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無花果 《詩》

ここに一つの無花果いちじくがある
もうすぐ皮がはじけて
赤い粒粒が出てこようとしている
極度に熟して濡れた果肉
甘い香りを放ち
死を夢見る
その過剰な愛


それは目撃する者を
しばらく逃避させ
そののち逃げ場のない
行為に駆り立てる
まったく無駄のない動作
ただ目的地へ向かうため
全身全霊を込めた神聖な儀式

首根っこをつかんで
きゅっと締める
お尻から突き刺して
掻き回す
そして思う存分
吸い尽くす

絵:椿野友美





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