まちなかに、夏の火がともる。──円頓寺七夕まつりを応援しています
7月の終わりに、第69回 円頓寺七夕まつりがひらかれました。
今年は、堀商店もはじめて“手持ち花火”の協賛としてささやかながら応援させていただきました。
その、はじめての夏の話を、今日はお伝えします。

まちなかに、はじめての花火
7月29日(水)の夜。
なごのキャンパスのグラウンドで、「家族で楽しむ吹上花火&花火体験会」がひらかれました。
円頓寺七夕まつりでは、これがはじめての花火企画だそうです。
はじまりは19時半ごろ。
第1部は、花火師さんによる吹上花火と、小さな打ち上げ花火。
時間にして15分ほどですが、これがなかなかの迫力でした。
打ち上げの瞬間を真下、間近から見上げられる、この特別な体験はその辺の花火大会では体験できない。
大人でも、思わず声が出ます。
その迫力に、近くにいた子どもたちの声がもれてきました。
「こんな近くで花火が観れるなんて、すごいねえ」という声と「こわい!こわい!」というこわばった声とがまざり合っていたのです。
どちらもこんなに近いからこその素直な言葉。
すごい と こわいの真ん中で。
なんだかくすっとしてしまいました。



手のひらの花火
花火師さんの安全確認がすんで、第2部は手持ち花火の体験会。
線香花火に、スパークラー、ススキ花火。
色の変わるものや、パチパチはじけるものまで、いろいろ。
この体験会、花火の持ち込みが(危険なものを除いて)自由でしたが、たまたまいらっしゃった方や「もっとやりたい」という方のために、約300本の手持ち花火を堀商店としてご用意させていただきました。
はじまりと同時に、子どもたちが待ってましたと駆け込んでくる。
はじめての企画なのに、どこから聞きつけたのか、たくさんの子どもたちと親御さんが集まっていました。

なごのキャンパスの3階からみてみると、その情景がより一層きれいで。
暗がりのなかで、いろんなかたちの火が、鮮やかにはじける。
ただよう煙、風にゆれる浴衣の色あい、子どもたちの笑い声、それを見守る大人たち。

笑顔を支える、たくさんのプロたち
まちなかでこうして家族と花火ができる夜。
消防や運営の方々がたくさん見守ってくださっていて、安心して火を囲めるこの状況そのものが素晴らしいなあ、と。
露天商さんや花火師さんはもちろん、表からは見えにくいところに本当にたくさんのプロがいます。
“楽しい”の裏側には、それを支える人たちの手がある。
堀商店がずっと大事にしてきた、【「楽しい」をつくるアナタのために】という想いと、まっすぐ重なる景色でした。
見守る側にいるプロの姿は、静かで、かっこいい。

張りぼてのした、まちが一丸に
花火会場をあとにして、七夕まつりのメインである商店街へ。
初日の水曜日なのに、すごい人。

円頓寺七夕まつりは、露天商さんだけでなく、商店街のお店や会社さんも自分たちで出店をして、まち全体で一丸になって盛り上げています。
その一体感に毎年圧倒されるのですが、頭上を埋め尽くす、あの手づくりの“張りぼて”のおかげもあるのかもしれません。
ここにもまた、笑顔を支える人たちの想いが、そっと透けて見えました。

ちなみに、この張りぼて。
まつり自体は1956年(昭和31年)から続いていて、今年で第69回。
張りぼてが飾られるようになったのは、商店街にアーケードができた1964年(昭和39年)ごろからだそうです。
店主さんや地域の方の手づくりで、今年もたくさんの張りぼてが頭上をにぎわせていました。
豆知識をもうひとつ。
七夕といえば7月7日ですが、円頓寺七夕まつりと同様に、全国には“七夕まつり”と名が付くのに、7月末から8月にかけて開催されるお祭りが数多くあります。
これは“月遅れの七夕”という考え方で、おおむかしの七夕と改暦によるズレがあり、現在の暦の上では7月7日はまだ梅雨のさなか。
本来の季節感や天候に合わせるため、ひと月ずらして、夏の盛りの季節感で星に願う、という考え方が全国に広がったようです。(諸説あり)
七夕は、短冊に願いごとを書くお祭り。
私たちの願いは、ひとつだけ。
このまちに、来年もまた、火が灯りますように。
──短冊には書きません。そっと、胸の内で。

※この記事は、堀商店のオウンドメディア「堀商店のよみもの」に掲載した記事を転載したものです。
元記事:https://media.horishoten.co.jp/articles/endoji-tanabata-hanabi-2026
