ウシガエルと、ザリガニと、ウサギの話。
まさ:カエルを食べる話で思い出したんだけど。
エミ:うん?
まさ:戦後の食糧難の時って、
ウシガエルとか
ウサギとか食べてたんだよね?
エミ:本当に食べる方の話ね!
うん、そうみたい。
アメリカザリガニもね。
まさ:そうそう、この前のは例え話だったけど。
エミ:もともとウシガエルの
エサとして持ち込まれたのが
広がったって話で。
まさ:じゃあザリガニは
カエルのエサが
食料になったってこと?
エミ:そういうこと。
食べられるものは
何でも、って時代だったから。
まさ:今じゃ考えられないな。
エミ:でも当時の人たちにとっては
それが普通だったんだよね。
生きるために。
まさ:……そうか。
真沙美:説明するわね。
真沙美の解説:戦後の食卓
① ウシガエル
1918年に食用として北米から導入されたわ。戦後の食糧難の時期、貴重なタンパク源として各地で食べられていた。「食用ガエル」とも呼ばれていたのよ。
② アメリカザリガニ
1927年にウシガエルのエサとして持ち込まれたの。繁殖力が強く日本中に広がって、食糧難の時期には子どもたちが捕まえて食べていたという記録が残っているわ。
③ ウサギ
戦後、比較的育てやすいタンパク源として家庭でも飼育された。「1羽、2羽」と鳥のように数えるのは、食べるものとして扱うための名残という説もあるのよ。
参考文献
農林水産省「食料需給表」戦後統計資料:戦後の食糧事情と代替食材の利用状況を記録した公的資料。
安室知「食の民俗学」(2012):日本各地の食文化と時代による変化を記録した研究。
まさ:ウサギの数え方、
そういう理由があったのか。
エミ:諸説あるけどね。
まさ:なんか、いろいろ
考えちゃうな。
エミ:うん。
真沙美のあとがき
食べるものが選べる、ということ。
それは当たり前じゃなかった時代が、ついこの前まであったのよ。
ウシガエルも、ザリガニも、ウサギも、草や木の根でさえも——その時代を生きた人たちの知恵と必死さが、食卓の上にあった。
今日の食事を、少しだけ違う目で見て考えてみて。
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