東京の孤独と踊り狂うショッピングバッグ
駅で歩いていると、ショッキングピンクの紙袋を持っている人がいた。
知ってる。人気のパン屋さんのものだ。
その袋は、物理的高速に従い、半円を描きながら揺れている。
ニュートン第1法則。慣性の法則だ。
元の位置に戻ろうと、遅れてやってくる揺れ。
その紙袋は踊っているようだった。
誰もが電車でスマホを眺める、この東京で。
何もかもを内包する、終わりのない大都会で。
パン屋の紙袋は異国の地のような色をしている。
異国のことばとステップで、東京を挑発しているようだった。
緑の上着に黒いズボン。
東京の平凡な「通行人A」であるわたしのことは、気にも留めていない。
紙袋を持つ人がつまずいてよろけた。
その異国のピンクは、さらに激しく揺れる。
踊り狂うショッピングバッグ。
東京の孤独の中で。
静かな夜を拒否するかのように。
お問い合わせは下記よりお願いします↓
有料エッセイも販売しております。
絵のお仕事もお受けしています!お気軽にお問い合わせください。
イラスト素材の販売も始めました。商用利用可能です。
いいなと思ったら応援しよう!
気に入っていただけたら珈琲一杯分の応援をいただけると嬉しいです!チップは創作活動のエネルギーに変えさせていただきます☕️