この土地だけは相続したくない
「子どもたちが、この土地だけは相続したくないと言っているので、私が元気なうちに何とかしたいのですが…。」
最近、そんなご相談を受ける機会が増えています。
相続そのものではなく、「この土地だけは相続したくない」というお悩みです。
相続というと、「誰に何を相続させるか」「相続税はいくらになるのか」といった話題が中心になりがちですが、近年は「相続したくない財産」をどうするかが、大きな課題になっています。
特に多いのが、バブル期前後の別荘ブームで購入した別荘用地です。
当時は、「いつか家族で別荘を建てよう」「老後は自然の中でゆっくり過ごしたい」と夢を抱いて購入した方が大勢いらっしゃいました。しかし、その後、生活環境や家族構成が変わり、一度も建物を建てることなく、そのまま何十年も所有し続けているケースが少なくありません。
現地へ行ってみると、木々が生い茂り、まるで森のような状態になっている土地も見受けられます。
「どこからどこまでが自分の土地なのか分からない」
「境界標も見当たらず、現地まで行く道も分かりにくい」
「最後に見に行ったのが20年以上前」
そのような状態になっている土地も少なくないのです。
さらに問題なのは、使っていなくても所有している限り、固定資産税などの維持費がかかり続けることです。
加えて、雑草や倒木などによって近隣へ迷惑を掛けないよう管理する責任もあります。
「それなら売ればいい」と思われるかもしれません。
ところが現実には、価格を大きく下げても買い手が見つからず、不動産会社へ相談しても「取り扱いが難しい」と断られてしまうこともあります。
このような問題は、別荘地だけではありません。
山林、畑、田んぼ、原野などを所有していませんか?
現在では利用する予定がなく、維持管理だけが負担になっている土地についても、同じようなご相談が増えています。
ここで知っておいていただきたい大切なポイントがあります。
「この土地だけはいらないので相続しません」
実は、このようなことはできません。
相続放棄は、特定の財産だけを放棄する制度ではなく、すべての財産を対象とする制度です。
そのため、「預貯金は相続したいけれど、この土地だけはいらない」という選択は認められていません。
その結果、親が大切に所有してきた土地であっても、子どもたちにとっては「負担しか残らない財産」になってしまうことがあります。
一方で、令和5年から始まった「相続土地国庫帰属制度」という制度もあります。しかし、対象となるのは一定の条件を満たした土地だけであり、どのような土地でも国が引き取ってくれるわけではありません。建物が建っている土地や、管理に多額の費用がかかる土地などは対象外になることもあり、利用できるケースは限られています。
https://note.com/lucky_borage26/n/n9e645ce8b8d4
こうしたご相談をいただいたとき、私は最初から「これは売れません」とは判断しません。「誰も欲しがらない土地」に見えても、視点を変えれば必要としている人が見つかることは少なくないからです。
「うちの土地は、どうせ無理だろう」と諦めてしまう前に一度、一緒に探してみませんか。

相続対策というと、遺言書や相続税対策に目が向きがちですが、「負担になる財産を次の世代へ残さないこと」もまた、重要な相続対策のひとつです。
お子様が「ありがとう」と受け継げる財産だけでなく、「安心して引き継げる環境」を整えることも、親としてできる最後の思いやりではないでしょうか。
「この土地だけは相続したくない」という悩みは、決して珍しいものではありません。ただし、時間が経つほど、対応できる選択肢は少なくなっていきます。相続が発生する前の段階から、状況を整理しておくことで、将来の負担は大きく変わります。
「子どもに迷惑をかけたくない」
「売れない土地をどうすればよいか分からない」
「相続放棄しかないと思っていたけれど、他に方法があるのか知りたい」
そう感じている方は、一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談してみることをおすすめします。状況を整理するだけでも、見えてくる選択肢は変わってきます。
「まだ先のこと」と考えず、元気なうちから対策を考え、今からできる準備を時間に余裕があるうちに始めていただければと思います。
弊社では、1回2時間×2回迄 の無料相談を実施しておりますので、相談してみたい方はお気軽にご連絡下さい。

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