女子と家系ラーメン
ホルモンリズムの影響で、一定リズムで“こってり”を強く求める時期を多くの女性は体験していると思う。まさにそんな時期で、朝からこってり系のラーメンが食べたくて仕方がなかった。
昨晩も外食だったのに、その上のこってり系ラーメンは美容や健康にはよろしくない。暑いし外に出るのがめんどくさい。しかしとにかく、ラーメンが頭の中にこびりついて離れない。
そして歩いて数分のまずまずといった味の店に行くか、バスや自転車で10分弱かかるわりと人気がある家系の店に行くかもについても悩ましい。近いほうの“まずまずの店”は本当にまずまずで、「とても美味しい」という感じではないがリピートはありというレベル感。少し離れた店は、美味しいけど「絶対にそちらに行きたい!」と思うほど絶品かというとそこまででもないかなという、微妙なレベルの違い。距離が同じだったら迷わず後者に行くんだろうけど、遠いのめんどくさいしどうしようとぐだくだ考えた。
結局遠いほうの家系ラーメン店に向かった。トッピングにメンマ、のり、ほうれん草、それからプレミアムモルツ、そして辛味噌ラーメンの食券を購入。食券を渡す際、「メンマは先にお願いします」と私。「メンマはビールと一緒にということですね」と店員さん。メンマをつまみにビールを飲みながらラーメンを待つ。えいっという気持ちで出てきてしまっためスマホを家に忘れてきた。手持ち無沙汰で、昔ははたまに一人で飲みに行ったりもしたなあなどと考える。今はほどんどない。結婚してから旦那と飲むことが多く、加えて友人や家族との付き合いで酒量が満たされているため一人で飲む余裕がない。
思ったよりも早くラーメンが来た。美味しい。「暑いし外に出るのめんどくさい」と戦って来た甲斐があった。途中で唐辛子や酢やニンニクを入れて、スープも思う存分味わった。
スーパーモデル冨永愛は、ラーメンを食べるのは1年に1回までと決めているそうである。国民食であるラーメンをここまで食べずに人生を送れる日本人は、冨永愛か吉野敏明(小麦・砂糖・油抜きの食事を提唱している)くらいじゃないだろうか。
しかし冨永愛が年に一回しかラーメンを食べない気持ちは1ミリくらいはわかるというか。家系ラーメンは特に、カロリーも塩分も高いので、太ったりむくんだりする代表的な食べ物の一つである。しかしそれでいて中毒性が高く、こってりを欲しているときには、ベストな食べ物というのが憎々しい。
ルッキズムとは無縁のおっさんだったら週に1回くらいは家系の店に行っているかもしれない。そう考えると、私は実はかなりのラーメン好きなのかもしれない。ラーメン(特に家系)には「太る・むくむ」プラス、店によっては吹き出物ができるという美容リスクがあり、それがストッパーになり、食べたいときにいつでもラーメンを食べるという生活をしたことがない。だから本当はどれほどラーメンが好きなのかもはや分からない。でも、たいていの女性にとってラーメンとはこのような存在なのではないだろうか。
しかし、そのリスクを犯してまで、口にした家系ラーメンの癒やし効果よ。たまには外で一人で飲みたいなあという願望が同時に叶ったせいもある。昨晩は旦那と旦那の友達と飲んのだが、私の旦那はそもそもおしゃべりな人で、私は彼の話を聞き飽きてるモードでさらにバイトの後で疲労困憊だったこともあり、今朝は少しぐったりしていたのだ。体に良くない食べ物にありがちな快楽ホルモンと塩分の効果で滞っていた心の澱が流れたように爽快気持ちになった。暴飲暴食というほどでもないし、こういうラーメン店の使い方はありだなと思った。
