『ゴールデンカムイ』が教えてくれたこと①「不死身の杉元」
「不死身の杉元」と、杉元の“不死身”――いったい、どちらが先だったのでしょう?
「不死身の杉元」。
私は、とても素敵なあだ名だと思います。
でも、ふと疑問に思いました。
このあだ名は、いったいどうやって広まったのでしょう?
杉元が何度も絶体絶命のピンチから生還する姿を見て、周りの人たちが「あいつは不死身だ」と呼び始めた。
一見すると、それが一番自然に思えます。
でも、杉元が何度も死にかけて、そのたびに生きて帰ってくるところを見届けた人って、いったい誰でしょう?
もしそんな人がいたのなら――
その人も十分、不死身じゃない?笑
だから私には、「不死身の杉元」は誰かにつけてもらったあだ名というより、杉元自身が自分を奮い立たせるために使い始めた言葉のように感じます。
最初は、ただのほら吹きだったのかもしれない。
「俺は不死身の杉元だ!」
でも、それを何度も何度も口にして、本当に死地から帰ってくるうちに、いつの間にか“ほら”が揺るぎない事実になっていった。
自分を「不死身」と呼び続ければ、本当に不死身になれるのか。
それは分かりません。
でも、私はその逆なら、何度も経験したことがあります。
人と争わなければならないとき、心の中では、
「私は勝ち知らずのシマちゃんだ!」
と言っていたような気がします。
そりゃあ、争う気力もなくなる。笑
くじを引く直前にも、
「私はハズレのシマちゃんだ」
と言っていたような気がする。
そして案の定、出てくるのは白い玉ばかり。笑
知らないうちに、自分で自分にあだ名をつけて、そのあだ名に似合う自分を作っていたのかもしれません。
だったら、この力を反対方向に使ったらどうなるのでしょう?
どれくらい効果があるのか、これから自分で実験してみたい。
ほら吹きから始めてもいい。
まだ事実じゃなくてもいい。
何度も名乗っているうちに、いつか本当にそうなっているかもしれない。
だから、今日から私はこう名乗ります。
「私は、みんなに声を届けるシマちゃんだ!」
