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特殊なあなたと一般的な異星人

『あなたがいるのは特殊環境だ
普遍的、一般的では決してない』
一部の人、または多くの人、もしくは全人類がこれを完全には意識していないだろう
僕もよく勘違いする
「それが普通だ」
「これが一般だ」
「あれは当たり前だ」、と
けれど、ふと鳥瞰の僕が言う
『お前は何を基準としている?』

他人は他人だ、というくだらぬ相対主義に陥っているわけではない
あなたが生きている人生はあなただけが生きているという話だ
あなたの認識をすべて共有できる人間はいない
あなたの考えをすべて理解できる人間はいない
あなたの感情をすべて読み取れる人間はいない
それが個性と呼ばれるあなただ

その個性が役に立つのか、無益なのか、有害なのか、それは知らないし議題ではない
あなたが何かを発言するとき、その裏の前提は決して完全に共有されることはない
ただ推測されるだけだ
相手からもあなたからも

僕らは他者と情報を伝達し合いながら生活している
多くの時間そこに問題は生じない
多くの時間は、だ

問題が生じるのは伝達ミスを意識しなくなったときだ
この相手ならすべてをわかってくれる、と
この相手ならこれだけで伝わってくれる、と
そう互いが思った瞬間だ
互いを自己と綯い交ぜにし混同する
その瞬間に差異が顕現する
しかし、それを誤解し合うだろう
無自覚に
無自覚故に

あなたは相手を推測し
あなたはあなたを推測し
あなたはどちらかを断罪しようとするだろう
その非情な発言に息を呑むだろう
その伝達内容の責任を問いたくなるだろう
どちらも争いの意思はなかったにも関わらず紛争が始まる
あなたが相手を断罪するのも
あなたがあなたを断罪するのも
あなたの逃げだと僕は言い切りたい

容易な断罪は一つの根から目を瞑る
それが前提の共有の薄さだ
自身の理解を他者の理解と誤解し
特殊を一般と見間違えたことだ
それは解ければ、正体みたり枯れ尾花だ

あなたの人生は通例ではない特殊だ
あなたが普通と思ったとき、誰かが異常だと思う
遠く離れなくとも隣の誰かがそう思う
その可能性を忘れたとき、それはあなたを襲う
敵意も憎悪も意図なく見え始める
それに気をつけるべきだと僕は僕に警告される

そして僕は今日も異星人と交友し続ける
自分の特殊さがバレないようにゆっくりとバラしつつ




(一般的な人間とやらは見たことないね!)

(個性は個性的じゃないこともあるさ)

(バラしてバラさずバラシていくかねぇ)

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