哲学の道から外れた住宅街に。久しぶりの友人と隠れ家カフェで味わう、至福の一杯。
祇園祭の熱気がやってくる前の、ちょうど今。この時期に友達を案内するなら、迷わず「青もみじ」を選びます。京都の街を巡るなら、やはり朝が勝負です。
朝イチに集合して「Crew」で電動アシスト自転車をレンタル。これなら東山の上り坂も驚くほどラクラク進めます。 『パンの街』と言っても過言ではない京都ですから、まずはパン巡りをサクッと旅程にぶち込んでスタート。河原町に2号店ができた「フリップアップ(Flip up!)」と「Uki(ウキ)」をハシゴしてパンを買い出しました。明日から自宅でこのパンを食べながら、京都の余韻に浸ってもらいたいものです。
自転車を走らせ、11時半オープンの洋食の名店『小宝』へ。行列必至なので早めの到着が大正解でした。

ふわとろでも、映えでもなく「昭和そのまま」の安心感
一瞬ひるむほどふくふくと中身が詰まった名物のオムライス。
はやりのふわとろ卵でもなければ、ナイフを入れたら見事に花開くタイプでもありません。しっかり焼いた薄焼き卵でたっぷりのケチャップライスをくるんだ、昔ながらのオムライスです。
皿の余白までたっぷりと注がれた濃厚な「ドビソース」は、創業以来変わらないこの店の味の要。素材のうまみとコクが混然一体となったこのソースが、シンプルなオムライスを「他では味わえない」ひと皿に仕上げています。トレンドを追いかけるのではなく、淡々と変わらぬ料理を作り続けてきた年月が、思い出したら無性に食べたくなる魅惑の味を生み出しているのでしょう。いつ訪れても変わらない、安心の美味しさです。
ランチのあとは、みずみずしい緑が圧倒的に美しい『永観堂』へ向かいました。 秋の紅葉シーズンは大賑わいとなる境内ですが、今の季節は人も少なく、美しい緑のグラデーションをじっくりと楽しむことができます。


マイナスイオンたっぷり浴びたところで珈琲好きの友人のために選んだ『Koan(公案)』へ。久しぶりに会う友人と、周りを気にせずゆっくり話ができる場所として選んだ一軒です。
哲学の道から少し外れた住宅街に、ひっそりと佇むその場所。一見するとお店とは思えぬ佇まいで、これぞ隠れ家といった雰囲気は、いつ訪れてもテンションが上がります。

ここはデンマークのロースター「Coffee Collective」の日本初となるショールーム兼カフェです。
「公案」の名の通り、思考と感性のあいだを行き来する体験がテーマで、一杯のコーヒーの中にある“間”や“流れ”を大切にされています。
大きなガラス窓から自然光が差し込む店内は、居心地が良い。中央の共用テーブルや美しいケヤキ材のテーブルを眺めながら、コペンハーゲンで焙煎されたコーヒーを味わう。コーヒーそのものはもちろん、その背後にある哲学や文化にも触れられる、静かな空間。
心地よい余韻に浸りながら、次に向かったのは静寂に包まれた『法然院』。


門をくぐると白砂を盛り上げた「白砂壇」が出迎えてくれる。砂で描かれた季節の絵柄に、青もみじの影が美しく落とされ、いつまでも眺めていたくなりました。
帰りは自転車で鴨川をゆっくりと下ります。いつものコースを友人と巡るだけで、また新たな景色に出会うことができます。
東山の美しい青もみじに、坂道もラクラク進める自転車。京都の魅力をぐっと凝縮したような一日を、友人も心から楽しんでくれたようです。
