【#33】久しぶりに会った主治医が、なんだか丸くて黒かった。

通院している脳神経外科の
定期検診。
ここ最近は
タイミングが合わず
代理の先生ばかりで
主治医の診察を受けるのは
実に久久々の1年振りことだった。
​いつもの診察室のドアを開ける。
「〇〇さん、どうぞー」と声をかけてくれた先生の顔を見て、
思わず足を止めてしまった。
​……だれ??
​そこに座っていたのは、
記憶にある
シュッとした鋭い主治医ではなく、まんまるに太り、
健康的にこんがりと
日に焼けた人物だった。
どこかでバカンスでも楽しんできたのだろうか。それとも、新しい趣味でも見つけたのだろうか。
一瞬、診察室を間違えたかと思うほどの変貌ぶりに、
頭の中が一瞬フリーズする。
​けれど、いざ診察が始まると、
その見た目とは裏腹に(?)
手際よくカルテを確認し、
丁寧にこちらの調子を聞き取ってくれる。
言葉の端々から伝わる
的確さと安心感は、
紛れもなくいつもの主治医そのものだった。
​見た目は別人のように逞しくなっていたけれど、
やっぱり
この先生に診てもらうと一番ほっとするな
​そんなことを思いながら
病院をあとにした、
なんだか少し可笑しくて
心地よい安心感に
包まれた夏の一日だった。

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