季節のように気づいたら
気づけば、
関係は少しずつ変わっていた。
前みたいに長く話す日が減ったり。
連絡の頻度が変わったり。
会える時間が少なくなったり。
昔なら、
そういう変化にすぐ不安になっていたと思う。
何か悪いことをしたんじゃないかとか。
嫌われたんじゃないかとか。
ひとりで考えて、
勝手に苦しくなっていた。
でも最近は、
人との距離って、
ずっと同じままではいられないものなんだと少し思えるようになった。
近い時期もあれば、
少し離れる時期もある。
それは、
気持ちがなくなったというより。
季節が変わっていくことに少し似ている。
気づかないうちに空気が変わって、
服装が変わって、
景色の色が変わっていくみたいに。
人との距離感も、
ゆっくり形を変えていく。
無理に繋ぎ止めようとしなくても、
その時間が消えてしまうわけではないと思うようになった。
安心していた記憶も。
救われていた感覚も。
ちゃんと自分の中に残っている。
形が変わっても、
意味までなくなるわけじゃない。
最近は、
そんなふうに思える瞬間が少し増えた。
少しだけ、
前より穏やかになれたのかもしれない。
※この文章は『孤独と安心のあいだで』の一篇です。他の記事はマガジンにまとめています。
