「幸せはすぐそこにある」―写真が教えてくれた小さな奇跡―田村健太郎『ここ一年』
従姉妹たちと一緒に写真展へ。
従姉妹の息子は俳優をしています。
舞台を中心に活動を始め、最近ではNetflixの『地獄に堕ちるわよ』の細木数子の最初の夫役で出演しています。
普段からInstagramなどで作品を見ていたので、「きっとこんな感じなんだろうな」と思っていました。
ところが、実物を前にしたら全然違いました。
プリントされた写真には、画面越しでは伝わらない空気や温度があって、思わず足を止めてしまいました。
「これは決して俳優の片手間じゃない。」
そんなことを強く感じました。
作品の一枚一枚には、誰かを大切に思う気持ちや、何気ない日常の愛おしさが散りばめられていて、見ているうちに胸がじんわり温かくなるのです。

中でも心をつかまれたのは、従姉妹の食卓の写真。

「やられた〜!こうきたか!」
思わずそうつぶやいてしまいました。
たまに帰ってくる息子のために整えられた食卓。
特別な料理というより、「待っていたよ」「元気でいてね」という親の愛が、そのまま並んでいるようでした。
そして、その愛を息子さんはちゃんと受け取っている。
写真からは、「わかっているんだなぁ」「ちゃんと伝わっているんだなぁ」という静かな信頼まで感じられて、しみじみしてしまいました。
白鳥ラバーの私にはたまらない白鳥の写真もあれば、

シャボン玉越しに見た井の頭公園の一枚も。

どれも「幸せって、遠くに探しに行くものじゃなくて、ほら、すぐそこにあるんだよ」と優しく教えてくれる作品ばかりでした。
昔から「写ルンです」を持ち歩き、一眼レフなどの特別な機材にこだわるわけでもなく、技巧を前面に押し出す作品でもありません。
だからこそ、写真の向こうにある人や暮らしが、まっすぐ心に届くのかもしれません。
でも家に飾って、疲れた日にふと眺めたくなる。
そんな写真たちでした。
こういうの「エモい」っていうんでしょうか?
でも私には「愛おしい」という言葉がしっくりきました。

写真展
田村健太郎『ここ一年』/安楽将士『木と』
8月2日まで、三鷹の素敵なカフェ「STAYFUL LIFE STORE」にて開催中。
時間:8:00〜21:00
入場無料。
暑い毎日ですが、それでも足を運ぶ価値のある写真展でした。
