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大雨から始まる那須高原の旅。温泉、那須岳、ステンドグラス、動物王国を楽しんだ3日間

2026年7月18日から20日までの3連休を利用して、家族で栃木県の那須高原へ2泊3日の旅行に出かけた。

新幹線を乗り継ぎ、那須塩原駅へ。駅前でレンタカーを借り、3日間お世話になる那須岳の麓の那須湯本温泉の山快を目指す。

しかし、旅の初日はあいにくの大雨。県南部の足利市では土砂崩れもあったという。

翌日には雨も上がり、ロープウェイを使って那須岳の主峰・茶臼岳へ。鹿の湯で汗を流し、ステンドグラス美術館を訪れ、最終日は殺生石や温泉神社、那須どうぶつ王国、那須トラピスト修道院を巡った。

温泉、登山、芸術、動物、そしてお土産まで。大雨から始まった那須高原での3日間を振り返る。

1日目:新幹線とレンタカーを乗り継ぎ、大雨のなか、旅館へ

新幹線で那須塩原駅へ

東北新幹線に乗り、昼過ぎに那須高原の玄関口である那須塩原駅に着いた。駅を出ると鈍色の空から小雨が降っている。駅前の日産レンタカーで日産ノートを借りた。濡れないようにそそくさと荷物を積み、車を那須高原の方へ走らす。那須町に入るといよいよ雨が強くなり、土砂降りとなった。大粒の雨がフロントガラスを叩いている。あとで知ったことだが、県南地域の足利市では土砂崩れが起きたそうだ。

車窓からは、青々とした稲が育つ田んぼ、杉林などが見える。温泉に近づくにつれて田んぼが牧場に変わり、鬱蒼とした森林に変わった。さらに進むと古びた温泉宿がいくつか立つエリアに入った。那須湯本温泉である。温泉街のメインストリートである県道17号那須街道を那須岳方面に進み、鋭角に左折したところに山快があった。はじめ、見落としてしまい、左折せずに通り過ぎてしまったため、Uターンした。これから行く方は見落とさないように注意してほしい。

温泉旅館山快へ

山快の駐車場は裏手にあるということで、宿の方に鍵を預けて駐車してもらうスタイルだ。

宿は3階建で、1階に受付と男女別の大浴場、それに家族風呂が2箇所ある。家族風呂は予約不要、無料で、空いていれば24時間入れるらしい。客室は2階と3階にあり、全部で10部屋あるそうだ。周辺にコンビニなどはないため、食べたいお菓子やおつまみ、飲みたい酒がある方は事前に麓で購入することをおすすめする。

今回泊まった部屋は3階の階段近くだ。ちなみにエレベーターはないが、大きいスーツケースは、荷物用のエレベータで客室まで運んでもらえた。

部屋は二人にはもったいないぐらいの広さで、洗面所とトイレが付いているがシャワーやお風呂はない。他に、テレビと冷蔵庫、クーラー、金庫、浴衣、タオル、歯ブラシなどが一通り揃っている。

早速、チェックイン早々、温泉に入った。泉質は硫黄泉で鹿の湯と行人の湯の混合温泉だ。少し緑がかった白い濁り湯で、硫黄泉独特の匂いが鼻腔を刺激する。温度は少し熱いぐらいで、体に染み渡った。シャンプーとリンス、ボディーソープが備え付けられていた。大浴場と家族風呂ともにリニューアルしたのか大変きれいだった。

家族風呂。白濁した心地よいお湯だ

食事は夕食、朝食ともに部屋食で部屋まで運んできてくれる。部屋食の宿は初めて泊まったので、そわそわしてしまった。
初日の夕食は和牛のステーキやカニ、刺身、天ぷらなどが出た。どれもおいしかったが特に和牛は口の中でとろけて本当においしかった。デザートのパイナップルとぶどうも逸品だった。

さまざまな料理が並ぶ

夕食も終わり、温泉に入った。この間、雨粒が屋根や窓を打つ音が絶えず聞こえ、明日の那須岳登山は無理かなと、半ば諦めながら就寝した。

2日目:雨上がりの那須岳へ。登山とステンドグラス

雨が上がった朝

朝起きると、雨の音がしない。外を見ると、濃い霧が辺りに立ち込めているが、前日からの大雨は止んでいるようだ。とりあえず行けるところまで行ってみよう。そうと決まればまずは温泉だ、ということでゆっくり温泉に浸かったあと、朝食が運ばれてくるのを部屋で待った。

8時ごろ、布団を片付けてもらったあと、朝食を持っていていただいた。炊き込みご飯に、しゃけ、サラダ、卵焼き、山芋、味噌汁などがでた。どれも美味しく、登山前の良い腹ごしらえになるちょうど良い量だ。

9:30ごろ、ロープウェイで一気に茶臼岳の9号目に到り、山行開始。歩き始めるとすぐに、雲が薄くなり、雲の切れ間から青空が見え始めた。ザレ場やガレ場を順調に登った。

高山植物も花を咲かせていた
山頂へ向かう人々

山頂に着く頃には、太陽の強い日差しが降り注ぐようになった。一歩一歩進むたびにじわじわと汗をかき、思ったより水を消費してしまった。

山頂周辺は、ちょうど溶岩ドームの最上部で、溶岩が冷えてできた黒い岩がゴロゴロと転がっている。そのなかに鳥居と小さな祠と山頂の標識がある。山頂からは、火口が一望できた。一方、那須野が原方面は雲海に隠れて見えなかったが、雲海は雲海で美しい。

