春嵐④ (前編)もう一歩も動けない人へ。|現場の「苦しさ」を和らげる三つの盾
@ ザ!管理官
2,724文字
春嵐の連載を決めた理由
発端は、部下だった人の急な退職の知らせが続いたことです。同じような思いをする人が、少しでも減ればいい。
そんな気持ちから、組織、人、働くことについて書き始めました。
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執行力の低下と、指揮命令の乱れ
連載「春嵐」。
季節も春本番に差し掛かるこのタイミングで、このnoteを閉じることができそうです。
春は、退職や採用に伴う配置換えによって、職場内の人と人との関係が変化します。すると、「執行力の低下」や「指揮命令の乱れ」が生じ、組織が揺れ、なかには、立て直しが極めて難しいダメージを受ける部署すら見てきました。
例えば、春の突然の嵐に見舞われた桜の木のように、根が浮き、幹が傷み、成果という花を咲かせることができなくなるのです。
企業では、そういった視点もあってか、春の繁忙期を避けた入社式も行われはじめましたが、公務所では、まだまだ意識が追いついていないと感じています。
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管理運営の不備を検証しない幹部
この時期に、大きな問題がおこる部署に共通するのは、根本的な原因に目が向かず、部下の素質や、「木の芽時」からくる身体の不調が原因だと言うトップやリーダーがいることです。
組織が揺れても、自分をうまくコントロールしながら仕事をするのがプロだ。という論法にも理解は示しますが、私は違和感を拭えません。
働く環境、組織を構成する人と人との関係や生活様式などの変化、そして何より、個人の考え方や視点が多様化している時代です。
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2030年目前、1990年代前後のフレーズは受け入れられない
「職場は家族」「ファイトー!イッパーツ!」「負けないで」「それが大事」……。
かつて誰もが口ずさんだこれらのフレーズだけでは、もう今の変化には立ち向かえない。その強い思いが、私の改革の原動力でした。
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「エール」は、かける側の「優越感」
正直に言えば、私は、生い立ちから、「連帯感」や「エール」という言葉に、どこか冷めた感情を持っています。それは、言葉をかける側の「自己満足」や「優越感」が透けて見えるような気がしたからです。
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一人ひとりが、組織の主役
もちろん、組織に一体感は必要です。しかし、本当の組織力とは、一人ひとりの個性と能力が最大限に発揮されて初めて生まれるもの。
今の時代に必要なのは、古いフレーズで縛り付けることではなく、個人の存在意義を高め、一人ひとりが組織の主役だと実感できる環境を作ることです。
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「嵐」のなかでの励ましは「追い込み」
「負けない、投げ出さない、逃げ出さない」。
追い風が吹いているとき、この言葉は輝きます。しかし、根が浮き、幹が傷むような「嵐」の真っ只中にいる人に対し、この言葉をぶつけるのは、もはや励ましではなく「追い込み」でしかない。
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一体感の強調こそが、人の集合体である組織を死活させる
揺れが激しくなった組織では、現場は異論を唱えることができなくなり、トップに声は届きません。その結果、成果は上がらず、トラブルが続発し、離職者が増えていく……。
そんな負の連鎖を断ち切ることこそが、私の進める改革の核心です。
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あなたに拾っていただきたい
今回、noteを始めるにあたり、折から春が近づいていたことに加え、身近で働いていた人たちの不測の退職が耳に入ったことも重なり、自らの経験と実践を書いておこうと思いました。
写真は思い出を残し、手紙は遺言を残す。
私は、このnoteに『現場の道標』を残したい。
今回の春嵐④では、現場当時の私の型を紹介しています。
当然、仕事のやり方は人それぞれですが、何らかの思いでこのnoteにたどり着いたあなたに、一つでも参考にしていただけることを期待しています。
組織の運営や管理に直接携わらない現場の立場なら、少々のことは他人事としてスルーできます。
しかし、事態が悪化するにつれて上司のサポートや同僚との連携が不十分になり、次第に外部からの信用・信頼も低下していきます。
そうなると、職場環境だけでなく、現場の仕事そのものにも働きやすさや、やりがいが得られなくなり、毎日の出勤すら嫌になります。
それどころか、自らが心ない幹部や先輩のターゲットにされかねません。
加えて、特に意識すべきなのは、公共性の高い職業では、その影響が受益者の生活にも及んでいくということです。
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あなたに伝えたい一番のこと
内容への興味ではなく、共感からここまで読み進められたあなたは、何らかの悩みを抱いている方ではないでしょうか。
朝がつらい。
眠れない。
食べられない。
仕事への気力が湧かない。
そんなときは、無理を重ねる話ではありません。
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ひとりで抱え込まず、早く相談を
相談先は職場にも外にもあります。
内部相談
• 人事・労務相談
• コンプライアンス(内部通報)
外部相談窓口
• 外部のカウンセラー
公的制度
• 総合労働相談コーナー
• 労働基準監督署
• 裁判外紛争解決手続
など、詳しい制度や窓口は、ご自身でも確認してみてください。
ただ、ひとりで抱え込まないことだけは、先に書いておきます。
加えて、無責任に聞こえるかもしれませんが、働く理由や目的を、自分に問いかける時間を置かれてはいかがでしょうか。
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責任意識で、自分を押しつぶさないで
公共性の高い職業ほど、人として働いている理由や目的が、本能的なことよりも、社会のなかでの責任意識にさいなまれる傾向があると思うからです。
公務員として私が、悩みを打ち明ける部下に話してきた言葉があります。
公務員が、人として働く目的は?
人として働く目的は、誰かのためではなく、自分自身と愛する人のため。
選んだ仕事の目的が、県民・市民、公共の福祉のため。もとより、他人のためという意識は、生きる道の迷いや傲りにも通じる。
公務員という仕事の看板に「公共の福祉」と書いてあっても、あなたの人生の看板にまでそれを書く必要はない。
自分を大切にできない人間が、どうして他人の生活を守れるでしょうか。
キャリアアップや転職への意識も変化しているなか、ゆっくりと問いかけてみよう。
そういう話です。
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トップが、自分と部下を守ってきた「守破離」
ここまで読み進めたうえで、なお迷いや揺れのなかのあなたは、もう一度、訪問してください。
そこに、現場と向き合うあなたへのエールを置きます。
理不尽な組織の中で、心をすり減らさずに「プロ」として立ち続けるには、精神論ではない、具体的で即効性のある「型」が必要です。
次回は、私が現場で実際に使い、自分と部下を守ってきた「守破離」の型を。
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資料版はこちら
春嵐④|活用資料版
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