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タンポポの名前のこと

ごあいさつ

こんにちは。

今日は昨日の記事の続き…
というか、書ききれなかったことです。


野辺の花の名前

昨日、私はさらっと
いま書いている小説の一節を
ご紹介しました。

季節は5月末から6月初旬頃。

野の花が咲いている場所を、
主人公の視点で描写しています。

 たしかに、草花の生えかたは、場所によって偏りがあった。
 白い花を咲かせるクローバーのかたまり。小さな小さな、青い星型の花をつけた可憐な草の群生。
 そして、これは種が飛んだのだろうか、ところどころに咲く黄色のタンポポ。

「白銀の騎士3」第5話(未発表)より

ここで、あえて
「シロツメクサ(白詰草)」と書かずに
「クローバー」と書いた理由は、
以前の記事でも書きました。

この小説の舞台である
未来の世界では、
英語が「共通語」であるという
設定だからです。

なので、シロツメクサではなく
英語で一般的な呼称である
「クローバー」と表記しました。

日本でも
クローバーという呼び名が
一般的だと思ったことも大きいです。

それでですね。

賢明な読者の方には
もうお分かりかと思いますが。


タンポポの呼び名

そう、タンポポです。

「英語が標準語」なら
なぜこの場面(主人公視点)で
タンポポのことを
「ダンデライオン」と表記しないのか?

…という問題です。

それは、我々日本語話者にとって
「たんぽぽ」という言葉が
あまりに身近だからです。

それはおそらく、
英語圏に住む人にとって
「ダンデライオン」という植物が
身近であるのと同じように。

だって、もしこう書いていたら
「ひっかかり」を感じませんか?

 たしかに、草花の生えかたは、場所によって偏りがあった。
 白い花を咲かせるクローバーのかたまり。小さな小さな、青い星型の花をつけた可憐な草の群生。
 そして、これは種が飛んだのだろうか、ところどころに咲く黄色のダンデライオン。

「ダンデライオン」という単語に
一瞬、立ち止まって
「どんな花だっけ?」
…とか、思ってしまいませんか?

そうなると、
この文(描写)を書いた意味が
失われてしまいます。

私はあくまで、
「ありふれた野辺の草花」が
咲いている様子を描きたいのです。

その草花は、読者が
なにげなく見たことがあるような、
ありふれた草花である必要があるのです。

なので、私は
「蒲公英」と書かないのと同じ理由で
「ダンデライオン」とは書きません。

こんなところで
読者に立ち止まってほしくないからです。

もし、わざわざ
「ダンデライオン」と表記するとすれば、
そこでこの場面のタンポポは
「特別な意味」を持ってしまいます。

それは避けたかったのです。

すーっと読み流してもらうために
あえて「タンポポ」と表記しました。

この目的が
達せられていればいいのですが。


言葉への感度

そこで、当然のように出てくる
疑問だと思いますが。

「おまえは、小説を書くときに
毎回そこまで考えて
言葉を選んでいるのか?」

はい、そうです。

たぶん、詩人に近いくらい
「言葉」の使い方にはこだわっていると思います。

…いえ、たまに
なにげなくサーッと書いた文章の中の単語を
あとで「しくった!」と思って
書き直すこともありますが。

詩人と違う点といえば、

詩人は
「言葉」じたいを立たせるために
言葉を選ぶ。

私は
言葉の「意味」を正確に伝えるために
言葉を選ぶ。

これくらいでしょうか。

そんななので、
小説の文章には必ず推敲が必要だし、
小説の文章を書くには
…時間がかかってしまうのです。

1話で約二千字の話に
7~10日かかることもあるのは
そのせいもあります。

…遅筆ですみません。


締めのごあいさつ

それではまた、明日
…が、あれば。

さすがに今日で
本当にネタが尽きましたよ…!


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