斜面から噴気が上がる



下山は牛が首を通るルートを進む。活火山らしい噴気が立ち上る場所を通過し、那須岳が今も活動を続ける火山であることを実感した。そして、再びロープウェイの山頂駅に戻った。

牛が首付近から茶臼岳を望む

山麓駅では、山バッジを600円で購入した。乗鞍岳は650円だったので50円安い。 下山後は、歴史ある建物が特徴の鹿の湯で汗を流して登山の疲れを癒した。 ちなみにロープウェイ代は、通常往復2千円のところ、事前に楽天で買ったため、1800円で済んだ。鹿の湯の入湯料は500円。石鹸は使えないので注意が必要だ。

幻想的な光の芸術に目を奪われる:ステンドグラス美術館にて

鹿の湯を堪能した私は、まだ時間があったので、気になっていた那須ステンドグラス美術館に足を運んだ。同美術館は、イギリスのコッツウォルズにある中世ヨーロッパの貴族の邸宅「マナーハウス」を模して作られた石造りの建物でできており、隣には、付属の結婚式場(セントミッチェル教会)がある。美術館内部には、キリスト教の礼拝堂・教会をモデルにした部屋が3箇所あり、1800年代に作られた本物のステンドグラスが至る所に配されている。ステンドグラスはどれもキリスト教の教えを美しく表現しており、幻想的だった。

ただ、楽しみしていたステンドグラス体験は受付終了だったため翌朝、再びステンドグラス美術館にリベンジすることにして宿に戻った。

美しさに目を奪われる

2日目の夕食は、鮎の塩焼き他

2日目の夕食も部屋食だ。メインは鮎の塩焼き、馬刺し、豚の冷しゃぶ。旬の味覚を楽しめた。デザートはメロンにグレープフルーツ。ジューシーで美味しかった。

最終日:ステンドグラス作りに動物にガレット

朝食

温泉卵が美味

この日も朝食は美味しい炊き込みご飯。メインは温泉卵、サバの塩焼きなど。中でも温泉卵は私の大好物で、だしの効いた醤油に半熟の卵が浮かび、「温泉にいるぞ」と実感する美味しさだった。

荒涼とした殺生石周辺は地獄を思わせる

朝食を食べると早々にチェックアウトし、殺生石を見学した。一面、砂と岩が広がり腐卵臭が漂う、賽の河原と名付けられた場所があり、「地獄とはこんなところなのかな」と見たこともない地獄を想像する。

殺生石は那須岳の溶岩でできた岩だ。数年前に割れたため二つに分裂している。あたりは火山性のガスが発生しており、鳥獣が死ぬことがあるため「殺生石」の名がついたという。かの松尾芭蕉もここを訪れ、『おくのほそみち』に記したという。私はまだ読んでいないのだが、どうもそうらしい。

二つに割れた殺生石

ステンドグラスの制作体験

ステンドグラス美術館では、ステンドグラスの制作体験ができる。制作体験の施設は、美術館の有料エリアの外にあるため、入館料を払わなくても体験できる。

体験コーナーは席に限りがあり、満席の場合は待つ必要がある。私たちは、開館の15分前から入口で待ったため、オープンと同時に始めることができた。

作れるステンドグラスの形は、きのこや月、星、蝶、クロスなどがあり、それぞれ値段が違う。私たちは、星型をつくることにした。2700円で、作業時間は1時間半ぐらいだった。

体験中は、スタッフの方が丁寧に手取り足取り教えてくれるので安心して作ることができ、大変楽しかった。訪れた際は、ぜひ自分だけのオリジナルステンドグラスを作ってみることをおすすめしたい。

動物のふれあいに癒される

美術館の前にある米粉パンのお店で美味しいパンを購入し、食べながら那須どうぶつ王国に向かった。
那須どうぶつ王国では、うさぎやリス、馬、ひつじなどとふれあい、カンガルーなども間近に観察できた。

ねこ
おおかみ

トラピスト修道院へガレットを買いに

ガレットを買いに那須トラピスト修道院を訪れた。正確には厳律シトー会那須の聖母修道院という。キリスト教のカトリックの教えに従い、祈りと労働に基づいた生活を送っているそうだ。ガレット自体は道の駅などでも買えるが、修道院にはなかなか行く機会がないため、お伺いしたいという思いで訪れた。

那須トラピスト修道院
修道院の受付。右のインターホンを押す


修道院の受付のインターホンを鳴らすと、玄関の内側で待つように案内される。しばらくすると、ご高齢のシスターがいらっしゃってガレットやクッキー、メダイ、ロザリオ、本などが売られている一室に通された。そこで箱入りのガレットを購入した。

案内していただいたシスターはとてもお話好きの方で、いろいろなお話を聞かせてくださった。その中で印象に残ったのが、修道院では清貧を旨として、エアコンを使わずに生活しているという話だった。

この日の那須は夏らしい暑さ。標高の高い那須とはいえ、日中は汗ばむほどの陽気だった。そんな環境の中で、エアコンのない修道院で日々を過ごしていると聞き、さぞ大変なことだろうと思った。

ガレットを買うという目的で訪れた修道院だったが、思いがけずシスターから貴重なお話を伺うことができた。旅の最後に、心に残る出会いとなった。

営業は日曜日以外の、9:00〜11:30と13:30〜16:30だ。日曜日はお休みなので要注意。駐車場は、門から少し入ったところの右側に十分な広さのものがある。

無事ガレットを購入し、那須塩原駅に向かい、新幹線で那須を後にした。

購入したガレット。素朴で優しい甘さが口に広がり、とても美味しかった

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