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完璧に見せようなんて思わないで


失敗しないようにしていた。
弱いところを見せないようにしていた。
批判されないように、完璧な自分でいようとしていた。

でも完璧な自分を演じることに、ずっと疲れていた。

その疲れの正体が、少しわかった気がしています。

「恥」という感情が、私たちを縛っている

恥という感情を、意識したことがありますか。

失敗したとき、みんなの前でうまくできなかったとき、自分の弱さを誰かに見られたとき——そこに湧き上がってくる、あの感覚です。

研究によると、恥という感情は暴力、攻撃、うつ、いじめなどにつながることが多く、逆に良い行動につながるというデータはほとんどないと言われています。

それほど、恥は私たちの行動に強い影響を与えています。

でも恥を感じることは、弱いからじゃない。
人間として、ごく自然なことです。

大事なのは恥をなくすことじゃなくて、恥と正しく付き合えるようになることです。

恥の正体は、「つながりを失う恐怖」だった

恥とは何かを突き詰めると、一つのことに行き着きます。

人とのつながりや居場所を失うことへの不安です。

自分がしたこと、できなかったことのせいで、誰かに嫌われる。
見捨てられる。
居場所を失う。

その不安が、恥という感情として表れます。

だから誰かに弱いところを見せることが、こんなに怖い。
批判されることが、こんなにダメージになる。

弱さを見せた瞬間に、つながりが切れてしまうような気がするから。

でも実際には、逆のことが起きることが多い。

弱さを見せることが、本当の勇気だった

アメリカの元大統領、セオドア・ルーズベルトはこんな言葉を残しています。

称賛に値するのは、批判するだけの人ではなく、実際に競技場に立ち、誇りと汗にまみれながら戦う人だ、と。

完璧になってから競技場に立とうとする人は、一生立てません。

人間は完璧になれないから。

大事なのは、不完全なまま、傷つくかもしれないと知りながら、それでも踏み出すことです。

それが本当の勇気だと、著者は言います。

英会話を始めたくて、でも失敗が怖くて、準備を続けているうちに機会を逃した経験はありませんか。

完璧を待っていると、何も始まらない。

弱いまま、恥ずかしいまま、それでも立つ。

そのことの方が、完璧な演技をし続けることより、ずっと価値があります。

「足りない」という感覚が、不幸の根っこにある

朝起きたら、昨日やれなかったことが頭に浮かぶ。
夜眠る前に、足りなかったものを考える。

SNSを開くと、自分より輝いている誰かが目に入る。

年収、見た目、人間関係、才能。

上を見ればきりがない。
比べるほど、自分に足りないものが増えていく。

この「何かが足りない」という欠乏感が、じわじわと人を不幸にしていきます。

お金が増えても、この感覚は消えません。

欠乏感の根っこにあるのは、完璧じゃない自分を恥ずかしいと思うことと、他人と比べることだからです。

「これで良い」と思える感覚が、欠乏感に勝てる

欠乏感に対抗できるのは、豊かさではなくて充足感です。

老子の言葉に「足るを知る」という言葉があります。

今あるものに満足できる意識を持つことで、精神的な豊かさが生まれる、という意味です。

完璧じゃなくても、全部が揃っていなくても、これで良い、と思える瞬間。

それが充足感です。

この感覚は、外から与えてもらうものじゃなくて、自分の中から育てていくものです。

恥は、一人で抱えていると膨らんでいく

恥ずかしい経験、失敗、弱さ。

それを一人で抱えていると、恥の感情は心の中でどんどん大きくなっていきます。

でも信頼できる誰かに話すと、驚くほど楽になります。

研究でも、自分の辛い体験を誰かに話すことで、体内のストレスホルモンが一気に減ったというデータがあります。

恥を共有した瞬間、「つながりが切れる」という不安が、逆に「つながりが深まる」という体験に変わっていく。

完全に打ち明けられなくてもいい。
少しだけ、誰かに見せてみる。

それだけで、ずいぶん違います。

完璧主義は、盾を持って歩いているようなものだった

完璧主義を目指す心理の本質は、向上心ではなくて守りの姿勢です。

完璧にやれれば批判されない。
完璧に見せれば恥をかかない。

そう思って、巨大な盾を引きずりながら歩いている状態です。

でも他人がどう見るかを、コントロールすることは不可能です。

完璧を演じ続けることは、誰かのために頑張っているようで、実は誰にも見せられない自分を守るための、消耗でしかありませんでした。

健全な努力は「どうすれば自分を向上できるか」と自分に目を向けます。

完璧主義は「どう思われるか」と他人に目を向けます。

その違いが、疲れ方をまったく変えます。

弱さを認めた瞬間に、少し楽になる

完璧な自分を演じるのをやめて、弱さをそのまま見せる。

それが怖いのはわかっています。

でも弱さを認めることで、失うものより、得るものの方が大きい。

批判を受けるかもしれない。
でも批判しかしない人は、競技場に立ったことがない人です。

傷つくかもしれない。
でも傷ついたことのない人間に、深いつながりは作れません。

不完全なままで踏み出すこと。
ありのままを、少しずつ見せていくこと。

それが、本当の勇気だと思います。

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