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なぜ、都会ではなく軽井沢に学校をつくったのか?

『なぜ、軽井沢に学校をつくったんですか?』

これもよく聞かれる質問の一つです。

たぶん、この質問の真意は

『交通の便がよく、教職員の採用もしやすく
インターナショナルスクールへのニーズが渦巻く
「都会」をわざわざスルーして
なんでまた軽井沢なんですか?』

なのかもしれません。

もちろん、理由はいくつもあります。

そのうちの一つが、私たちが大切にしている教育
Outdoor Education(OEd)/野外教育です。

四季折々のアクティビティを楽しむことができる
自然豊かな軽井沢は
まさにOEdを行うには、うってつけ!というわけです。

ただ、ここで誤解してほしくないことがあります。

OEdは、週末に生徒たちに「息抜き」として
参加してもらう「おまけ」のような
位置づけでは、決してありません。

学校として、ものすんごーく力を入れています。

どれくらい本気かと言うと
この野外教育『だけ』を専任で担当する
フルタイムのプロフェッショナルを雇い
ほぼ毎週末、自分のレベルに合わせて
何かしらのアクティビティに
生徒が参加できる環境を提供しているのです。

登山、スキー&スノーボード、
ロッククライミング&ボルダリング
キャンプ、マウンテンバイク、
カヤック、アイススケート、スノシュー
野外災害救急法トレーニング…などなど。

ちなみに、現在このOEdを担当している先生は
2023年に着任して以来、生徒たちを率いて
通算9回目(!)の富士山登頂を達成したという
筋金入りの猛者。

「日本人として、
富士山頭頂って人生で1回はやってみたいよねぇー」

なんて、甘ちょろいことを抜かしている私は
もはや足元どころか、五合目にすら及びません。

で、なぜ私たちの学校では
OEdにこれほどに力を入れているのか?

最近、よく耳にしませんか?

今のYouTube世代の若者たちは
テレビCMすら待てない。

動画は2倍速で再生し
不快な広告は5秒でスキップし
興味のある情報は
アルゴリズムがどんどん運んできてくれる。

自分の指先ひとつで
世界をいくらでも自分好みに調整できる時代
彼らは生きている。

そんな彼らが
コントロールできない大自然
相手にするのです。

容赦ない天候の変化。
重い荷物を背負い、自分の二本の足で
一歩一歩踏みしめて進むしかない現実。

疲労が溜まってくれば
さっきまでご機嫌だった友人が
あからさまにイライラし出し
現場の空気は地味に重くなる。

あなたは、その友人と一緒に
グチをこぼすタイプですか?

はたまた

その友人を励まし
現場の空気を変えるタイプですか?

指先ひとつで世界を思い通りに
操作できたはずの若者たちが
一切のコントロールが効かない
圧倒的な「理不尽」の中に放り込まれる。

困難に直面したとき、どう動くのか。
想定外のことが起きたとき、どう立て直すのか。
自分が苦しいとき、隣にいる人にどう接するのか。
チームの中で、自分はどんな役割を果たすのか。

そして何より
自分には、何ができて、何ができないのか。

それを知ることができるのがOEdなのです。

そういう経験がいつか社会に出たときに
必要不可欠な「困難に挑む力」であり
想定外の事態にしなやかに順応する
「レジリエンス(困難な状況でも適応する能力)」
に繋がっていく。

次に誰かから
「なんで軽井沢なんですか?」と聞かれたら
私は、少しドヤ顔でこう答えるつもりです。

「ここでしか体験できない
最高の『理不尽』があるからですよ」と。

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