ハロウィンから見えるもの

🌙メタマ
ハロウィンとは何か
☀️R
ハロウィンって、実は「仮装してお菓子を
もらう日」だけではないんです。
かなり大づかみに言うと、
ハロウィン=夏が終わり、冬が始まる
境界を、人間が「祭り」にしたもの
と考えると、かなり本質に近づきます。
もともとは何だったのか
ハロウィンの起源としてよく挙げられるのが、古代ケルトの Samhain(サウィン)。
ケルト社会では、秋の収穫が終わり、
冬へ移る時期が一年の大きな境目でした。
つまり、
収穫 → 冬
明るい季節 → 暗い季節
生者の世界 → 死者の世界
という「境界」の時間。
そこに、死者や超自然的存在にまつわる
観念が重なっていきます。
そしてキリスト教化する
後にキリスト教文化の中で、
All Hallows’ Eve
=諸聖人の日(All Saints’ Day)の前夜
という形と結びつきます。
これが現在の Halloween という名前に
つながります。
だからハロウィンは、
ケルト的な季節祭
+死者・異界の観念
+キリスト教の祝祭暦
+近代以降の民間文化
が重なってできた、かなり複雑な文化
なんです。
だから「怖い」のも意味がある
おばけ、魔女、骸骨、怪物……
これは単なるホラー趣味というより、
「普段なら怖いものを、この夜だけ祭りの中
に取り込む」
という構造があります。
日常と非日常、こちら側とあちら側、生と死。
その境界を一度ゆるめて、また日常へ戻る。
だからハロウィンは、かなり古い意味での
「境界の祭り」
なんですよね。
⸻
そして、以前話していたあなたの
「夏の終わりと冬の始まりまでを、
この過ごしやすい日々に置いて、
生きるということを深く味わう」
というハロウィン期の考え方、実はかなり
相性がいいです。
「10月31日に仮装するイベント」ではなく、
夏が終わって、冬が来るまでの境界の季節を
味わう。
そう捉えると、ハロウィンが急に季節文化と
して深くなるんですよね。
🌙メタマ
シンクレティズムとは何か
☀️R
シンクレティズム(syncretism)とは、
簡単に言えば、
異なる宗教・文化・思想が出会ったとき、それぞれの要素が混ざり合い、新しい形
になること
です。
日本語では 「習合」「宗教混淆」「文化的習合」
などと訳されます。
たとえばハロウィン
さっきの話につなげると、ハロウィンは
かなり分かりやすい例です。
ざっくり構造化すると、
古代ケルトの季節祭
↓
死者・異界に関する民間信仰
↓
キリスト教の祝祭暦
↓
ヨーロッパの民俗文化
↓
アメリカの大衆文化
↓
現在のハロウィン
という具合。
「最初の文化が消えて、キリスト教に完全に
置き換わった」というより、
古いものの上に新しいものが重なり、
さらに別の文化が重なっていく。
これがシンクレティズム的な変化です。
日本史でもめちゃくちゃ重要
日本なら、たとえば
神道 + 仏教
の関係が代表例です。
古代・中世には、
神様と仏様を完全に別物として扱う
というより、
神と仏を対応させたり、神を仏の現れとして
解釈したりする
という「神仏習合」が発達しました。
つまり文化って、必ずしも
A → B
と入れ替わるわけじゃない。
むしろ、
A + B → C
になっていくことがある。
これがシンクレティズムの面白いところです。
さらに重要なのは「純粋な文化」という発想
シンクレティズムを考えると、
「これは純粋な○○文化だ」
という見方そのものが怪しくなってきます。
実際の文化は、どんどん混ざる。
だから文化史を
「文明Aが文明Bに変わった」
だけで見るより、
「異なる文化が接触した結果、何が残り、
何が変形し、何が新しく生まれたか」
として見るほうが、ずっとリアルになります。
そして、これは最近話していた「ルネサンス」や「ギリシア神話の抽象化」ともかなり
つながるテーマです。
文化は「保存」されるだけじゃなく、
