和山
Q:パンはパンでも食べられないパンは?
A:フライパン
クイズと言われて思い描くのは、こうした知識や機知を問うお題に答えるという遊び。解答者が複数であれば、その速さを競う。最近はひらめきを必要とする謎解きものも多い。
週末、クイズ=遊びという固定観念をひっくり返す本に出会った。(映画化もされていたらしい。)
『君のクイズ』小川哲著
生放送のクイズ番組。その決勝、早押し問題を『ゼロ文字解答』して優勝を決した対戦者。巻き起こるやらせ疑惑。敗北に呆然としながらも、主人公は真摯にクイズと向き合い、ついに『ゼロ文字解答』の真実を解き明かす。
とにかく臨場感が凄い。1問、また1問と進むごとに、テンポも緊迫感も張り詰めていき、自分自身の神経も研ぎ澄まされていく感覚。これが競技クイズというものなのか。
『ちはやふる』の競技かるたを思い出す。読み手の呼吸や口の形、残り札、相手の心理。
問題が読まれる前から、なんなら解答席につく前から駆け引きは始まっているのか。
みなまで聞かずに問題を予測し、消去法で導き出す答え。詰め込んだだけの知識では到底勝てないということ。もう感嘆しかない。
早押しボタンが点灯し、ピンポン、あるいはブーが響く。そう、クイズには必ず正解が存在する。
けれど、人生は正解が存在しないクイズに満ちている。
そのことがど真ん中に刺さってしまった。
仕事のこと、家族のこと、自分のこと、これからのこと。
難問クイズに満ち満ち溢れまくっている現実。その現実から逃避して、全てを先送りにしている自分にウザ!ダサ!!ダル!!!思春期ワード連発である。
自分の選択がピンポンなのかブーなのか、きっと時が経ってようやく判ることなのだろう。それは明日かもしれないし、1年後かもしれないし、死んだ後かもしれない。
本気で出した答えなら、それがなんであれピンポンになると信じて。一つずつ整理していこうと思う。
思いがけず、おっきなクイズを突きつけられた一冊なのでした。
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