泥だらけの手と青い花。1週間遅れの母の日
5月10日は、母の日だった。
その日、私はスマホが壊れるというアクシデントに見舞われ、バタバタしていた。
母の日であることすら完全に頭から抜け落ちていたのだ。
ところが昨日。 「1週間遅れちゃったけど…」 と小6の息子が、花を買ってプレゼントしてくれた。
実は少し前、一緒にスーパーへ行った時。 スーパーの角にある花売り場で、息子がじっとある花を眺めていたのは知っていた。
息子が「お母さん、この花好き?」と聞いてきた。
普段そんな質問をしてくることはない。「もしかして、母の日を意識してるんかな?」と密かに思っていた。まさにその時の花だった。
選んでくれたのは『デルフィニウム』。価格は327円。と息子が教えてくれた。
ちゃんと値段を報告するあたりが息子らしい。
デルフィニウムはかつて、結婚式のブーケにも選んだくらい私の大好きな花。
花言葉は「あなたは幸福をふりまく」「清明」。
ええやん。ええ花言葉やん。
(今回初めて調べてみた。)
どうやら息子は、この花を友達と1日中遊んで解散したあと、1人でスーパーまで買いに行ってくれたらしい。
最近の彼は、10人位の大人数でサッカーや野球をして遊んでいる。靴を履いているはずなのに、なぜか靴下の中までドロドロにし、膝をすりむいては毎日絆創膏を貼り替えているほど、とにかく激しい。
その日も例外ではなく、帰ってきた姿を見て驚いた。服も靴も、なんなら顔も手も、土ぼこりで泥だらけ。(幼児でもなく小6にもなってなぜ??)
きっとスーパーの店員さんもビックリしてたと思う。
その泥だらけの姿で。 爪の中まで泥が詰まったその手で、可憐なブルーのデルフィニウムをわたしに渡してくれた。
わたしが「これ、スーパーでお母さんが好きって言ってた花やん!」
そう声をかけると、息子は照れくさそうというよりは、ひどく誇らしげな顔をしていた。 初めて真剣に選び、一人でレジへ行き、買いに行ってくれた母の日のプレゼント。それが彼自身にとっても、よほど嬉しかったんだと思う。
普段は花に特別な興味がないのに、「どんな花瓶に飾るん?」と聞いてきたり、私以上に何度も何度もその花を眺めたりしている。
もらったデルフィニウムは今、私が仕事をしていても、家事をしていても、常に視界に入る「特等席」に飾ってある。
1週間遅れの母の日。遅れているとかは関係なく、気持ち次第で、いつだって記念日になるんだなと感じた。
なんなら期待していない日の不意打ちプレゼントが最高のサプライズになって、「なんだかにくいぞ、息子よ」と、思わずにんまりしてしまった。
華奢で柔らかい印象の青いデルフィニウムの花が、どこか今の息子の不器用な優しさと重なって、ふと眺めるたびに温かい気持ちになる。
泥だらけの手の愛おしい記憶を、私は一生忘れることはないんだろうな。
その手を写真に残しておきたかったけど、あまりに汚かったのでシャワーに直行してもらったから、残ってない。
だからこのnoteの中に残しておいた。
それはそれで良し。だな。
…
家族との日々、マガジンにまとめています。
…
記事の♡はnoteに登録していなくても 押せます♡うれしいです!
