ドバイを舐めたらあかん。ドバイは食うか食われるかの街。
ここまでシンガポール、マレーシアなど
色々な国で感じた不満を、心置きなく書いてきた。
だからそろそろ言っておかないといけない。
ドバイはヤバい。
前々から書いてはいる。
観光ではほとんど酷い目に遭うことはないが、住むとなると事情が変わる。引越しでは相当苦労した。
裁判沙汰までいったドバイ引越し↓
ドバイは子育てをするなら世界トップクラスだと思っているし、安全性に関しては日本人の感覚からしても安心できる。特に双子が生まれてからは、「この国で子育てしていて良かった」と思う場面が圧倒的に多い。
ただ、それとこれは別の話だ。
戦争で見えたドバイの素顔
観光客が減れば経済も止まる。
飲食店もかなり厳しかったようで、定かではないが、スタッフへの給料が未払いのままになっている店も多くあるという話も耳に入ってきた。
売上が止まった時、会社が一番手放したくないものは現金だ。使えないお金も、とにかく手元に置いておきたい。
そして、その空気にうちも見事に巻き込まれた。
最初は航空会社
戦争が始まってすぐ、急いで航空券を手配した。
どうなるか分からなかったし、とにかく移動できる可能性を確保しておきたかった。うちはナニーも一緒に移動する。双子もいて大所帯である。
航空券代はまさかの数百万円。
そして、その便は結局欠航になり、返金扱いとなった。
正直めちゃくちゃありがたかった。
流石の緊急時で、とんでもない額だったがその後もっとお手頃な値段の航空券が出てきたからだ。
問題はその後。航空券は返金扱いだが、クレジットカードからは当然のように引き落とされる。
「一時的に仕方ない。長くて1週間かな。」
ところが、1か月経っても返ってこない。
忘れられているのかと思い数度問い合わせたが、返ってくる返事は、毎回同じ。
「現在、懸命に対応しています。」
「進展があり次第ご連絡します。」
これはうちだけに立ちはだかっているわけではなかった。検索すると、同じように返金を待っている人が山ほど出てくる。航空会社の公式SNSアカウントに毎日公開クレームを入れ続けてる人や死闘を繰り広げている人もいる。
2ヶ月を過ぎたあたりで戦争だからという言い訳は通用しないのでは。
そして、驚くべきことに4ヶ月経った今でも戻ってきていない・・・
数百万円が4か月以上戻ってこないのはありえない。
しかし、個人で怒り続けても限界がある。もうこれは長い目で見るしかない、と静観している。
次はメイドセンター
次に揉めたのは、メイド派遣会社だった。
ドバイでは、メイドやナニーは各家庭に派遣されてもパスポートは会社が管理していることが多い。国外へ連れて行く場合は、会社から一時的にパスポートを借りる手続きをする必要がある。
そして、その時にデポジットを払い、返却すれば返ってくる。
会社側からすれば、パスポートを渡したままスタッフが戻ってこなければ大損失。だから一定の保証金を取る。そこまでは理解できる。だが、今回は緊急事態でそのまま逃げられる可能性が高いと、勝手な向こうの判断で数倍値上げされた。
まさか、その「返ってくるはずのお金」が、ここまで面倒なことになるとは思っていなかった。
それ、うちのお金ですよね?
旅行から戻り、速攻でパスポートを返却した。
すると「少しお金の準備に時間がかかります。」
この時点では、まだそこまで疑っていなかった。
戦争直後だし、会社もバタバタしているのかもしれない。しかし数日経っても返す素振りがないので、理由を聞いた。
すると返ってきた答えが、なかなか衝撃だった。
「数日後にスタッフへの給料支払いがあるので。」
私たちが預けたお金は、あくまで保証金であり、パスポートを返したら返金されるべきお金だ。使っていいお金ではない。
そのお金が、なぜ給料支払いにあてられるのか、かなり意味が分からない。
でも相手は「どうしても1週間だけ待ってほしい」と言う。
ここで騒いでも疲れるだけだし、1週間で返ってくるならと思って待つことにした。
今思えば、この「まあ少し待つか」と最初に納得してしまったのが甘い。
ドバイでは、待つ人は本当に待たされる。
1週間後。返金は来ない。
こちらからWhatsAppを送る。
「明日振り込みます。」
翌日。
来ない。
また送る。
「今日中には振り込みます。」
来ない。
さらに送る。
「すでに手続きしています。」
こちらもだんだん、普通のテンションではなくなってくる。最初は丁寧に聞いていたが、強めに「振り込んだ証明を送れ」と伝えた。
すると、振込証明が送られてきた。
やっとか。そう思って口座を見る。
入っていない。
もうこのあたりから、これ犯罪じゃない?と思えてくる。
振り込んでからキャンセルしたのか、そもそも本当に振り込んだのか、銀行側で止まっているのか。理由は分からない。でも少なくとも、こちらの口座には入っていない。
そして、こちらが何度連絡しても、返答はどんどん曖昧になっていき、ついには完全に無視。


「国に相談します。」も無視。
ただ待っているだけでは何も進まない。相手にとってこちらが「後回しにできる人」である限り、ずっと後回しにされる。
そんな中、今度はこちらがメイド会社へ給料分を支払うタイミングが来た。
ここで、もう話し合いでは終わらないと判断し、支払いを止めた。
すると、今まで何週間もこちらの連絡を完スルーしていたくせに、1日も経たないうちに催促の電話が鳴り続ける。
あまりの速さに、逆に感心する。
「あなたたちは私たちに返金する義務があります。その金額と相殺してください。全額が相殺されるまで、こちらは支払いません。」
とキッパリ伝えると、あれだけ返ってこなかったお金が、すぐに返ってきた。相殺されてしまうなら、持っていても仕方がないと諦めたのだろう。
これは勝ったとは言えないが、とりあえず返ってきて良かった。日本人はどこまで行っても優しい。
戦ってるつもりでも、私たちもまだまだ足りていない。
ドバイでは「良い人」と「何も言わない人」は違う
無駄に怒鳴ったり、失礼な態度を取ったりする必要はない。ただ、自分の権利を自分で守る姿勢は大事。
そういうドバイの現実に、もう慣れてきて「あぁ、また始まった。」くらいの気持ちで、証拠を集め、WhatsAppを残し、必要なら戦う。
ドバイのキラキラの下には、かなりシビアな世界があり、本当に食うか食われるかの社会だと思う。
こちらが黙っていれば、どこまでも舐められる。でも逆に、こちらがしっかり主張すれば、あっさり通ることもある。
『面倒な相手だと思われること』はドバイでかなり大事なスキル。
