「父さん星」 詩―#シロクマ文芸部 #星を見る
星をみる
つらくて 涙がこぼれる夜は
「空をじっと 見上げてみろ」
父さんが残した 最後の言葉
天へ昇った 父さんにとって
ボクは どうしようもない
不肖の倅だった
弱虫で 泣き虫で
優柔不断
じゃがいもみたいな顔
叩けば 空っぽの音がする
鈍い頭のまま 大きくなった
父さんの期待が
年ごとに薄れていくのを
子ども心は ひそかに痛んでいた
口癖だった
「お前は 侍の子だ」
その言葉も
いつしか 年に一度のつぶやきになり
晩年の父さんは
煙草の煙を まといながら
「おまえらしく生きればいい」
かすれた声で そう言った
そして今
余命の尽きかけた ボクは
夜烏となって
父さんの星を 目指し
静かに 飛び続けている
父さん星は
オリオンのそばで
ひだまり色に輝き
ときどき 苦笑いしながら
手招きをしてくれる
「父さん 今度こそ
親孝行するからね」
☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡
小牧幸助様の「シロクマ文芸部」「星をみる」企画に
参加させていただきました。
小牧様 どうぞ宜しくお願いいたします。
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