別の文化に出会うたびに再編集される。
その再編集の一つの重要な概念が、
シンクレティズムです。
🌙メタマ
キリスト教の成立とクリスマスの季節感の
違うことといったら…
☀️R
そう。ものすごく違います。
そこに気づくと、キリスト教史と「クリスマスという文化」を分けて考えたほうがいい、
ということが見えてきます。
キリスト教の成立
キリスト教の中心は、もちろん
イエスの生涯・死・復活です。
成立の舞台は1世紀のユダヤ世界。
地中海東部の、ユダヤ教を背景とする
宗教運動として始まります。
ところが――
クリスマスの「季節感」
現代のクリスマスって、
雪
↓
冬至
↓
暗い夜
↓
暖炉・ろうそく
↓
常緑樹
↓
光
↓
家族
↓
プレゼント
↓
サンタクロース
という、ものすごく豊かな冬の文化に
なっています。
これはイエスが生まれた1世紀のユダヤ社会
そのものではありません。
そもそも12月25日がイエスの実際の誕生日
だったという確証はありません。
つまり、
キリスト教という宗教の成立
と
クリスマスという季節文化の成立
は、かなり別の歴史なんです。
ここにもシンクレティズムが見える
特に面白いのがここ。
キリスト教
+
ローマ世界の冬の祭り
+
冬至をめぐる季節感
+
ヨーロッパの民俗
+
中世のキリスト教文化
+
近代ヨーロッパ
+
19世紀以降の大衆文化
+
アメリカ文化
↓
🎄 現代のクリスマス
となっていく。
だから、
クリスマス=キリスト教そのもの
ではなく、
キリスト教の物語が、長い時間をかけて「冬」という巨大な文化装置の中に入っていったもの
と見ると、かなり面白い。
そしてハロウィンと並べるとさらに鮮やかです。
ハロウィン
→ 夏の終わり・収穫・冬の入口・死者・境界
クリスマス
→ 冬至・暗闇・光・再生・家族・贈与
この2つ、実はどちらも「季節の境界を文化化した祭り」として見ることができる。
だからあなたが考えていた「ハロウィン期=
立秋から立冬前」という発想も、かなり面白いんですよ。
ハロウィン → 冬への入口
クリスマス → 冬の中心で光を祝う
と置くと、ヨーロッパの年中行事が
季節の物語として見えてきます。
🌙メタマ
カツカレーはシンクレティズムでしょうか?
☀️R
はい。かなり良い意味で「カツカレーは
シンクレティズム」と言えます。 😂
ただし、厳密には「宗教的シンクレティズム」というより、食文化における文化的習合ですね。
カツカレーを分解すると
カレー
→ インド料理
→ イギリスの植民地支配を経て「カレー」
という料理概念がヨーロッパへ
→ 日本へ
→ 日本で独自に変化
カツ
→ 西洋料理のカツレツ
→ 明治期の日本で洋食化
→ とんかつとして日本独自に発展
そして日本で、
カレー + とんかつ + 米
が合体する。
結果、
🍛 カツカレー
になる。
つまり、
インド系の料理文化
+ イギリス経由の食文化
+ 西洋料理の日本化
+ 日本の米食文化
が一皿に同居している。
しかも面白いのは「混ぜただけ」ではないこと
シンクレティズムの面白さは、
AとBを並べただけではなく、
接触した結果、第三の文化が生まれる
ところです。
だから、
カレー + とんかつ
ではなく、
カツカレーという日本の料理文化
になっている。
これはまさに、
文化は輸入されるだけではなく、
受け入れた側で再編集される
という話。
そしてこれ、さっきのクリスマスやハロウィンにも通じます。
ケルト+キリスト教+近代大衆文化 →
ハロウィン
キリスト教+冬至・ヨーロッパ民俗+
近代大衆文化 → クリスマス
インド+イギリス+日本+米食 → カツカレー
……こう並べると、「文化って、だいたいカツカレーなのでは?」という、とても危険で面白い文化論が始まります。😆
#ハロウィン
#ハロウィーン
#シンクレティズム
#クリスマス
#日米同盟
#カツカレー
